ep.113 リムリVSミャナ ②
猛スピードでリムリに肉薄し、距離を詰めたミャナは、剣を横一文字に振るい──、
「剣技、一閃!」
技を使用した。
その技の威力は凄まじく、二人がいる場所を起点に大きな爆発が起こり、砂埃が舞った。
その砂埃の中から出てきたのは──、
「ぐはっ……!」
ボロボロになったミャナだった。
ミャナの体はあちらこちら出血しており、さらに飛び出して来た際の落下時に大量に吐血をしてしまった。
ミャナはボロボロになっている。果たして、リムリは……。
「んふふ〜♡ あなたの力ってこの程度なんですか〜?」
なんと、無傷だった。
リムリは何事もなかったかのように、その場に立っている。
「くっ……なんで……! なんで効かないの……!」
地面に這いつくばりながらも、なんとか立ち上がろうとするミャナ。剣を地面に刺して立ち上がろうとしているが、中々できない。
「あ〜正確にはあなたの攻撃は、私に効いてますよ〜♡」
「じゃあ、なんで……なんで無傷なんだ……!」
「それはまぁ〜、 ”一度死んでリセットされてる” からでしょうね〜♡」
「…………………はぁ?」
ミャナは、リムリが何を言っているのか全く理解できなかった。
一度死んでリセット? 何を言っているのか。
人は一度死んだらその時点で終わりだと言うのに。
「あんた……何言って……」
「あ〜別に理解する必要はありませんよ〜♡ どうせあなたはここで、死ぬんですから♡」
「っ!?」
リムリは、右手に持っていた扇を上に投げた。
すると、リムリの頭上で扇が分身。
一本だった扇が、五本に増えた。
「本当はまだ増やせるんですけど〜、あなた相手にはこのくらいがちょうどいいですよね〜♡ さぁおゆきなさい、五柄の扇よ!」
五本の扇が、ミャナに向かって行く。
閉じた状態なので、速度が凄まじい。このままミャナに直撃すれば、大怪我どころでは済まないだろう。
「くっ……!」
「ふふ♡ これで、終わりですね♡」
五本の扇はミャナ目掛け一直線に落下する。
ダメージが大きく、機敏に動けないミャナは一体……!