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第15章 復讐

マジカール王国では、国民がドーラの死を知り、涙した。

だが、そんな中、一人の青年が水晶で占いを行い、ある人物を探していた。

「やっと見つけた。やはり生きていたか」

青年の名はベジックス・ルーマ(16歳)といい、6年前父親をある人物に殺され、その復讐のため、様々な魔法や武術を独学で学び強くなった男だ。

彼は背中に父親の形見の剣を背負っている。

彼が探しているある人物とは、そう、死神ことレイカである。

ベジックスは死神に復讐するため、レイカのいるイザムラ国に行こうとしていた。

彼は瞬間移動も会得している。


瞬間移動を行なうためには、精神を集中し、行きたい場所を思い描く。

そのため行ったことのない場所、見たことのない場所に行く事はできない。

ベジックスは水晶に写っているラークたちの村を目に焼きつけ、精神を集中し、行き先場所を思い描き始めた。


その頃、イザムラ国では……


ハニーは父秀吉と、レーヌを直そうとしたが、二人はこの地球ほしには無い部品を使われていたため、修理不能であった。

ロウとソージョーはロージアとレイカから魔法を学んでいた。

ロウは強くなったが、魔法は何もできない。

パワーアップルの実がある、ルナティックからこの村に戻るためには、海を渡らなければならない。

行きはレイカに負ぶってもらったが、帰りはなんと泳いで来たというのだ。

だが彼らには時間が無い。

サイエンス星人は何かとんでもない物を作っている。

だが、時間の無い彼らの前にベジックスが現れてしまったのだ。


「何だコイツ、いきなり現れたぞ」

と、ソージョーが驚き騒いだ。

「まさか海を越えたら別の国があるとは思いもしなんだ。おかげで探すのに手間取ったぜ。死神」

その言葉にロウはこう言った。

「死神はリュウ様によって殺された。人違いじゃありませんか?」

「穏やかな容姿になっても、俺には分かる。俺の目の前で父、タピオマンを殺した女だからな」

その言葉にロウとソージョーは動揺した。

「あの時いたタピオマンさんの子……」

「父はリスポ隊隊士として死神おまえを捕まえようとしていた。そして俺の村を襲った時、俺の目の前で死神おまえは父を殺した。俺は仇を取るため、強くなった。俺は死神おまえは生きていると思った。そしてようやく見つけた」

「ベジックスさん、貴方が死神を恨んでいることはよく分かりました。確かにレイカさん……死神は多くの人を殺めた。けど、その罪を償うため命を懸けて戦っているんです。今、この世界は異星人に支配されようとしているんです。僕らはそいつらと、これから戦うつもりです。そのためにはレイカさんの力も必要なのです」

ロウが必死で説得した。

「黙れ小僧。俺は死神を殺すために6年間苦行に耐えてきたんだ」

そう言って、レイカに向かって電撃を放った。

レイカは避けようとせず、電撃を喰らった。

「何故避けん。何故攻撃してこない」

さらに2発、3発と電撃をレイカに喰らわせた。

「うっ……ハアハア……」

「レイカさん」

「大丈夫よ。ベジックスさん。一つだけお願いがあるの」

「願いだと?」

「さっきロウ君が言ったように、この星は今異星人に支配されそうなの。私が死んだ後、貴方のその強さを、彼らに貸してあげてほしいの」

「レイカさん」

「ロウ君、短期間だったけど、一緒にいて楽しかったよ」

レイカは死ぬつもりだ。

「(死神こいつ……)」

ベジックスは鋭い目で、レイカとロウを見つめた。

そしてこう言った。

死神おまえの願いなど聞けるか!この世界がどうなろうと、俺の知ったことじゃない。異星人との戦いが終わったら、俺に殺されに来い」

「ベジックスさん」

「いいか。お前を殺すのは俺だから、それまで誰にも殺されるんじゃね~ぞ」

彼はそう言って、何処かへ消え去った。


異星人たちとの戦いが刻一刻と迫っていた。




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