逃走
プロローグ完です
次からメインストーリーに入りまする
方向性どうしようか悩んでたりね。
でもがんばる。
「とりあえずにげるかな?」
あれだけのことを思い返しておきながらこんなことを言う自分がいた。
だが実際父はカーペットと共にクローゼットの中。簡単に見つかってしまうだろう。まだやり残したことはたくさんある。つかまったり殺されるわけにはいかない。
「まずは服からかな?ぶかぶかだし、血まみれだし」
服を探そう。まず血まみれのふくを脱いで……裸になる。とりあえず再確認のためと。やはり大きすぎる気がする。
服には当てがあった。妹の服である。幸い妹は高校の寮で暮らしているため、長期休みにしか帰ってこない。ちなみに兄は県外にいる。
きつい…きつすぎる…胸がっ!
妹のサイズでは胸が引っ掛かりきつかった。だが着なければ逃げることなどできなかった。なのでお胸には、とりあえずあった手ぬぐいで締め付けて着ることにした。
とりあえず今の服装は、ピンクのTシャツ、その上にウサギをイメージしているであろう白いたれ耳のパーカー。デニムのホットパンツに白黒のオーバーニーの靴下。なんかちょっとかわいい感じになったが気にしない。下着はブラの代わりに手ぬぐい。ショーツは王道の縞パン。
「あとは…」
お金は…あるからいいし、逃げる途中で下着や服は買い揃えればいい。
どこに逃げるか……無人島かな?自給自足大変そうだけど見つかりずらそうだし…
そんなこんなで悩んでいると日が暮れかかっている。やばい…意識を戻したときはまだ日が暮れるまでに時間がありそうだったのにとふと思った。
だが用意はできた。今までの自分ではない。悪魔としての自分…忌むべき存在の自分。そんなことを思い家の扉を開く。まだ日はある。吸血鬼になったせいか肌が若干ひりひりする。気にならないが。
「さぁ行こうか」
一人の少女は帰ることのない家を後にした。