ep.115 リムリVSミャナ ④
面を開いた扇が、ミャナに猛スピードで向かっていく。
(まだ二回しか使えないから、温存しときたかったんだけど……そんな事言ってる場合じゃない……!)
「剣技術・刀舞剣乱/ER式!」
ミャナは一旦剣を鞘に収め目を瞑る。そして、目を見開き剣を抜刀する。
「ハァァァァァァァァァ!!!」
抜刀した剣を、降ってくる扇に向かって振る。
扇の力が凄まじく、ミャナの剣とぶつかり合うとカチャカチャと甲高い音が鳴っている。
「こんなのぉぉぉぉぉぉ!!!」
ミャナが剣に力を込めると、ミャナの力が扇に打ち勝った。
「あら」
扇が空高く吹き飛ぶ様子を見て、リムリは少しばかり驚いたような声を漏らした。
「はぁはぁ……!」
”数十枚の花びら” が着地したミャナの周りに舞う。
ミャナは肩を上下に揺らすほど、激しく息を切らしている。
「驚いたわ〜♡ まさかこの攻撃を弾き返すなんて〜♡」
「はぁ……こんなの……はぁ……余裕よ……!」
「とても余裕には見えないですけど〜♡」
「はぁはぁ……! うっさい!」
ミャナは過呼吸になりそうな程、息を切らしなんとか呼吸をしている。
「じゃあ〜♡ これは、どうです?」
「……? はっ!?」
リムリが不敵な笑みを浮かべた。
それを見てミャナは嫌な感じを抱いた。そして、気配がする空を見上げると、そこには先程弾いた扇が、水を纏いながら落下してきていた。
「嘘……」
「これは〜♡ 止められないですよね〜♡」
「こんなの……!」
ミャナは再び剣を鞘に収め、落下してくる扇と対峙して……。