ep.101 森へ
森に向かうため、学園を後にした六人。
六人は今、街にいた。
外からやってくる人達が入る門とは別に、森に直接入ることができる門があり、二つの門がある所はいわば広場と呼ばれる所になっている。
その広場には、武器を携えた多くの人達がいた。
リエが言っていた冒険者達だろう。
「お? もしかして皆さん、学園の方々ですか?」
「はい。そうです」
ギルドの受付嬢であろう女性が、六人に近づいてくる。
「私達も戦う為、ここに来ました」
「六人も……ありがとうございます! 正直、ここに集まってる人手だけで足りるか微妙だったので、皆さんに来ていただけて、ものすごく助かります!」
「そう言っていただけると助かります。それで?」
「あ、はい! 【魔物の森】から進軍してきているもの達は現在、動きを止めており一時間以上動きがない状態です。その為、このタイミングを利用して中に調査に入る事になりました」
ミリアが尋ねると、受付の女性が真面目な表情を浮かべて答えてくれる。
森の中にいる生物達は、なぜか動きを止めていて数時間全く動かないらしい。
その為、このタイミングで森の中に調査に入る事になったらしい。
「作戦開始時間は?」
「三十分後には調査に入ります。なので、その間に冒険者の方々と挨拶を済ませておいてください」
『はい』
六人は、この三十分の間に集まった冒険者達と挨拶をする事にした。
☆ ♡ ☆
そして、三十分後。
森の中に入る事に。
「作戦開始時刻になりました! これより【魔物の森】の内部へ調査に向かいます! 冒険者の方々、そして泉霞叡術魔術学園の皆さん、此度はお集まりいただき誠にありがとうございます! この調査はとても危険なものです! なのでくれぐれも注意して、調査を行ってください! 皆様のご無事を、ご帰還を! 心より願っております!」
受付嬢が、集まった人達に向かって言う。
それを受けて、皆は声を上げる。
『おーーーーーーー!!!』
「す、少し緊張してきました……」
「ユリア、大丈夫だ。私がいる」
「お姉ちゃん……うん!」
「出発するみたいです。行きましょう」
冒険者達が動き始めたのを見て、リエが皆に声をかける。
それを受け、五人も動き始める。
「みんな、気を引き締めろよ」
『はい!』
冒険者達と共に、六人も森へと入って行った。