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ep.21 ダンジョン攻略 ②

 ダンジョンを入ってすぐに、謎のモンスターに襲われたヨミ達。

 その為、四人が警戒心を強め進んでいた。だが、常に警戒して進むのは大変なので、今は休憩を取っている。


「はぁ。今までダンジョンには何度も潜った事あるけど、ここまで警戒したのは初めてよ。おかげで余計な疲れが出てる」

「本来であれば、警戒するのは第三階層くらいから、ですからね」


 エルナが壁に寄りかかり座る。アイアはその隣に立つ。


「ヨミさん、あそこ……」

「どうしたんです、か……っ!?」


 ユリアとヨミは、二人から少し離れた所に立っていた。

 そんなユリアが、四人が進む進行方向を指さし、声を震わせた。

 ヨミがそちらを見ると、妖しい光りが何個も並んでいた。


「あ、あれってモンスターの目……ですよね……?」

「そ、そうですね……」

「ヨミ? ユリア? どうしたの?」


 エルナとアイアが、ヨミとユリアに近づいてくる。


「ヨミ、ユリア……って、あれは!?」

「れ、レッドアイウルフの大群……!?」

「れ、レッドアイウルフ!? それって、気性が荒くて見つけた獲物は死ぬまで逃さないって言う、あの!?」


 アイアがモンスターの名を告げると、ヨミが驚きの声を上げる。

【レッドアイウルフ】。それは、ダンジョンの第五階層に生息するモンスターで、気性が荒く、群れで行動し、狙った獲物は地の果てまでも追いかけ回すと言われている危険なモンスターだった。


「第五階層にいるはずのモンスターが、なんで一階層に!?」

「ヨミ、ユリア、下がって!」


 エルナとアイアが、ヨミとユリアの前に立つ。


「エルナさん、アイアさん!」

「私達が戦う。二人は後ろで隠れてて」

「ユリアさん、ヨミ様をお願いしますね」

「は、はい!」

(僕、守る側じゃないの……!?)


 守られる側になっている自分に、驚きを隠せないヨミだった。


「アイア、後ろでサポートお願い!」

「分かってます! 風の魔術でサポートします! 存分に戦いなさい!」

「了解! ハァ!」


 エルナは、左腰に携えた剣を抜刀し、レッドアイウルフの群れに立ち向かっていく。


「ガウッ!」「ガウガウ!」「ガルル! ガウ!」


 レッドアイウルフの群れは、何か言葉を交わした後、散らばった。


「いきなり散らばった!?」

「任せてください! 風術、(さん)(ぷう)!」


 散らばったレッドアイウルフに、アイアが風術を使用。散開したレッドアイウルフ達に向かって風が放たれた。


「ギャウンッ!?」「ギャウッ!?」


 その風がレッドアイウルフに命中。数匹は消滅した。


「負けてらんないわね! ハァ!」


 アイアに負けないように、エルナもレッドアイウルフと戦闘を開始した。

 数匹のレッドアイウルフを斬り伏せる。


「この剣、めちゃくちゃ斬れ味いいんだけど! 先生ありがとう! でも、魔術に耐えられるか……剣術、神速の雷剣ライトニングスラッシュ!」


 エルナは、剣術を使用。目にも留まらぬスピードで移動し、雷を纏った剣を振るう。


 シュンッ! シュンッ! ビリビリ……! シュパァァァァァァァァンッッッッ!!!!


「すんごい。この剣、私の剣術にも耐えてる……。今までの剣はすぐに壊れちゃったのに……これなら、戦える! ハァ!」


 エルナは、残りのレッドアイウルフに向かっていく。

 二人の姿を、少し離れた場所から見るヨミとユリアは──、


「す、すごい……」

「はい……僕があそこにいたら、確実に足手まといです……」


 ヨミは拳を握りしめていた。

 女の子二人が戦っているのに、男である自分は何もできず、ただ見ている事しかできない。それが悔しくてたまらないのだ。

 幼い頃、母に言われた。『女の子を守れる強い男の子になって』と。

 だが、今自分は、守るどころか守られている。

 それが、とてつもなく悔しかった。


(僕に、もっと力があれば……!)


 拳を握りしめ、奥歯を噛みしめるヨミ。

 そんな中でも、戦いは続き、エルナとアイアがレッドアイウルフの群れを蹴散らした。


「はぁはぁ……なんとか倒せたわね」

「えぇ。数が予想以上に多かったですが、なんとかなってよかったです」

「アイアのサポートのおかげね。ありがとう」

「いえ。こちらこそ、エルナが前線に立っていなければ勝てませんでした。ありがとう」


 戦いを終えた二人は、汗を袖で拭いながらヨミ達の元へと戻って来る。


「お二人は大丈夫でしたか?」

「は、はい! 大丈夫です! お二人共格好良かったです!」


 ユリアが二人を褒める。


「ありがとう。ヨミも大丈夫?」

「……………」

「「「?」」」

「ヨミ?」

「え? あ、はい! 大丈夫です!」

「? ヨミ、なんかあった?」

「い、いえ! 何もありませんよ! さ、先に進みましょう」

「「「?」」」


 三人は、様子のおかしいヨミの態度に疑問を抱いた。

 さらに連続投稿です!


 続きをお楽しみに!

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