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最弱の魔法使いが、女子の力を借りて最強に  作者: 龍  岳
第一章 絆 編【人間の悪意】
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ep.106 コウトVSアイア&リエ ③

「おいおい! どんだけ避けんだよ! お前、マジすげぇな!」

「くっ! ふっ! うっ!」


 アイアは、コウトの銃弾を全て躱していた。

 いや、正確には当たってはいるのだが命中ではないのだ。

 掠っているので、よく見るとアイアの体には火傷と傷跡があちらこちらに付いている。

 しかし、その傷はコウトが気づく前に消える。

 その理由(わけ)は──、


「はぁはぁ……!」


 リエが継続的にアイアに向かって治術を使用していたからだ。

 リエはアイアに狙いを定め、動き回るアイアに治術をかけ続けていた。

 リエの額には大量の汗が浮かんでいる。

 魔術を途絶えさせず継続させるのは、かなり難しく、一流の魔術士でも苦戦するもの。

 それほど高度な技術を使っているので、リエはかなり疲労していた。


「ははっ! ここまで楽しい殺し合いは初めてだぜ! おい女! もっとだ! もっと俺を楽しませろ!」

「あなたを、楽しませる、義理は、ありません!」

「あ?」


 アイアは銃弾を避けるのを一旦止め、地面に両手を突きつける。

 そして──、


「風の秘術、鳥獣戯画!」

「うお!?」


 アイアが風の秘術を発動。

 アイアを囲むように、動物の姿をした絵が出現した。


「これって、よく ”アニメ” とかで見る鳥獣戯画じゃねぇか!」


(この秘術を知ってる……? 少し気になりますが、今はそれより!)


「鳥獣戯画、散!」


 アイアがそう叫ぶと、動物達がコウトに向かって突進して行く。


「お〜! これすげぇなぁ!」


 コウトは手を広げて動物達の突進を受け止めた。


「「なっ!?」」


 攻撃を自ら受けたコウトの行動に、二人は絶句した。

 なぜ危険な攻撃をわざわざ自分から受けたのか。

 それが分からず二人は、コウトがいる場所を見つめる。

 噴煙が晴れると、そこには……。


「「っ!?」」

「お〜お〜すんげぇ威力だな〜」


 そこには、無傷のコウトが立っていた。


「あ、あの攻撃を受けて無傷!?」

「そ、そんな!?」

「あ〜無傷って訳じゃねぇぞ? 思わず ”一回死んじまった”。まさかこれほどの威力があるなんてなぁ〜。マジで最高だわ! あ〜殺すのが惜しいわ〜!」


 コウトは銃を指で回転させながら、残念そうに言った。

 それを受けアイアは──、


「いつまでも私を殺せると、思わないでください! 風の秘術、獄嵐(テンペスト)()選択(オーダー)!」

「と、トーリさん!? まさか!?」

「これで、決めます! 選択完了(オーダークリア)(らん)(じゅつ)(だい)(いち)(あつ)獄嵐昇竜(テンペストアッパー)!」


 アイアはコウトに向かって、秘術を使用。

 全てを飲み込み、全てを吹き飛ばす程の嵐が、アイアの足元から発生。

 その嵐がコウトに向かっていく。


「しゃ〜ねぇ。 ”もう一度、死ぬか” 」


 コウトは小さく呟き、嵐をその身に受けた。


「ま、またわざと攻撃を……!?」


 リエは再びわざと攻撃を受けたコウトの行動に、驚きが隠せなかった。


「や、やりまし、たか……?」


 アイアは、ふらつきながらコウトがいる場所を見る。

 攻撃が直撃したコウトは、果たして……。

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