表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/60

仲間は多い方が楽しい Ⅱ

後編です



いよいよ決戦の時が来ました

 私とカムイとリンの三人は毎日、日の出ている間は組み手や打ち合いをしたり、連係の練習をしていた。最初の方は私の方がだいぶ強かったが、今となっては私も全力を出さないと勝てなくなってきた。すでにリンには素手では勝てない。この子、まじ強い。

 それと何度も一緒に訓練しているうちにある程度性格が分かってきた。

 カムイは意外と戦闘は慎重派であった。確実に倒せない限りあちらから動くことは少ない。カムイの受けの能力は高く、簡単には崩せない。

 一方のリンは結構自分から攻めるタイプであった。「相手がなれる前に倒す」がリンのモットーらしい。

 ちなみにリンとカムイが戦うとリンが勝つことが多い。カムイ曰く

「リンさんみたいなタイプの人は苦手です」

とのことであった。

 余談だがリンとカムイの防具と武器は思いのほか似合っている。真っ黒なリン。真っ白のカムイ。対極的だが、それがいい。


 そしてライヤさんは一日中武器や防具づくりにいそしんでいた。

「使用者が目の前にいるとこんなに作りやすいんだな!」

と驚いていた。


……当たり前だろ


それを聞いた私は今までよくやってこれたなとただただ思った。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 ダンジョンに帰って五日目、ついにゴブリンたちがやってきた。

「遅くなり申し訳ございません」

と私と目が合うや否や、ボスとその側近は跪く。一日遅れぐらい何の問題もないと伝え、私はゴブリンたちを二階の洞窟に案内することにした。

 二階の洞窟の一部屋にとあるモンスターを監禁しておいたのである。

「……あいつがこのダンジョンのゴブリンのボスみたいなやつだ。弱そうに見えるかもしれないが、あれはうちのHくんが拷問し続けた結果ああなってるだけできちんと実力はある」

「それではあのものをコントロールすればいいのですね?」

「頼めるか?」

私がそう尋ねると、すぐに「任せてください!」と返事をする。それと一応伝えておく。

万が一、仲間に手を出したら、こいつと同じ目に合わせる……と。


……さすがにここまですれば大丈夫だよな。……分かってるよな?


 ゴブリンのボスに頼んだこと、それはダンジョン内の自由意志を持つゴブリンのコントロールである。こうしておけば自由意志を持つゴブリンはゴブリンのボスに管理され、自由意志を持たないゴブリンも管理をされている自由意志を持つゴブリンによって管理される。ゴブリンのボスは私たちに手出しはしないだろうし、これによってしっかりとした管理体制ができた。……頼むぞゴブリンボス!

これを機にゴブリンの印象を回復してくれ!



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 一方そのころダンジョンの四階にて

 なぜかここだけ一日中雪が降り続ける雪原にヒョウリはいた。

ヒョウリは目の前にいる一匹の氷孤のモンスターで自由意志を持ち、一番弟子であるテンに向かって言う。

「決戦の時は近い。調子はどうだ」

尋ねられたテンは自信満々と言った様子である。

「万全です。必ずや役に立って見せましょう!」

 ヒョウリは四階層のボスであるため自身はこれよりも下の階層へ行けないのである。同じくアランも。そのため自分たちの役割は仲間の強化と、決戦中に侵入してきた冒険者の排除である。

 テンはこの数日でとても強くなった。自分とさほど変わらないぐらいには。

ヒョウリはテンの返事を聞いて微笑むのであった。大丈夫、この子ならきっと私の変わりは務まると思うのであった。

 それとおそらくこの階層のモンスターがボスレベルのモンスターたちを除くとこちら側の最高戦力となるだろう。二日前にケンとミーアに代わる新たな自由意志を持ったモンスターが創られたので二人にも協力してもらうことにした。同時に命令できるのは二人とも五体しかできないがそれでも十分である。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



そしてついに



決戦の時が来た



「……みんな、覚悟はできた?」

私が聞くと、全員ただ黙ってうなずく。



それじゃあ始めよう



私達の革命を!



私達は作戦通りに行動を開始した


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


リイア側の戦力一覧

リイア、クロマ、ライヤ、リン、ヒマリ、カムイ

カリン、コリンが率いる犬のモンスター(総勢おおよそ30体)

テンが率いる氷孤(総勢おおよそ40体)

ちーちゃん率いるコウモリモンスター(総勢15体(ちーちゃんの同時に命令できる数))

フェニ率いるファイヤーバード(総勢おおよそ20体)

リキ率いるスライム(11体(リキの同時に命令できる数))

リョウ率いるアーチャーモンスター(8体(リョウが同時に命令できる数))

剣士モンスター、魔法使いモンスター(それぞれ自由意志+5体)

モグラのモンスター(3階にいたモンスターで自由意志+10体)

お化けの木のモンスター(3階にいたモンスターで自由意志+5体)

ゴブリン(総勢おおよそ70体)

ヒョウリ、アラン(下の階には行けない)




デル側の戦力(一部不明)

デル、8階のボス、バーロン(7階のボス)、6階のボス、秘密部屋のボス

ルヴァン(5階のボス)

オーク(?)

その他5~8階層に生息し、デル側についたモンスター(5階のモンスターはゴーレムでデル側についている)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