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最弱の魔法使いが、女子の力を借りて最強に  作者: 龍  岳
第一章 絆 編【人間の悪意】
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ep.116 ゴーザVSエルナ ①

 それぞれがそれぞれの戦いを行う中、エルナも戦闘を行っていた。


 エルナの相手は──ゴーザ・ヴァイル。

「ハァ!」

「ふっ! ハァ!」

「くっ……!」


 エルナとゴーザの戦闘はすでに始まっていた。


 エルナはヨミから貰った剣を使い、ゴーザに攻め入っていた。

 そんなエルナの剣戟を、事細かく見破り全て躱していくゴーザ。

 そして、躱しながらもエルナに攻撃を加えていく。

 しかも、その一撃一撃が重く、エルナは攻撃を受ける度に苦悶の表情を浮かべていた。


「くっ……!」


 エルナは鳩尾を押さえながら後退し、ゴーザと距離を取る。

 右手で剣を持ち、切っ先をゴーザに向け警戒の体勢は崩していない。


「おいおい、どうした? 俺を倒すんじゃなかったのか? 防戦に入ってるぞ?」

「ぐっ……! うっさい! これから本気出すんだ!」


 エルナはフラフラしながらも、ゴーザを睨みつける。


「だったら、来い!」

「言われなくても!」


 エルナは剣を構え、ゴーザに向かって突進していく。


「ハァァァァァァァァァ!」


 剣先に雷を纏わせながら、エルナはゴーザに斬りかかる。


「見え見えだ」

「なっ!?」


 ゴーザは、エルナの剣先を右手で掴む。

 そんな事をしたら手から出血してしまうのだが……。


「くっ……!」

「ふん! この程度の威力で俺に傷一つつけられないぞ!」


 剣先を握るゴーザの右手からは、一切出血はしておらず、傷一つ付いてなかった。


「こんな剣、へし折ってやる!」

「そんな事、させない!」


 ゴーザが剣先に力を込め、剣をへし折ろうとする。しかし、エルナはそれを許さない。

 ゴーザの手に刃を押し込むことで、手の中に隙間を生み出す。

 その隙間を利用し、エルナは剣を手前に引きゴーザの手の拘束から脱出する事に成功。


「ほう……中々やるな」

「ったり前でしょ! ってか、これだけして怪我をしないって、どういう事なの?」

「それに関しては鍛え方の問題、だな」

「んな訳あるかぁぁぁぁ!!!」


 エルナは再びゴーザに向かって進んでいく。


「ハァ!」

「ふん」


 ゴーザに向かって剣を振るうエルナ。しかし、全く当たらない。


(くっ……! にしてもこいつ本当、なんなの! 図体はデカいクセに俊敏で、防御も硬い……こんな奴、どうすれば……!)


()(じゅつ)

「なっ!?」


 剣を左手で掴んだゴーザは、右手をエルナの腹部に。そして、その手から岩が生成され、エルナを突き飛ばした。


「ぐっ……!」


 突き飛ばされ地面を転がるエルナ。そこに──、


「土魔法・クエイク」

「がぁ!?」


 ゴーザは土魔法を使用し、地面を揺らした。

 その揺れは、まるで波の如くウェーブを作り、五連続で地面に転がるエルナを攻撃した。


「がはっ!? ぐっ……!」


 大量に吐血しながら横たるエルナ。

 全身傷だらけになっており、服もあちらこちら破れている。


「はぁはぁ……」

「ほぉ〜。この剣はいい剣だな」

「くっ……か、返せ……!」


 ゴーザは、左手に持つ剣を眺めながら感心したように呟いた。

 先程、エルナを突き飛ばした時に手に残ったのだ。

 ゴーザは、刃を握った持ち方をしているので普通なら手から出血しているはずなのだが、ゴーザの手にはそれがなかった。


「お前のような弱者に、こんなにいい剣はもったいないな」

「何、言って……」

「俺が使ってやる」

「はぁ……?」


 ゴーザは柄を右手で柄を握る。

 そして、切っ先をエルナに向けて剣を構える。


「剣術、剣閃!」

「なっ!?」


 ゴーザはエルナに向かって、剣術を放ち……。

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