32話 謀略
ヘラクレス星域会戦は、王国の敗北に終わった。
ディーテ王国は、太陽系を安全圏には出来なかった。いずれ連合の攻勢があるのは明らかで、太陽系を奪われれば再び本国が危機に陥る。
だが王国民を不安にさせた最たる理由は、王太子の戦死だった。
王太子は、首星防衛戦後から国民に極めて不人気だったが、王国軍が全力で守っても戦死したという事実が、王国軍は連合を防げない場合が有るという現実を突きつける結果となり、国民に不安や恐怖すらも抱かせたのだ。
王太子戦死の報は、王国中を揺り動かしている。
王宮では、首元まで伸びるブロンドに澄んだ青い瞳、端正な顔立ちに細身の青年が、彼に与えられた執務室に座りながら、側近を問い質していた。
「なぜストラーニ公の王族籍が復活するのだ」
問い質した男の名前は、レアンドル・アステリア。
ディーテ王国の王太孫で、王太子の戦死後は王位継承権第一位に繰り上がった、王国第二位の魔力を持つ男である。
レアンドルの声色には怒りが含まれており、口調は詰問に近くなっていた。
彼の怒りを身に浴びているのは、魔導学院で同級生だったラングロワ公爵令息ステファンだ。
ステファンの父親であるラングロワ公爵と、王太孫の母親である王太子妃は、姉弟の関係にある。従ってステファンと王太孫は、従兄弟同士となる。
それどころかステファンは、王太子妃の懐妊に合わせて公爵が妻を妊娠させて生まれている。
生まれる前から産み分けで男と決められ、王太孫の側近が定まっていたステファンは、王太孫の怒りを浴びる事には慣れていた。
他の側近であれば怯える怒りを、彼は平然と受け流した。
「今は戦時中で、在位55年となられた国王陛下もご高齢です。王位継承権者が1人という状況は、万が一の際には国家の危機。この度のヴァルフレート殿下の王族籍復活は、やむを得ない事かと」
万が一の際とは、ディーテ星域会戦のような状況が想定されている。
昨年の首星防衛戦では、王太孫も王族が複数で稼働させる防衛要塞で参戦しており、国王と共に戦死の危険があった。
再び首星防衛戦が行われて、国王と唯一の王位継承権者が乗った防衛要塞が破壊されれば、王位継承権を持った王族が居なくなった王国は次王を巡って混乱する。
王位継承権を持たない状態のヴァルフレートに、すんなり決まる訳にはいかないのだ。
そのため王位継承権者は、直ちに増やさなければならない状況だった。
それが建前であり、ラングロワ公爵家といえど反対は出来なかったのである。
かくしてヴァルフレートの王族籍が復活されて、王太孫レアンドルに次ぐ第二王位継承権者が確保できた。
同時にヴァルフレートの王族籍復活によって、子供たちも王族籍を得ている。
正妻の長男 ベルナール 魔力値 2万7788。
正妻の次男 ジョスラン 推定魔力値 2万7900。
正妻の長女 ミラベル 推定魔力値 2万1500。
側室の長女 ユーナ 魔力値 2万6138。
王位継承に必要な魔力は、2万7440以上と定められている。
従って、子供たちの中で王位継承権を持つ者は、ベルナールとジョスランの2名だけだ。だが王位継承権者は、ヴァルフレートの息子2人を含めて合計4人にまで増えて安定した。
「王族籍と公爵位を兼ねるなど、王国史にも前例が無い。しかもストラーニ公は、軍の司令長官も兼ねている。あまりに権力を持ちすぎではないか」
レアンドルという活火山は、噴火の正当性を模索していた。
その眼前に起立する長身の青年は、火口を見下ろしながら、噴火した際の被害を軽減させようと図った。
「ヴァルフレート殿下は、士官学校を卒業して国民と同じ階級から任官しておられます。軍に対して影響力を持つのは、やむを得ません。ですが魔力量も、王位継承権の順位も、レアンドル殿下が上です」
レアンドルの魔力は3万128で、ヴァルフレートは2万8512。
その差は1616も有るため、未来の王を高魔力にする目的から、レアンドルが選ばれている。その点で僅かに気が晴れたレアンドルだったが、すぐにヴァルフレートの行動を思い出して不機嫌となった。
「感状などを発行して、各貴族から歓心を集めただろう。ラングロワ家も受け取ったのでは無いか」
「確かに感状は役に立ちます」
ステファンは迷わず即答した。
441年来の貴族の責務を果たしたと証明される感状は、他貴族家に受け取るなと強制すれば、各家の存立に関わるほど大きな貸し借りとの差し引きとなる。
そこまでの借りを作り、あるいは貸しを帳消しにしてまで感状を受け取るなと強制するのは、有り体に言って割に合わない。
