第4話
助けられなかった、結局僕は誰一人救えなかったんだ、なんとか他の人を助けようとしたが僕一人じゃ大勢の兵士を相手にするには力が足りなかった。
気を失った兵士の胸倉を無念に離して座りこんだ、ぞろぞろと兵士が僕の所に集まってくる、それでも!僕はヒーローなんだ!
「うわああああああ」
叫び声を上げて不慣れなファイティングポーズをとり殴りかかろうとした瞬間兵士達が倒れだした
その中に立っているチャイナ服を着た白髪の人が居た、何が起きたかはわからないけど助かった。
「ありがとうござい」
礼を言う間もなく、王様の所へ走っていった、僕も彼についていく。
やっと人を助けられた、僕は助けたんだ!感極まって涙がこぼれてしまう、セミロングで黒髪の忍者のような服を着た子が触手に襲われてたから、助けようと勢いよくタックルしてしまったけど
大丈夫だよね?じーっと見られているが、まずい!僕が上から覆いかぶさっている状態だ!慌てて離れたけど気まずい状況だ。
「あなた経験者?」
「経験者?なにのかな?」
「それならここから離れて、今からあいつを殺すから」
あいつってあの王様の事だよね、いきなりたくさんの人を殺して、多分食事に何か盛ったり兵士を指揮している
味方なのは、さっき僕を助けてくれたローブの人を含めてアンドロイド?とスキンヘッドで多分アフリカ系の人で部族衣装?の人とさっき助けた子、さっきのチャイナ服の人は味方でいいよね?
キョウコが王様に向かおうとした瞬間、僕達は突風に襲われる、それに視線を合わせるとさっきのチャイナ服の人が人とは思えないスピードで王様に走っていく、王様も大量の触手で迎撃するが
一切の無駄ない動きで躱して王様にパンチを決める。
「ぐ・・・」
「・・・」
ひたすらに連撃に攻撃を避けるの繰り返し、王様もかなりダメージを追っているようだ、チャイナ服の人が踏み込み手刀を首に当てると、王様の首が宙を舞った
「やった!」
僕は喜ぶ、これで元の世界に帰れ・・・ローブの男が叫ぶ。
「まだ奴は生きている!」
床に落ちた首と胴体に糸のような物が伸び立ち上がる
「よくもやってくれたなあああああああこのゲス共がああああ、ぐっ・・・」
喋る間も与えずチャイナ服の人が攻撃を入れる、踏み込みを入れて体を回転させて手刀を繰り返す、するとバラバラになった体の間に赤い球が露出した
間髪入れずにそれに一撃を入れる
「ああああああああああああああああああ」
王様の絶叫が木霊した後、静かになる王様の体が溶けていき液体になっていった。
「クリアだ」
ローブの人がつぶやく、これで終わったのか?、二転三転した今の状況は理解できないけどこれで終わったと信じたい、ローブの人がチャイナ服の人に礼を言っているしキョウコは安堵した表情だ
アンドロイド?と外人の人は冷静のままだけど。
「今回は助かったよ、君みたいな人は今までいなかった、つまり今回が初めてだよね、どこまで理解している?」
「俺は強くなる、それだけだ」
「そうか、お名前を聞いてもいいかな」
「リーウェイ」
「よろしくね、リーウェイ」
え?最初のロビーにいる、また移動したのか?僕の目の前にスキルを選んだ時のウィンドウが開かれる
[任務完了]