第17章 協力
戦いが始まってから一時間が過ぎようとしていた。
戦士たちは追い込まれていた。
サイエンス星人が作り出した殺人ロボ、ルシファーはあまりにも強すぎるのだ。
「ロウ君、レイカ、あんたたちで異星人のところに行くんだ」
と、ロージアが言った。
「レイカさん」
「……皆を信じてここは任せましょう」
「はい」
レイカとロウは異星人たちのいる円盤へ向かった。
「ゲハグフガハ……ギヒ(二匹逃げたか……まあいい)」
ロージアとソージョーは炎を、ラークは電撃を放った。
争いを好まないハニーも全身全霊を籠めた蹴りを放った。
戦士たちの攻撃は続く。
戦士たちは力の限り攻撃を続けた。
その頃ロウとレイカは円盤を探し回っていた。
「どこにいるんでしょう?」
「時間がないのに困ったわ」
その時だった。
「まだ異星人を始末していないとは……」
「ベジックスさん」
彼は水晶でレイカの行動を常に見ていたようだ。
そして、瞬間移動でこの国にやってきたのだ。
「これ以上は待てんな」
そう言って剣を抜き、レイカの腹部を切り裂いた。
「うっ……」
レイカの腹部から血が流れる。
「レイカさん!」
「斬りは浅い。お前も攻撃したらどうだ?次は本気で斬るぞ」
「私に攻撃する権利はないわ。ロウ君たちの助けになってくれるなら、この命貴方に授けます」
「……」
ベジックスは鋭い目でレイカを睨みつけた。
「(この女……本気だ)力を貸すのはお前らのためじゃないぞ」
「えっ?」
「父の変わりにこの世界を守るためだ。その辺勘違いするなよ」
「ベジックスさん」
「異星人を始末したら、今度こそ仇を討たせてもらうからな」
そう言って水晶で異星人たちの居場所を占い始めた。
そして15分後、ついに異星人たちの円盤の場所が分かった。
ベジックスは円盤の中を探った。
すると、さっきまで鋭い表情をしていたベジックスだが、冷や汗を掻きながらこう呟いた。
「な、何て醜い顔をしているんだ」
異星人たちはこの世のものとは思えない悪魔のような顔をしていたのだ。