わからない
その後、僕はなんだかんだでそいつの家で同居することになった。
「今日からよろしくね!」
「ああ、よろしく」
「そういえば名前なんていうの?」
「俺の名前は三葉葉蔵」
「僕はイカシスだ」
日本人の名前かな?つまりこいつも転生者の可能性が高い。まぁどうでもいいか。
「それじゃあまずは、じゃんけんだ!」
「わからないな。なぜじゃんけんをする?」
「楽しいからだよ」
「そうか、じゃんけんは楽しいのか」
「もちろんね」
「最初はグー!じゃんけんぽい!!」
僕はグーを出した。葉蔵はパーだった。
「しゃー!!俺の勝ち!」
「そんなに楽しいか?これ」
「ああ、こういうことに幸せを感じるんだよ」
「それは何よりだな」
いつも無口な僕が、いつもよりしゃべらされてる気がした。
「イカシスは楽しくないのか?」
「正直何も感じない」
「毒舌だね〜!」
「まあ、今はそれでいい」
「そういえばイカシス、俺に何か聞きたいこととかないの?」
「強いて言うなら、お前は金に困ってないようだか、どこで得ている?」
「それはね、ここの世界ではね。魔物を倒して、体の1部を持っていくとお金が入るんだよ」
ここの世界では、か…
「なら一緒に魔物討伐行こっか!」
「わかった」