ep.122 ヨミVS四人組 ②
四人は、それぞれ武器を構えヨミに向かっていく。
ミヤビは【銃】。リョウヤは【大剣】。アカネは【扇】。サトルは【槍】。
それぞれがそれぞれの武器を構える。
「負けない! 業火、焔黒弾!」
ヨミは、四人に向かって黒い焔の弾を放つ。
その数は、なんと無数。
これまでは多くて数十発が限界だったのだが、なんと無数に生み出す事ができるようになっていた。
レベルアップのおかげなのだろう。
「この炎の弾は私とアカネに任せてください」
「「あぁ!」」
「アカネ!」
「はい!」
ミヤビとアカネが、武器を使ってヨミが放った焔の弾に応戦する。
「ふっ、はっ、はぁ!」
「え〜〜〜〜〜い!」
ミヤビは焔の弾を銃弾で撃ち落とし、アカネは扇で焔の弾を吹き飛ばす。
その間に、リョウヤとサトルの二人が武器を構えながらヨミに肉薄していく。
「おら!」「はぁ!」
「業火、焔黒守!」
ヨミは槍と大剣の攻撃を、バリアを張る事でなんとか防ぐ。
だが、この力には欠点がある。それは──、
「炎弾が止んだ。今が攻め時ですね。みんな!」
「はい!」「おうよ!」「了解です!」
ヨミの力の欠点。それは、二つの技を併用できないと言う事。
今の場合だと、焔弾を生成し攻撃していたが、敵の攻撃を防ぐ為にバリアを張った。それにより、すでに発動していた焔弾が強制的にキャンセルされてしまった。
それにより、焔弾を対応していた二人までもが攻撃に加わる事になってしまった。
「おらよっ!」
「ぐっ……!」
リョウヤの攻撃は一撃一撃が重く、たったの一発でバリアを破壊してしまう。
そして、バリアが破壊されたその瞬間を見逃さなかったサトルが──、
「はぁ!」
「がぁ!?」
槍を突き、ヨミを攻撃した。
その攻撃はヨミの腹部に当たり、ヨミの脇腹には少しばかり深い傷ができた。
さらにそこに──、
「アカネ、行きますよ!」
「はい!」
脇腹を押さえてうずくまるヨミに、ミヤビが銃弾を放ち、そこにアカネが扇で風を発生させ銃弾の威力を上昇させる。
「焔黒守!」
ヨミは脇腹を押さえながら、なんとか力を発動。
ミヤビの銃弾をバリアで防いだ……のだが──、
「オーーーラァ!」
「ぐあっ!?」
リョウヤがそのバリアを破壊。
「はぁ!」
「ぐはっ!?」
無防備になったヨミに、サトルが槍で攻撃を打ち込む。
槍の刃がヨミの左腕を穿つ。ヨミの左腕からは大量に出血が。
「がはっ……! はぁはぁ……!」
ヨミはたたらを踏みながら後退する。
脇腹、左腕からの出血で地面がどんどん血に染まっていく。
「だいぶ弱ってきたな! ここで一気に決める!」
リョウヤが、大剣を構え、大技を放つ準備を始めた。