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ヒーローと吸血姫と  作者: なるちん
プロローグ
3/10

始まりの時 2

色々悩んでました!!

えぇ…人生にです(笑)

今の状況から目を背けるように思い返してみる。


幼稚園頃の記憶なんてものは全くと言っていいほど覚えてはいない。だがその時はまだ男の子だったはず…生まれた時?記憶にないです。


小学生のころ…母が死んでしまった記憶がある。母は自分と買い物の途中で悪魔に襲われた。悪魔は人型だったろうか…自分も襲われたが、一命をとりとめたらしい。

自分が襲われたことはあまり記憶になかったりする。たぶん突然の出来事だったので、当時は頭がいっぱいだったのだろう。今ならそんなことはない。


このころだ…自分の周りが変わり始めたのは。


自分の入院中に何があったのかは未だ分からない…がそのころから親戚、友人、そして親までもが自分に対する接し方が変わっていた。入院期間は全治4か月ぐらいだった


親戚や友人は、よそよそしい態度で接してきた。あまり自分に関わらないでほしい。近づかないでほしい。そんな感じ。

父は…根本的に違っていた。


「お前が母さんを殺したんだ!!」


自分に会うなりこの暴言を吐かれた。当時小学3年か4年のころに、この言葉はとてもつらいものがあった。違うと言いたかった。自分は襲われたほうだと…でも言えなかった。

自分が付き添わなければ、自分が母と寄り道しなければと…自分が…自分が……

心の強くなかった自分は、自分のせいだと思い込んでしまう。それがいけなかったのかもしれない。


それから、虐待が始まった。対象は自分。相手は父。

この虐待は約7年ぐらい続いた。一度は心の相談室なる所に助けを求めてはみたが、無意味だった。むしろ心の相談室というものが無くなったほど。父は県警本部の本部長だったため逆に訴えてつぶしてしまったらしい。

日々激しくなる虐待に、心が悲鳴を上げた。一時期ではあるが自分はゴメンナサイというだけの木偶人形だった時がある。そのときにも入院したのだが、たしか…悪魔に襲われたときに担当していたお医者様にとても大切なことを言われた気がする。


……なんだっけ?……………そうだ!……


「今の君に今このことを言うのはとても残酷な事だとは思う。だけど聞いていてほしい。君の…君の母親を襲った悪魔は吸血鬼だよ…君も襲われただろう?その時から君には吸血鬼の血が混ざっているんだ……血液検査をしてみたんだけど、結果は……」


そうか…………自分は……悪魔だったんだな。


忘れていたわけじゃない。認めたくなかっただけ。仇として殺すはずの存在に自分がなっていることに。


退院してしばらくは自分が悪魔だということを忘れて生活を続け、父に対する苛立ち、憎しみ、怒り。そんな感情が体を包んだと同時に意識を失ったんだっけ?


意識がないうちに完全な吸血鬼化したんだろうなぁ…。意識が戻ったらあの有様だし。







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