第3話 ゲーマーの底力
実はもう一章の終わりまであらすじできてます ちなみに2話の時点でずれてます 直すのがめんどくさいですね☆
第3話 ゲーマーの底力
ギシギシと音を鳴らしながら協会の朽ちた扉を押し開く
ふむ 中は割と広いな
リリィ「モンスターはいないみたいね…ていうか何もない?」
ムーン「うん…」
古びた協会の中は 隠し宝箱のような物はなく 長椅子が並び 奥には祭壇と石像しかない
ギミックがあるとしたら祭壇かな?
リリィ「ちょっと見回ってみるね」
ムーン「わかった 手前側お願い 僕は祭壇見てくるよ」
ホコリだらけの道を進み 祭壇に登り 隅々まで調べてみる
しかし 何もない
うーん
ムーン「リリィ 何かある?」
祭壇の下は…やっぱり何もないか
リリィ「ううん 全く ここ本当に何もないのかな?」
本当にこの広さで何もないのか?
ムーン「いや なんか怪しい」
ん? あ もしかして…
リリィ「そう?」
いや 前作がそうだった やばい うかつだった
ムーン「うん ていうか ちょっと…じゃなくて かなり嫌な予感してる」
リリィ「?」
ムーン「ここ 広いじゃん まるで戦いやすくするためみたいに」
リリィ「う うん…………あ………」
リリィの顔が青ざめていく 主に僕の後ろを見て
ゴゴゴゴ…
ムーン「うーん これは本当に困った」
リリィ「ちょっ…むーちゃん後ろ…」
ムーン「うん もうなんか諦めかけてる」
なぜかもはや落ち着いている僕の後ろにある
数メートルの戦士の石像が
………動き出した
うん やっぱり ここ ボス部屋だ\(^o^)/
ブワッ
ドーーーン!
リリィ「キャーーーー!!!!」
ムーン「うわっ あぶなっ」
石像の攻撃を避けつつ とりあえずぐるぐると協会を回るように逃げる
リリィ「どどどど どうしよう!戦う!?」
ちらっと石像を見てみる
【戦士の石像 レベル75】
いや無理だわ
ムーン「多分直接手出したら死ぬ」
リリィ「なんでそんなに落ち着いてるの!?」
こうみえて俺も割と焦ってるんだぞ…
…まあ 勝算はあるけど
ムーン「うーんと 前作知ってる?」
リリィ「う うん やったことないけど」
ムーン「よっと」
ドゴォッ
リリィ「ひいいい!」
石像の攻撃を避けつつ説明する
ムーン「えっとさ 前作もスタート地点の近くには 隠しマップがあったんだよ ボス部屋の」
リリィ「うん」
ムーン「そこのボスはさ 低レベルでも倒せるように 致命ダメージを与えれる弱点が用意されてたんだよね こんな風に」
そう言って俺は 急に石像の方を向く
リリィ「え!?」
ムーン「あ 逃げてていいよ」
リリィ「ええっ!?」
そして俺は石像へと突進する
リリィ「ちょっ!」
石像のモーションは逃げてる間に覚えた
剣振り下ろし 剣なぎ払い 掴み 蹴り 踏み潰し
攻撃パターンは単純な距離で変わり 遠ければ前者 近ければ後者に近づく この程度の攻撃なら回避は朝飯前だ
距離感を調整して動作時間の長いなぎ払いを誘発させて 一気に間合いを詰めれば…あそこまで行ける
計算通り石像はなぎ払い攻撃をしてきたので 俺はそれを最小限の動きで避ける
そして 走りつつ剣を出した俺は 石像の足を駆け上がり
それを…膝に突き刺す
バキィッ!
すると 朽ちた布が巻いてあり見えづらい位置に隠してあるコアに刺さり 見事に壊した
うん 予想通り ゲーマー脳でよかった
グラッ…
そして俺はダウンした石像の後ろへ素早く回り込み 反対の足のコアを突き刺した
戦士の石像「グオオオオオオ!!!」
石像は雄叫びをあげつつ ボロボロと朽ち崩れていく
そして…ただの岩の塊となった
【レベルアップ! ムーン 1→23 リリィ7→18】
お 経験値美味い
ムーン「ふぅ…あ リリィ 終わったよー」
リリィ「………」
口 開いてるぞ
リリィ「む…むーちゃん何者!?」
ムーン「いや たまたまだよ」
リリィ「すごかったよ!1レベで75レベボスを攻略も見ずに…!」
ムーン「いやぁ…///」
ここまで褒められるとちょっと照れる
リリィ「必死に敵に走ってくむーちゃん…萌える!」
あ そっちね
ゴゴゴゴゴ…
ムーン「お イベント進んだかな?」
案の定 祭壇が奥へとズレて 下から宝箱が出てきた
リリィ「罠とかないよね?」
ムーン「どうかな まあ 開けないとわからないよ」
ギシッ…
重みのある蓋を二人がかりで開ける
そして中には………
…玉?
【オリジナルウェポンを手に入れた!】
リリィ「あーーー!それって!」
ムーン「リリィ 知ってるの?」
前作にはなかったから わからないな
リリィ「うん!その武器ね 今みんなが欲しがってるんだよ!」
ムーン「そんなに強いの?」
リリィ「えっとね 使い手によって見た目や性能が変わるんだって!」
ムーン「お 凄いんだね ちょっと装備してみていい?」
リリィ「うん!」
ムーン「ありがとう」
オリジナルウェポンを握ると ブワッと淡い光が吹き出るとともに刀身が出来上がっていく…
これって…刀?
持ち手が青ベースの 鈍く鋭い光を出す刀が 俺の手に握られていた
ムーン「これ…カッコイイ!…けど…」
リリィ「む…むーちゃんより長いね…」
とてもじゃないがそのロマンあふれる刀は振り回せるサイズではなかった
…なんでチビ化したんだよ…
ムーン「うーん 勿体無いけど これはまだ使えないかな」
リリィ「ちょっと無理があるね…」
ムーン「はぁ…」
結果的には見事に収穫0だったか…
リリィ「あ…もう暗くなってきたね」
ムーン「ん 本当だ 気がつかなかった」
リリィ「どうする?一旦街に戻らない?宿は取ってるから 一人分の部屋だけど一応休めるよ」
ムーン「あ じゃあ 行きたい」
リリィ「じゃ ちょっと急いで行こっか!夜になると危ないしね」
ムーン「うん わかった」
こうして 俺たちは協会を後にして とうとう街へと行くことになった…