ラングロワ公爵家だけ受け取らない選択肢も有り得ず、その見返りとして王族籍を復活させる奏上に名を連ねた事も、公爵家にとっては妥当な判断だった。
だがそれによって、レアンドルは王位継承に危機感を抱いた。
かつてレアンドルは、魔力が国内最高峰と謳われ、将来の国王も確実視されていた。
だが魔力量においては、中等部で同学年だったハルトに遥か先を行かれた。成績でもハルトに抜かされた後、貴族の一部から「王族に勝つな」と圧力を受けたハルトが成績を下げた事件も起きている。
戦功という実績でも、覆しようのない差を付けられている。ハルトは首星防衛戦で見事に王国を守って見せたが、最終防衛線で防衛要塞を動かしていたレアンドルは担当エリアで敵艦の突破を許して王都を破壊されてしまった。
婚約者の選定でも、中等部で魔力が上から3番までの女子はハルトと同じ進学先を選び、公爵令嬢もハルトの指摘で候補から省かれた。そして内定取り消しとなったアリサは、ハルトの司令部から作戦を教授されて名誉を回復した。
モーリアック公爵家を筆頭に数百の貴族家と王国軍が、アリサの華々しい活躍を喧伝している。
アリサは、『王家に命じられて敵前逃亡の汚名を着せられ、最前線に赴いて数多の敵を倒し、多くの味方を救い出して自ら汚名を晴らした悲劇のヒロイン』として王国中に知れ渡った。
政府はレアンドルに対して、形式だけでも謝罪文を出せないかと内々に打診し、レアンドルの怒りに追加で燃料を注いだ。
ヴァルフレートが王位継承レースに復帰した一因も、ヴァルフレートの娘婿であるハルトが、建国来で最大の功績を打ち立てた事が確実に影響している。
そのためレアンドルは、「どれもこれもアマカワのせいだ」と考えている。
本来のレアンドルは、全てを手に入れていたはずだった。
それがハルトのせいで『数段劣る2番手』に落とされ、かつて称えられていた賞賛の言葉を浴びることも無くなった。
この上、王位継承までヴァルフレートに持って行かれれば、レアンドルは自分が何一つ残らなくなるのではないかと危惧しているのだ。
他人が知れば、総人口400億人の王国で2番手の何が不満だと、呆れ果てるかも知れない。だがレアンドルは、最初から王たるを望まれて育てられており、他の生き方など知らないのだ。
レアンドルの心境を察したステファンは、いくつか浮かんだ回答から無難なものを選択した。
「ヴァルフレート殿下は王族籍が復活しましたが、レアンドル殿下がおられる限り、次王は覆りません。殿下に王位継承可能な魔力の御子が誕生すれば、やはり殿下の御子が王位を継承されて、王家は安泰となるでしょう」
「そのための高魔力者の側室候補が、居ないのだがな」
噴火を抑えようと伸ばした手に、火の粉が降り掛かった。
拒否できないステファンに対し、レアンドルは理不尽な怒りをぶつける。
「魔法学院には、ろくな女が居なかった。中等部で一番の高魔力者が、実はストラーニ公の妾の子。なんとも酷い罠だった」
ステファンは頷きながら、内心で首を傾げた。
ヴァルフレートが子孫に王位を与えたくて、自分の娘をレアンドルに嫁がせる事を考えていたのであれば、魔力が低い男爵令嬢ではなく、上級貴族の娘との間に子を成していただろう。
タカミヤ男爵令嬢の娘ユーナは、高魔力の結果が出た後、士官学校に進学している。魔法学院高等部に進学していれば、確実に王太孫と同じクラスだった。王太孫妃を狙っていたのであれば、そのまま高等部に進学したはずだ。
全面的にレアンドルの被害妄想や言い掛かりだが、主張しているレアンドル本人は自覚しておらず、指摘したところで素直に受け入れるとも思えず、ステファンは指摘しなかった。
「そういえばラングロワ公爵一門であるそなたの従姉妹ベアトリスは、先頃の魔力固定において、王族級の2万8000を示したと聞いた」
レアンドルの指摘に、ステファンは頷いた。
「その件に関しては、ラングロワ公爵本家も驚きました。ベアトリスは分家ですが、魔力が固定される9月まで、本家には伝えていなかったのです」
魔法学院の中等部における魔力固定は、毎年9月に行われている。
今年は大豊作で、コースフェルト公爵家令嬢クラウディア、ルグラン士爵令嬢ベアトリス、王族籍が復活したヴァルフレートの長男ベルナールの3人が王族級魔力者だった。
「お前の婚約者になるのだったか」
「はい。魔力固定後、ベアトリスの父が我が父へ打診しました。元々、私の正妻候補の一人でもありましたので」
ステファンの肯定に、レアンドルは頷いた。
「王族級の妻であれば、ラングロワ家の次代も安泰であろうな」
「はっ、恐縮です」
