~乗馬~
~前話あらすじ~
ミカンの一声で争いは終わった。
そうして初めて犠牲者のない争いが終結を迎えた。
この日から3日間昼夜関係なしに祭りが行われた。村人も山賊も分け隔てなく踊り騒いだ。
「ユズ、楽しいね!」ミカンが踊り疲れふぅふぅ言いながら微笑みかける。
「そうだな、けど明日にはこの村を出よう。火ノ国まではまだ距離がある。」
「そっかまた長旅が始まるのか・・・。」ミカンが嘆息する。
また歩き出したミカンとユズ。旅の目的地はここではない。
おーい、おーーーい!
後ろから声がする。
俺らの馬を使ってくれ!
よく見ると村に着いた時私たちを捕まえた人たちだった。
「お言葉に甘えるとしよう。馬を走らせれば1日で着くはずだ。」ユズは遠慮なく馬のたずなを受け取った。
「あの、私。乗馬経験はないんですけど・・・。」上目遣いでユズを見つめる。
「何事も経験さ!」ニヤリと悪戯な笑みを向けられた。
キャアァァァァァァァァア!!!無理!こわ!こっっっっわ!助けてぇぇぇぇぇぇ!
私の叫びは虚しくも空に響くばかり。ユズは大爆笑していた。
「たずなを離さなきゃ落ちはしないよ!馬と一体になって!もっと落ち着いて冷静に!」
(冷静にっていわれてもなぁ!えっとこないだはどこまで数えたっけ63、63は違)
「ウワァァァ!!」
と、慣れるまでに相当な時間がかかったが慣れというのは恐ろしいもので。ミカンも慣れてしまえば乗馬を楽しんでいるようだった。
そうして2人はユズの故郷
火ノ国に到着するのだった。
Thank you for reading!!!
今日は短めです。明日から「火ノ国編」です。