ep.118 ゴーザVSエルナ ③
ボロボロの状態で、ゴーザと対峙するエルナ。
ヨミから貰った剣はゴーザに奪われているが、剣を使えない訳ではない。
「雷術、雷剣!」
エルナは、雷の短剣を二本生み出し、ゴーザに向かって構える。
「ほう。魔術で生み出した剣か。しかも属性でそれを生み出すとは。そこの実力だけは評価できるな」
「あんたなんかに評価されても、嬉しくもなんともないわ!」
エルナは、ゴーザ向かって行く。
「ハァァァァァァァァァ!」
「ふん!」
エルナの右手の剣の攻撃を、ゴーザは左手で受け止める。
「くっ……! まだこっちが……!」
「無駄だ。ふん!」
「ぐっ……!」
エルナが左手に持つ剣で攻撃しようとするが、それをゴーザはエルナから奪った剣で弾いてしまう。
「ふん!」
「うっ!? がぁああ!?」
そしてゴーザは、剣を弾いた後そのままエルナの左太ももを突き刺した。
エルナの太ももからは大量の血が。
剣の刃にエルナが血が伝う。
そして──、
「があああああ!?」
ゴーザが、突き刺した剣を勢いよく引き抜く。
すると、エルナの太ももから大量の血しぶきが。
刺された箇所は穴が空き、そこから血が溢れ出している。
「ふっ」
「がっ!?」
ゴーザは左手で握っていたエルナの短剣を離すのと同時に、エルナを放り投げた。
「くっ……! はぁはぁ……!」
エルナは、左太ももを左手で押さえながら、右手で短剣を構える。
「無駄だ。その足ではもう思うように動けまい。大人しく、ここで死ね」
「んな訳には、いかねぇんだよ! 私は……私達はヨミと約束したんだ! 絶対に戻ってくるって!」
「この世に、絶対などないんだよ!」
ゴーザが、エルナに向かって剣閃を放つ。
その剣閃は、一直線にエルナに向かって行き……。