側近を慮るレアンドルの言葉に、ステファンは内心で首を傾げながらも小さく頭を下げた。
だが次の言葉が、彼の一抹の不安を現実のものとした。
「アリサのせいで、私の婚約者候補が決まりそうに無い。そしてラングロワ出身である我が母上も、王妃にはなれなくなった。それ故、ラングロワ公爵家一門から、改めて未来の王妃を出してはどうだ」
数秒の沈黙の後、完全に意味を理解したステファンは、王太孫を嗜めた。
「ベアトリスは、私の婚約者に決定しております」
側近の諫言に、レアンドルは冷笑を浮かべた。
「未発表だろう。ラングロワ公爵家から王妃を出す事は、公爵家の方針だったはず。ストラーニ公が色々と蠢動しているが、高魔力者の私と王族級の正妻であれば、子孫でも差を付けられる。政治判断の検討材料として、まずは公爵に伝えられよ。公爵令息殿」
「…………畏まりました」
公爵家から送り込まれたステファンが拒否できない言い回しを、レアンドルは心得ていた。
勿論ステファンも納得したわけではなく、伝えた上で父親が嗜めてくれる事を期待して引き下がっただけだった。
「それと陛下に奏上して、ストラーニ公には責任を取って出征して貰う」
「責任ですか」
一体何の責任だと訝しがるステファンに、レアンドルは決まっているだろうと言わんばかりに、責任について語った。
「軍の司令長官として、王太子であった父上を戦死させた責任だ」
脱力したステファンは、辛うじて溜息だけは堪えた。
王太子の戦死は、前線から外されていたヴァルフレートの責任ではない。ちなみに前線から外していたのは王太子陣営である。
だがステファンは、受け入れられない無意味な指摘は行わなかった。
ステファンが指摘したのは、別の問題点である。
「父君を亡くされた王太孫レアンドル殿下が、王太子殿下戦死の仇討ちを奏上されれば、王国軍の司令長官であるヴァルフレート殿下を出征させる名目は立ちましょう。ですが出征されれば、ロキ星域会戦のような戦功を立てられるかもしれませんが、よろしいのですか」
ヴァルフレートの活躍によって王位継承権問題が大きくなる事を嫌がった王太子が、ヴァルフレートを前線から外して活躍させなかったのだ。
魔力値が重要視される王国において、ヴァルフレートよりも高魔力であり、嫡子の嫡子という立場でもあるレアンドルが第一継承権者から落とされる事は、平時にはレアンドルが望まない限り無いと考えて良い。
だが王国民は、連合と戦って欲しいから王制を認めたのであり、ヴァルフレートが連合と戦って勝ち続けるならば、ヴァルフレートを国王に望む可能性は充分にある。
レアンドルの行為は、自滅を招く可能性があった。
ステファンは問題点を丁寧に指摘したつもりだったが、次のレアンドルの発言が、説明などを些事として吹き飛ばした。
「遠征軍の編成情報や、不利になる軍事機密などを連合に流せ。ストラーニ公には、死んでもらうのだ」
「何ですと!?」
ステファンは耳を疑って聞き返した。
だがレアンドルは、発言を冗談だと取り消したりはしなかった。
如何にレアンドルの側近として機嫌を取れと言い含められていても、王国貴族として受け入れられる限界がある。
ステファンは公爵令息の立場から、否と答えた。
「単に政治闘争で対立する王族を1人減らすのとは次元が違います。そんな事をすれば、王国軍にも甚大な犠牲が生じます。我々は連合と戦争中なのです。ヘラクレス星域会戦で敗北した今、さらに戦力を減らしては、王国自体が危険です」
側近の本心からの訴えに対し、レアンドルは感じ入ったりはしなかった。
「王位継承問題で揺れる国を安定させるためだ。ここで内乱など起きては、それこそ王国が危険だろう。私は次王の立場で判断している。まずは公爵に伝えられよ。ラングロワ公爵令息殿」
ステファンは、ふざけるなと怒鳴りたい気持ちを押し殺して、自身を送り込んだ父親であるラングロワ公爵マクシムに伝えざるを得なかった。そして真っ当な判断を期待したかった。
だが王太孫の出生に合わせてステファンを出生させて側近にした公爵は、真っ当な判断などしなかった。ある意味では予想通り、打算的な判断を行ったのである。
ベアトリスを王太孫妃にする案については、躊躇いもなく賛同した。
「それでは父上は、私の婚約者となったベアトリスをレアンドルに渡し、敵には情報を流せと仰せか」
深い怒りの光が、ステファンの瞳から放たれた。
理由の説明を求める息子に、父親は平然と答えた。
「そうだ。陛下はご高齢で、レアンドルは若く、次王は200年続こう。わざわざラングロワ公爵家から出すと言ったのだ。しかも、お前の婚約者を奪う形であれば、レアンドルには負い目も出来る。受けて対価を得よ」
