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12 days  作者: ペペロンチーノ
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0 day ②

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それからの毎日は、まるで抜け殻のような生活だった。生きることも死ぬことも考えられずただただ毎日仕事をして帰る、そのルーティンをこなしていただけに過ぎなかった。彼女の家族からも酷く暴言を浴びせられた。何も言えず全ての言葉はその通りであり何一つ間違いがなかった。自堕落で、生きた心地もせず、かといって死んでいるとも言えない不安定な人間にまで彼、深神真也は落ちていった。


ある日、いつものように仕事が終わり、帰路を辿っている最中のことだった。街灯の真下、黒のコートを羽織り、こちらを見つめながら佇む男が一人、そこにはいた。一瞬目があった気がしたが、彼はまた視線を下に向ける。そのまま横を通り過ぎようとした時、

「望みはなんだ。」

男が発した言葉は、真也の心の奥深くに刺さった。

望み。その言葉は抜け殻の真也にとても響いていた。ただのつまらない毎日。心の大事な部分だけが抜け落ちていた日々。

「なんでも望みが叶うとしたら、お前は何を望む。」

変えられるのか。そんな日々を。

「決まっているはずだ。お前がこれまでもっていたもの。それを取り戻したいのだろう。」

ああ、決まっている。だからなんだ。それが、叶う?そんな訳が、

「望みを叶える方法はたった一つ、

ー戦え。

最後の一人になるまで。」

「戦う?何と?」

「参加するのか、しないのか。まずはそこからだ。」

こちらの言葉には耳を傾けない。独白のような喋り。

だが、ただ一つ真也に投げかけられた質問。その言葉だけで十分だった。

「乗ってやる。その戦い。望みが叶うなら、どんな奴だろうと戦ってやる。」

男は、何も言わず、ただ不気味な微笑みで真也を受け入れた。


ーーーー 0 day ② ーーーーーー


ありがとうございました

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