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僥倖!思いもよらぬ僥倖!

 私達を襲おうとするゴブリンがいなくなってからしばらくして、ゴブリンたちのボスと思しきものが奥から現れ、私たちの前で跪き

「どうか、我らが手に入れたものを差し上げますのでこれ以上はやめてください」

と言われたのでこれ以上の戦い……なのかわからないものはやめることにした。

「物はいらない」といったのだが、「それでは困ります」となぜか困られたので私たちはボスについていきある建物(と呼べるかどうか怪しい物)の中に入った。

「ここにあるのが我らが通行人などを襲い手に入れたものです。必要な物があればどうぞお取りください」

……ということなので何かもらえるものはないかと乱雑に置かれた戦利品たちをあさっています。

といってもゴブリンたちの戦利品なんぞしれており、それほどめぼしいものはなかいと思っていたのだが

「……これ、私が着れるかも」(リン)

「……あっ、これ魔導書だ」

「魔鉱石じゃねえか。これは使えるな」

「……このバンダナとバック、いいかも」(ヒマリ)

「薬草とかも結構あるな」

結構使えそうなものがある。意外だ。意外すぎる。

……ということで急遽スタートしたお宝探しを楽しんでいる私たちにゴブリンのボスは

「あの……」

と声をかける。その様子はなにか頼みがあるようだった。

 私の予感は当たっていた。そしてとんでもないことを言いやがった

「私達をあなた様方の傘下に加えてもらえないでしょうか」

「「「「「……はい?」」」」」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 ゴブリンのボスの話を簡単に要約するとこうなる。

 まず、やはり所詮はゴブリン。いくら数が増えようとそのうち人間の討伐隊や強力なモンスターに襲われたらどうすることもできない。今回のことがまさしくそれである。

 故にどうするのか。自分取りも強いモンスターの傘下に加わるのだ。自分たちが奪って手に入れた物品を献上し、見返りとしてそのおひざ元に加えてもらい自分たちの保護を求めるんだそう。

「皆様は一人一人が強力なモンスターです。この周辺でも相当な権力を持っていると見ました。どうか傘下に加えてもらえないでしょうか」

……そういわれてもね。こっちは少々特殊だからね……

 とりあえず自分たちがどういった存在なのか軽く説明する。幸運にもこのボスはダンジョンの存在を知っていたようで話はスムーズに進んだ

「……なんだ。はっきり言って今の私たちには権力もないし余裕もない。助けを求められても保護してやれる保証がそもそもない。それにな……」

私はクロマの方をチラッと見る。宝探しを続けている……が、その手元の動きは遅い。最近学んだからな。クロマは意外にも話を聞いていると。おそらく今も聞いているだろう。

(多分あの子が嫌がるんだよな……)

ゴブリンに良いイメージがないからね。私もないけど。

……そういえば、ダンジョンのゴブリンを倒してからだいぶ時間がたってるよな。ぼちぼち創られているんじゃね?

いかんいかん話がそれた。

 目の前のボスはしばらく悩んでいる様子であった。

 そして側近らしいゴブリンと何やら話しているようである。彼らの存続にかかわることだからな。当然慎重になるわけだ。一方私の背後では四人で楽しい宝探しを続けています。……なんだこの状況

~数分後~

 ゴブリンのボスがまたとんでもないことを口にしました。

「自分たちもダンジョンに住めないか?」

「絶対にいや!」(クロマ)

クロマは聞いたことのない明瞭な声で意見表明をした。そこまではっきり言わんでも。ほら、もう……ゴブリンのボスがしょんぼりしちゃったじゃん。

 でも多分無理なんだよな……。ダンジョン内の食料が足りなくなる。三人+ライヤさんぐらいなら誤差の範囲かもしれないけど何十、何百ものゴブリンが来るとなるとねえ……

……いや、まてよ。住む場所を提供するだけならありじゃね? 防衛の戦力が多少なりとも増えるし。自分たちの食料はダンジョンの外からとってきてもらえばいいじゃん。それに……

「クロマ。ちょっといいか?」

私はクロマに近づき、こそこそと話す。

「……というわけだ。それならクロマにとってもメリットがある」

私がクロマにあることを提案すると、クロマはむすっとしつつも容認した。

「……それならいいかな。でももし約束を破ったら好きにしていい?」

「いいんじゃない?(適当)」

~~~

「私達もやりすぎたところもあるし傘下に加わることを許可する。ただ、いくつか条件がある。それを聞いたうえでどうするか決めてくれ」

条件を話し終わると

「えっ……それだけですか?それなら傘下に加えてください」

即決だった。……そうなの? というわけで


ゴブリン約150体が仲間になった!



そしてついに!

「ダンジョン発見!」

私達はダンジョンに帰ってきた。……そうだそうだ。

「みんなはいったん待ってて。話をしておくから。クロマ!行くよ」

「ちーちゃん。元気かな……」

きっとみんな驚くだろうな……


新たな仲間を手に入れたリイアたちはついに戦いに向けて動き出す……



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


おまけ

ゴブリンの集落で手に入れたもの

リイア…薬草2つ 聖水1つ

(途中からボスと話していたから少なめ)

クロマ…魔導書?1個 アクセサリー1個

(途中から話に気を取られて少なめ)

カムイ…薬草3つ リング1個 とその他よくわからんもの(カムイ曰く便利らしいが) 

(知識ともったいない精神の両立の結果)

リン…黒いローブ 指なしグローブ(?) 聖水1つ

(途中から防具ばっかり探してた)

ライヤ…魔鉱石少々 その他モンスターの皮や牙など

(職業病)

ヒマリ…小さな肩掛けバック スカーフ リング×2 500ゴールド(バックに入っていた) 

(薬草……?なにそれ大事なの?)

次回から新章開幕(ただし、次回は閑話)

いよいよ因縁の対決が始まるようで…⁉

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