見返りに関しては、確かに期待できる。国王の側近で色々と仕事を投げられる立場となるのだから、その権限で自分に都合の良い事を行うのは容易い。
だがステファンにとって、婚約者を渡すのは心情的に受け入れがたい話だった。
そして、もう一方の指示に関しては、倫理観から受け入れがたかった。
「レアンドルは、王位継承権問題を解決するため、戦場でヴァルフレート殿下を殺させるつもりです。そのために王国軍の情報を流し、敗戦させろと言っています。父上は、国家への裏切りをしろと仰られますか」
平時に、政治闘争で1人を暗殺すると言う話であれば、ステファンもここまで反発はしなかったかもしれない。
だが現在は戦争中で、殺させようとしているのは会戦で勝てる軍の司令長官で、方法は軍の情報を流して王国軍ごと倒させるというものだ。
明らかに受け入れがたい様子のステファンに、公爵はうそぶいた。
「レアンドルが、次王として王位継承問題を解決するために政治判断を下したのだろう。それによって継承争いが解決して、内乱が防げるのであれば、国家への裏切りではなく英断かもしれんな」
ふざけた事を宣う公爵に、ステファンは憤りを感じた。
「レアンドルは、国王ではないのです。そのような権限は、持っていない。それに国王陛下であろうとも、王国軍をわざと負けさせて将兵の命を無為に散らせるなど、この国では決して許されません」
ステファンの正論に対し、公爵は感じ入ったりはしなかった。
「良いかステファン。王太子妃は、私の姉上、お前の伯母上だ。ラングロワ公爵家は、お前が考える遥か以前から、人、金、物、手間、コネなど、様々なものを王家に投じ続けてきた。他の上級貴族家からの横槍に苦心しつつな」
「それが何だと言うのです」
「ストラーニ公に逆転されては、これまで費やしてきた全てが無駄になる。まずは費やしたものを回収する。その次に国がある」
今までに公爵家が、一体どれだけの投資を行ったのか、ステファンは知らなかった。
だがステファンにとっては、賭け事を行った公爵が、損失を取り戻そうと、さらにハイリスクな賭け事に投じようとしているようにしか見えなかった。
レアンドルをしっかりと掴んでいるが故に、損切りが出来ないのだ。
「ベアトリスの件は申し出が無かったと思い、別の女を選べ。ほんの1ヵ月の話だ。同じ一門で魔力の高い女を妻に迎えれば、他家の貸し借りのように数値的な割り切りが出来ず、相応に気を遣わなければならぬ。準貴族以下の妾で遊んで、遊べる身である事を楽しめば良い」
これほど癪に障る好意的なアドバイスがあるだろうか。
ステファンはベアトリスの件では話にならぬと一旦置いて、もう一つの問題に話を絞った。
「ベアトリスに対する父上の考えは分かった。意見は全く異なるが、単にそれだけであれば、俺は公爵令息として割り切れる。だが王国軍に犠牲を出す件は、貴族として看過できぬ。父上は公爵として、何とも思わないのか」
「青いな。王国は10億人殺されたが、連合の太陽系と60億人を奪った。開戦後、王国が50億と1星系増えて、連合が60億と1星系を失っている。そして精霊結晶と戦闘艇。王国は負けぬ。そしてストラーニ公を消してもらえる機会は、もう少ないのだ」
人口と星系の話は事実であり、反発しているステファンも論理的な否定は出来なかった。
但し、太陽系は容易に獲得できたのでは無い。ディーテ星系の人口120億人が殺されかけ、首星が失われる危機と引き替えの成果だった。単に公爵が、王国民の犠牲を軽く見ているだけだ。
「綺麗事しか言えぬのでは、上級貴族家の当主など務まらぬぞ。領地を運営する上級貴族家の当主で、手が白い者など一人も存在せぬ」
本当にそうであるのか、ステファンには確認のしようが無い。父親はステファンが確認しようのない事ばかりを説得材料に使い、煙に巻いて真摯な説得を行わない。
そのためステファンは、父親の強引な説得に全く納得できなかった。
「王国艦艇に、不要な犠牲が出る」
「戦闘艇は、玩具のように簡単に量産できる。王位は義兄殿下、そして甥のレアンドルで繋げる予定だったのだ。今更、予定を変えられては困るだろう」
押し黙った息子に、公爵は改めて念を押した。
「連合に王国軍の編制情報と、軍の分析結果を送る。ストラーニ公が掻き集めている戦力の大半が戦闘艇で、弱点が迎撃用の電磁パルス砲の大量増設だと知れば、相応に対策するだろう。お前はレアンドルに、殿下のご指示は父に伝え、恙なく行いましたと伝えろ」
ステファンは納得しなかったが、公爵は最後まで取り合わなかった。