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歯車

作者: 青咲りん

 孤独っていうのは、歯車にさえ成れない物だ。

 言ってみれば歯車同士の間に在る空間の様な代物で、其れは常に形を変えて、零にも弌にも成る事が出来る。

 其処に居て当然であるのに、誰からも必要とされず、居なくても全てが成立する存在である事が、孤独の条件なのだから、この表現は的を射ている。

 私の存在は、果たして歯車だろうか。

 それとも空間だろうか。

 間隙と置き換えてもいい。

 私は他の歯車に何かしらの影響を与える事が、果たして出来ているのだろうか。

 この作品が。

 私の作品が、誰かの人生の役に立っているのだろうか。

 否、立たなくても良い。

 自己満足的に自己欺瞞的に、満たされていればそれでいい。‬

 構わないさ。

 私は自己満足で書いている。

 誰かに読まれる事を目的に書いているし、楽しんで貰う事を目的に書いているが、其れが人生の役に立つ為に書いているかと聞かれれば其れの答えは全くの否であるのだから。

 私は歯車でも空間でも、此の界隈では何方でも構わないのだ。

 只役に立たない戯言を徒然と書きむしり、寧ろ歯車を磨耗させる酸である事に意義を感じるのだ。

 空白ではなく大気、其れを包み込む間隙の様に、隙間なく蔓延って其の回転を緩やかな物に変えて行きたい。

 其れが自分の本役であり本望であり本心だと、何と無く感ずるのである。

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