入学
「素晴らしい…!素晴らしいよ!!」
「ためらうことなく本当に死ぬなんて…!」
「ああ、こんなにも気分が高揚したのはいつぶりだろうか」
「まあ、だからこそ!生き返らせなければいけないんだかな」
「さあ、どうしたものか…」
その時、イカシスの体が急に再生していった。
「なに!?」
「あれ、生き返えらせてくれたのか?」
「…」
「いや……そうだ生き返らせた…」
「試験合格だ!君は確実なる逸材さ!」
「戦闘はしないのか?」
「君の実力は戦わなくても分かるさ!」
「そうか、それならいいんだ」
そう言うと、イカシスは帰って言った。
「あれは、私が思っていたよりずっと化け物のようだな」
3
「葉蔵」
「僕は合格したよ」
「まあ、正直お前なら合格すると思っていたよ」
「さすがにあの状況で自殺することができなかったよ俺には」
「でも、あいつが作った学園なら少しは楽しめそうだな」
「入学式はいつかわからないけど、少しでも魔法の勉強するぞ」
「ああ」
3
時は経ち入学式当日になった。
「この学園、広すぎじゃね?」
その広さ、500ha。
「一体何が置いてあるんだよ」
そして校門を潜り、周りを見渡すと、そこは学園とは思えない風景が広がっていた。
そこには1haはある巨大で複雑な魔方陣が複数個、描かれていた。
「すげ〜!」
「なんだこの魔法陣!?」
そうして、進んでいくと建物が現れた。建物の大きさだけで100ha程度ありそうでさすがの僕も驚いた。
移動するのがとても大変そうだ。この広さはこの世界に魔法があることで成り立っている広さだ。
こんな広さの学校が僕が元いた世界にあれば移動が大変すぎて授業がまともに進まないだろう。
だが、この世界では魔法を使うことで空に浮くこともできるし、走るスピードを魔法であげることもできる。
そんなことを考えていると、教室についていた。
「へー、ここが教室か」
「教室だけなら普通の感じだね」
「そうだな」
席は指定されていたので、葉蔵とはここで一旦お別れだ。
そして、僕は席に座った。
位置関係は僕が左下の角席で隣には女子が1人、前の席にも女子、右上に男子が1人といったところか。
そんなことを考えていると、先生が現れた。
「はい、皆さんごきげんようー!」
それは、見覚えがあるか顔だった。
「はいはい、皆さん聞きたいことがたくさんあるでしょうが、一旦私に説明させてくださいね」
「まず、皆さん気になっているであろう、どうやってあの人数の面接を1日で、私1人で行ったかと言うと、私は自分の分身を作ることができるんですよ、なのでこの私も分身の1つでしかない。本体は好きなときに分身を自分のもとに戻せる。そんなチート能力を私は持っているんです。これは私が魔方陣を解析し続けて編み出した魔術。実に素晴らしいでしょ?」
気になっていたことは大体説明されたが、まだまだ気になっている事はある。
今から、ゼーンは質問詰めされるだろう。




