第2話 弱すぎィ↑
ムーンの装備は布のローブ一枚です とても妄想が膨らみますね
第2話 弱すぎィ↑
さて どうしようか
貧弱な装備とステータスを見て これからのことを考えてみる
正直なところあまりこの弱い状態で街に入りたくない…貞操的な意味で
俺がちゃんとプレイヤーとしてキャラを動かすならいくら野郎どもが近寄ってきても切り捨てることはできるが…
俺に実際に寄られるのは嫌だ
だからせめて近寄られる前に瞬殺できるようにはしておこう というのが俺の決断だ
まだゲーム発売から数時間だ いくらなんでも最初の街で油を売る強者はいないだろう
幸いこの協会は人が来ていないみたいだし…
と ここを拠点にする事にした
ん?
協会から少し離れた所に モンスターの影が動くのが見えた
ちょうどいいのでどれくらいのダメージが出せるか見てみる事にした
トコトコと歩いていると やはりというか脚の長さや歩幅が全く違うため 歩く感覚が慣れない これで戦えるのか?
前作からエフェクトが少し上がったエンカウント表示と共に手元に剣が現れる
お かっこいい
【スライムLv2が現れた】
定番といえば定番の敵だが 目の前に現れるとなかなか気味が悪いな
ひとまずスキルを使ってみるか…
…
…
…どうやって?
頭に?が浮かんでいる隙に スライムが見た目の割になスピードで距離を詰めてきた
睦月「おっと…」
俺はそれを華麗に避ける…はずが
バキッ!
睦月「っ!」
足が上手く動かせずに 直撃をくらった
【4】
目の前にダメージ表記が出る
そしてそれだけじゃない
痛覚がある
睦月「って事は………まじかよ…」
これからの事を一瞬考え とてつもなく不安になった
が それはひとまず置いておき まずは普通にスライムを切りつけてみる
ズバッ!
気持ちいいサウンドと共に 【6】という表記が宙を舞う
…え?
これがダメージか? 少なすぎないか?
少なくとも前作では通常攻撃で【60000】が普通以下だった俺にとっては なんとなく予想はしてたものの 腰が抜けそうな弱さだった
いやこれ本当に死ぬんじゃないか?
なんだかんだでスライムは倒せたものの この装備と回復アイテムの無さでこの世界で生きていける気がしない
と その時
?「あれ? こんな所に人?」
色々と悩んでいて全く気がつかなかった真後ろの人の気配に驚きつつも 即座に振り返り剣を構える
?「わー!?ストップ!ストップ!敵じゃないから!」
睦月「きみ 誰?」
?「えっと…リリィって言います…」
彼女は少し怯えながらそう名乗る
…
リリィ「ほんとびっくりしたよー…」
睦月「ご…ごめん 急に声かけられてこっちもびっくりしちゃった」
とりあえず和解ができた
睦月「リリィ…さん?だっけ」
リリィ「リリィでいいよー」
睦月「あ わかった リリィは 探索に来たの?」
リリィ「うん ここ 地図に載ってなかったから 気になってきてみたら…こんなところに協会なんてあるんだね」
睦月「君はどこから来たの?」
リリィ「んっと 街だよ 城下街シアニル ほら 向こうの方にでっかい壁見えるでしょ?あそこのスタート地点からだよ」
ゲームスタート地点はやっぱり街のはずなのか…
リリィ「この協会って 中は何があるのかな…」
睦月「わかんない 僕もまだ調べてないし これから行くつもりだけど…一緒に行く?」
リリィ「うん 行きたい!」
パーティに誘い リリィのステータスを少し見てみる
レベル7…魔法使いか
睦月「あ そういえば リリィ スキルの使い方ってわかる?」
リリィ「え?普通に ショートカットにスキルを設定してクリックするか 数字キーで発動するよ?」
あ やっぱりゲームの中に入ってるのは俺だけなのね
うーむ どうするべきか
ん そうだ
睦月「リリィ 何か適当にスキル撃ってみて」
リリィ「え? うん いいよ」
リリィ「マジックショット!」
お やっぱり叫ぶな 前作もスキル発動時はスキル名を叫ぶからそうだと思った
もしかしたら俺も叫んだら発動できるのかな?
後で実践してみるか
リリィ「ねえねえ」
睦月「ん?」
リリィ「名前 まだ聞いてなかったね」
睦月「あ えっと ムーンだよ」
リリィ「むーちゃんか…わかった!よろしくね!」
なんか勝手に変換加工された
まぁ あだ名が定着するのは悪くないな ムーンってなんか地味だし…俺がつけたんだけど
これからはちゃんとムーンという少女としてやっていくか そうしよう
リリィ「じゃ 協会 行く?」
ムーン「よし 行こっか」
こうして レベル1とレベル7の初心者パーティで 実は隠しステージへと挑むことになった2人 さて 余命はいつまで続くのだろうか