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トリップ

作者: Creamy

塾の授業が終わり、最寄りの駅から自宅に向かう途中、小学生のミカはいつもと変わらぬ道を歩いていた。

今日はテストだったため、お昼に帰れた。

普段の学校の後の塾の後ではすっかり日が暮れ、帰りの夜道は真っ暗である。



大通りには車がいくつも行き交い、夜になれば都会ほどではないが、明るい色とりどりのネオンが道を照らしている。




そこから右折して細い路地に入り、奥まったところに入り、しばらく道を歩いていき、ミカはいつものように交差点に出た。

すると、その交差点のミカのいる門の向かいにある駐車場に一匹のシベリアンハスキーがいた。


くりくりとしたそのシベリアンの青い瞳がミカを見つめていた。




ミカはそちらに近づいて頭をなでてあげた。

シベリアンハスキーはおとなしくそれを受け入れ、尻尾を振った。あんまり可哀想だったため、大好きな甘いお菓子をあげて、それをシベリアンハスキーが食べるのをしゃがんで見ていた。



その後、特にお菓子を乞うのではなく、おとなしくそのシベリアンハスキーは、ミカの隣りで腰を落ち着けていた。




その後、なんども昼間にシベリアンハスキーに会ったミカはお菓子をあげたり近くで話をしたり本を読んだりした。




ある夜、ミカは、夢の中でシベリアンハスキーに会った。



「君を、未来の世界に連れて行ってあげるよ」



なぜか、そのシベリアンハスキーは人語を話すのだった。いや、ミカが犬語を解するのかもしれない。どちらでも展開は変わらないからどちらでもいいとして、

ミカはなにを疑うということもなく闇の中をシベリアンハスキーと歩いていったのだった。


ミカは意識が遠のくのを感じ取った瞬間、全く現実とはかけ離れた妖精がたくさんいる色鮮やかな森の中の魔法の学校にいて、しかも体が20代後半あたりに出来上がっていた。目の前に四角くくくられた真っ黒な小さい空間があって、


そこから、「とうとうクリアしたー!!」


という同年代の女の子の声と鼻水をすする音がするのだった。



すると、目の前にはミカの命を狙っていたとされるケルベロスや大ガエル、日本にいそうなさまざまな妖怪たちが横たわっていたのだった。近くで仲間たちがすっかりはしゃぎ回っていた。



そして、近くにいた知らないハードボイルドな感じが若干している黒い魔法使いの服を身に纏っている中年のおじさん(偉い魔法使いっぽい)について来いと言われ、神殿の祭壇にナビゲートされてそこでセーブさせられた。仲間たちは、神殿には入って来れないので、外で待っていた。


ミカが入り込んだ世界のエンディングムービーが始まる前に、ミカは目を覚ましたのだった...。

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