プロローグ
「いい加減目を覚ませ! ヨミ!」
赤髪ロングの少女が、剣を右手に携えながら叫ぶ。
「ヨミさん、思い出してください……! 私達と過ごした、これまでの日々を!」
水色髪ショートの少女が、手を合わせて祈りながら叫ぶ。
「ヨミ君! 私の心の枷を外してくれたのは貴方だ! 私は貴方に感謝してる……! そのお礼もまだ全然できてない、だから! さっさと元に戻りなさい馬鹿!」
緑色髪ショートの少女が、剣を構えて叫ぶ。
「ヨミ様! あなたは私の憧れ、そして命の恩人でもあります! ですのであなたがいない日々など考えられません……! 早く元に戻って、いつものように笑い合いましょう!」
金髪ミディアムヘアの少女が、杖を構えながら叫ぶ。
『ヨミさん!』『ヨミさん何してんだー!』
など、他にも沢山の人々が一人の人物の名前を叫んでいる。
どうやら、一人の少年に声をかけているようだ。しかし、その声は届かず──、
『うわぁーー!?』
少年が手に持っていた剣を一振りすると、地面が抉れ、突風が吹き荒れ、名を呼んでいた人々を吹き飛ばしてしまった。
赤髪の少女が、震える左腕を押さえながら立ち上がる。
「これでもダメ、なの……? ヨミ……どうすれば……」
赤髪の少女は、地面に膝から崩れ落ちる。その顔には絶望の表情が刻まれていた。
その他の少女も絶望し、下を俯いている。そんな彼女達を、さらに絶望させる追い打ちが──、
「俺に歯向かう奴らは許さない。全員、皆殺しだ」
少年は剣を右肩に添えながら、冷たい声で淡々とそう告げた。その時の目は、冷たく鋭いものだった。
2エピソード同時投稿なので、1話目をすぐに読んで頂けます♪
本編、どうぞお楽しみください♪
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『沈黙の剣使』(ちんもくのけんし)
『おにぎりの具、それは……。』
『暗黒魔団』
未完結ですが投稿しておりますので、よろしければぜひ、こちらも合わせてチェックしてみてください!