プロローグ2
プロローグ2
ボク八月一日 司は、高校1年の一応男子である。
ボクの高校生活は、"普通"の男子高校生からは外れてしまった。
体育の時間は、女子更衣室にドナドナされ、「司ちゃんのおっぱい、大きくしてあげる」と着替えの度に胸をやたらエロい手付きで揉まれ続け、2ヶ月ほど過ぎた今では、ブラが必要になっていた。
そして、担任の及川女史と体育教師の花澤女史が用意した、体操服(女子用:ハーフパンツじゃなくてスパッツ)に着替えて、女子に混じって授業を受けていた。
今日も体育の授業を前に、女子にドナドナされているのだが、さすがに水泳の授業は不味いと思う。
うちの高校は、そもそも水泳の授業は女子のみで、男子は体育館でバスケになる。
「ボクもいちおー男の子だから、水泳の着替えを一緒にするのは不味いと思う」
「大丈夫だよー。それにー、司ちゃんは男の娘だから、男子と着替えたら妊娠させられちゃうよー?」
「そうそう、翼ちゃんが言ってたよ。お兄ちゃんは、むぼーびだから薄い本?みたいになっちゃうって」
「だから一緒に更衣室に行こーねー。翼ちゃんがせんせーに水着もらいに行ってるから」
悲しいかな体格差、抵抗もむなしく、確保された宇宙人の如く両脇を抱えられて、ボクは女子更衣室に引き摺られていった。
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更衣室には、休憩時間になると同時に花澤女史の元へ走っていった、妹の翼が紺色の布を持って待っていた。
「はい、お兄ちゃんの水着だよー」
妹が拡げて見せた水着は、旧世代の遺産"旧スク水"だった。
しかも、胸元にゼッケンが縫い付けられ、"いちのえーほづみつかさ"とひらがなで書かれた。
「制服のスカートは、さすがに慣れたけど、その水着はヤだよ」
「でもお兄ちゃん、女子の水着を着ないとおっぱい丸出しになっちゃうよ?」
「ひぅ、ま、丸出し?」
「うん、丸出し。だから観念してスク水着ようねー」
そう言って、妹とクラスメイトの女子は、手をワキワキと動かしボクに迫ってきた。
更衣室の隅に追い込まれたボクは、全裸に剥かれ、旧スク水を着させられ、クラスの女子に髪を結われた。
そして、更衣室の洗面台の鏡に写ったのは、長い黒髪をお団子にした、小学校低学年くらいに見える少女だった。
「お兄ちゃん、かわいいよー。今度イイモノあげるから、1ヶ月ちょっとその水着で授業受けてねー」