第1話 定番RPGの幕開け
文章力は未熟ですが 思いの丈を全てぶつけました
よろしくお願いします(*´﹃`*)
第1話 定番RPGの幕開け
朝
睦月「あー…あちぃ」
日差しが頭痛をもたらす快晴の中
一人の少年が唸る
つまらない日常に嫌気がさし 自分は特別だと思いたくなる年頃の引きこもりゲーマーは 今日は朝早くに自ら家を飛び出した
なぜなら彼が好きなゲームの続編の発売日だからだ
雑草まみれの道を歩き カラカラになった喉を荒い呼吸でさらに乾かしながら 家はまだかと早歩きを続けている
そんな彼はもうすでにゲームのイメージを膨らませていた
世界中を震撼させた旧世代機の新世代RPGゲーム
【Eternal-2 オンライン】
王道会社の陰で存在を消されていたような
いままで潰れてないのが不思議だった会社の作ったゲーム
なぜかそれが夢のような世界を作り上げ 瞬く間に世界中のゲーマーを歓喜で叫ばせた
それが前作【Eternal オンライン】
その面白みは イベント数が既存のゲームとは比べ物にならない上に 全てのイベントに味のある深さ がある事
そしてこのゲーム内でプレイヤーの人間性が試されるところにある
某ファイ☀︎ーエンブレムのようなイベントキャラであろうが死者不蘇生はもちろん
常日頃の主人公の行動がほぼ全ての敵を増減、強弱化させる事も出来る
また恋愛物としての奥も深く
ただキャラ目当てのとあるプレイヤーは そのキャラの為に命をかけて戦いに挑むように
またあるプレイヤーはそのキャラと街を飛び出す…とそのキャラの元彼が嫉妬で戦闘になる など 分岐点が異常数である
もともとRPG自体人によっては時間の無駄と感じる人がいる上に一般家庭で面倒臭いと言われたこのゲームだが
そこらのゲーム好きの人々のゲーム魂をぶっちぎりで超えてるハイレベルすぎた世のゲーマーたちは その面倒臭さを難なく乗り越え 自由である舞台だからこそ自己の限界を出し切れる と その業界にゲーマー魂の聖火が燃え広がった
そしてここにいる うなだれ続けながらもようやく帰宅したゲーマーも その一人であった
睦月「ふぅ…………………!?」
エアコン PCを即起動した彼は Eternal2のパッケージを開けて仰天した
ディスク数が8枚
何かおまけ付きか?と思った謎の厚さは全てディスクによるものであった
睦月「あー…インストールめんど…」
開始10秒で待ちくたびれた彼は とりあえずアイスを頬張った
昼
ようやくインストールや画面や音の初期設定を終え カワイーキャラの解説を受けた後にキャラメイクに没頭する
睦月は俗に言う ネカマである
キャラメイクのセンスが神がかっている彼は男釣りが趣味なのではなく 効率を求め 貰えるものは(譲受権限があるアイテムは)根こそぎもぎとり 利用できる強者は不眠症になるまで利用する
その結果 前作 Eternal では 常にランキング5位入りであった
とんでもない速度で試行錯誤を繰り返した後に 名前を入力した彼は 確認画面へと進んだ
名前【ムーン】
種族【人間】
性別【女】
武器【剣】
信仰【シアニル】【←注この神様を信仰している街がスタート地点になります!】
初期スキル【スライドスラッシュ】
体力50
スタミナ…
…
定番の初期ステータスを見終え自分が作った銀髪碧眼セクシーキャラを見て 彼は作成終了を選んだ
【注意 あなたはこのキャラでよろしいですか?】
睦月「知らねーよ…てかおせー…」
インストールの時点からかなり長い時間を費やしたため 少しイライラしながらもOKを押す
【本当によろしいですか?】
普段なら少し「?」と思ったであろう謎の質問だが 彼は あまりの暑さに思考能力を失いつつOKを押した
【これでキャラメイクを終わります!】
はぁ とため息まじりにクリック
【それでは…ご武運を祈ります!睦月さん!】
睦月「っ!?」
名前を呼ばれて驚き 椅子から転げ落ちそうになった彼を 眩しい光が襲った
?「ここからは…あなたに託します…」
ん…?
託すって 何を?
チュンチュン チュンチュン
ん…?
心地よい鳥のさえずりが聞こえて意識が起きる
青い空と 草の柔らかい匂いを感じ 目をこすりながら体を起こす
目の前には………墓?
ぼやけた視界に集中し 周りを見渡す
ここは…墓場…と協会か?
あり得なすぎて冷静になっているな と自己分析もしつつ 現状を把握しようと考える
画面に吸い込まれるような感覚とともに意識を失い 目の前にはRPGでよくある綺麗な自然の光景
ゲームの中に入った?か
これしか考えられないあたり ゲーマー脳は恐ろしい
ゲームを極めんとするゲーマーにとってゲームに入るというのは賛否両論あるが この場合の俺は…
超 テンション上がってる
ワクワクが止まらない 指を動かせば指が動く 足をブラブラすると足がブラブラする
分かる人にはわかるだろう もしこうなったら〜と考えた時のこの胸の高鳴りが何倍も膨れ上がっている
プニッ
ん?
睦月「あ…」
一瞬で冷静さを失った俺は心臓を落ち着かせるために胸を撫でた そしてその柔らかさに驚き可愛らしい声を出した
そこで今更気がついた
俺…キャラ女じゃん
キャラメイクの時は確かに白髪碧眼セクシー系だったはずのキャラが触るも無残な(胸の)チビッ子になっていた