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モブ令嬢は楽して生きたい!  作者: はーきぃ。
2/10

誕生日パーティで!

ー1週間後ー


「遂に来たわね。このh「お嬢様。早速始めます」


いや、うん。まだ10歳なんだけど。ここまでする必要ある?ってくらいがんばりました。みんなが。


お花のお風呂、香油、マッサージ、保湿、着替え、メイクなどなど自分では何もしてないのに疲れる。


「お嬢っ…いや、お姫様。行きましょうか。」


「お姫様はやめてっ…//////」


中身は成人済みなんだから、照れるでしょ!

まぁでも本当にモブ令嬢なの?ってくらい顔立ちがいいから。

前世とは比べものにならないくらい美少女だもん。


カルルのエスコートで中庭へ向かうと、同い年くらいの子達が沢山。


「うわぁ!」


みんな可愛い!


私の容姿もそうだけれど、この国の人たちはみんな瞳や髪の色が様々。

そして物語の世界だからなのかみんな整った顔立ちをしている。


「皆さま、今日は娘の為にお集まりいただきありがとうございます。娘にとってはこれが初めてのパーティーなのでどうぞ仲良くしてあげて下さいませ。」


とママがにっこりと微笑む。

我が母ながら本当に美しい。男の子達顔が赤い子がチラホラいるじゃない。


「ティア、ご挨拶を。」


「皆さま、本日はお越しいただきありがとうございます。ティアリス=フォン=ルイワールと申します。」


パチパチと拍手が送られる。


うぅ〜照れるな〜////////

あんまり目立つの好きじゃないや〜。


挨拶が終わるとみんなチラホラとバラけだした。

そうよね。私はこれが初めてだけど、この子達は貴族の家の子。みんな交流はあるってわけね。

いくつかのグループに分かれてるわ。


「お嬢。人間観察してる場合じゃないですよ。あなた今日の主役なんだから。」


おっと。いけないいけない。つい癖で。


「カルルはなんでもお見通しよね!」


「何年一緒にいると思ってるんです?」


えっへん!とでも言うようなドヤ顔。

ふふっ。なんだか和むわ。

初めてのことだから少し緊張してたのに。カルルのおかげですっかりいつも通りだ。


「「あの〜…」」


すっかり2人の世界だった私たち。

気づくと周りに人が集まっていた。みんな挨拶に来てくれたみたい。


「こんにちは!今日は来てくれてありがとうございます!皆様のお名前を教えてくださる?」


「はっはい!私、シャマル伯爵家が娘リリアン=シャマルと申します!」


最初に挨拶してくれたのはオレンジ色の髪に黄色の瞳。

ちょっぴり天然そうな癒し系の女の子。


"リリアン=シャマル"


ん〜どこかで聞いたような…?


「私は、ノイガー侯爵家長女のミラ=トリス=ノイガーと申します。以後お見知り置きを。」


次に挨拶をしてくれたのは

銀色のサラサラストレートに綺麗な碧眼。

すごく落ち着いた雰囲気の子


んん?こちらもどこかで…


「ヴィンセント伯爵家三男のグラン=ドル=ヴィンセントです。お目にかかれて光栄です。」


こちらは黒髪に赤い瞳。

ちょっと裏表のありそうな男の子。


「タナー伯爵家のレオンハルト=タナーです。よろしくお願いします〜。」


茶色の髪に紫の瞳。のんびりした男の子。


「ノイヴァン公爵家。アダム=フィル=ノイヴァン。」


金色がかった茶髪に私と同じペリドットのような瞳。

この子、私がみんなへ挨拶をした時からずっと私のことを見ていた子だわ。

なんでだろう?それにこの瞳の色、他の子息女達の中にはいないのよね。


「あの…ずっと見てましたよね?さっきから。一体なぜですか?私たちの瞳の色が似てるから?」


ザワッ


え?なに?一気にあたりがザワついた。


「お前…知らないのか?」


「え?知らないって「王太子殿下だ!」


へ?


振り返るとそこにいたのは

金髪にエメラルドのような緑の瞳。

誰よりも整っている顔。


ードクンッー


「フェディック…」


あぁ、やっとこの世界がなんの小説かわかった。


"聖なる乙女は奇跡の花を咲かせます"


それがこの世界のタイトル。


元いた世界では乙花(オトハナ)乙咲(オトサカ)なんて呼ばれていた。

まさか、あのゴリゴリの王道逆ハー小説に転生させられるなんて。神様ってセンス無い。


あ、なんで世界各地を旅してた私が知ってるか?

お母さんが好きだったのよ。こういう恋愛もの。

一つのところに長く留まらないから友達もいなかったし。ゲームやケータイも、年中電波の届かない所にいたら、必要ないし。楽しみがなくて、暇潰しで本はあらゆる国のどんなジャンルも読んでたな。懐かしい。


ていうか、この世界の"緑の瞳"それは王族の証。

そして緑に近い色を持つ私の家はつまり、王族の親戚に当たる。パパが私達より濃い色だからそういうことなのだろう。


神様、モブって言葉わかってる?

物語において重要では無い人物、通りすがる人々、つまりは背景。

王族の親戚とか、全然モブじゃ無いんですけどー。

一体どーなってるのよー!話がちがーう!


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