第1話:結成!!
この物語はちょっとすごくフィクションです。
登場する人物・団体はあんまり関係ありません。
この荒れ果てた戦地―テミニャン王国には“ギトメン学院”という中高一貫高があった。
そんなギトメン学院いる勇敢な戦士たち――これはそんな彼女たちについて語られた物語である。
「みっきょい★」
「・・・」
「BL最高!!」
「このアニメまぢ感動・・・」
「・・・」
はじめまして。
アオイと申します。
どこにでもいる、極々フツーの女子中学生です。――否、だったんです。
今や私はひとつの国をも守る戦士になりました。
それはおよそ、数ヶ月前の出来ごとでした。
――――数ヶ前――――
「させるかぁぁぁ!!」
「ふっ、甘いな」
ちゅどー−ン!!
ク、クラウドー!!
「う、うちの最強モンスターが・・・」
「このリオ様の最弱モンスターにやられるとはね♪」
ここはギトメン学園の一室。
放課後に友達のリオちゃんとゲームです♪
「これでウチの153勝目だね♪」
まじで意味わかんねぇ・・・
なんで伝説の最強モンスターが野原でゲットできるヘボいモンスターに負ける訳!?
「なぜって?それはウチが普通じゃないからさ〜」
普通じゃない・・・ね。
なんとなく分かる気がするよ。
だってさ・・・
だって・・・
リオは腐女子だから・・・
腐女子が分からない子は、パパかママに聞こう★
「もうゲーム飽きたし!!パソコンでBL小説でも読んでくる!!」
BLとは・・・ボーイズラブ。要するにホモ。
リオちゃんは同性愛思考者主義なのさ〜
と、リオを始めとした変態集団がうちの周りにはいるんだな。
・二次元ヲタ(アニメ、漫画、ゲーム、etc・・・)のハナ
・レズのキノピー基アヤカ
・ドMのミキ
・ゲラのエミ
そしてリオちゃんね。
「ね〜誰かゲームの相手してよ〜」
ウチが立ち上がったその時だった。
パリ−ン!!
「「!?」」
突然窓ガラスが割れた。
「リオ!!」
窓の近くにいたリオが、ガラスの破片で怪我をした。
「何事!?」
キノピーが立ち上がる。
「キャー−−−!!」
誰かが叫んだ。
「ハナ!!」
叫んだのはハナだった。
「どうしたの!?」
「パソコンでアニメ見てたら・・・」
ハナが私物のパソコンの画面を指差した。
「!!」
パソコンの画面が割れていた。
気づくと、部屋の有りとあらゆるガラスが割れていた。
時計も窓もパソコンもゲーム機も・・・
?
??
「んぬむぐあぁぁぁぁぁぁあ!!」
「アオイ!?」
「なしたの!?」
「うちのP●Pが・・・
一昨日買ったばっかのPS●が・・・割れた・・・!!」
その時何かが切れました★
「ゴルぁぁぁぁぁぁぁぁ!!だれだ割ったやつ!!出てこいやぁぁぁぁぁぁ!!
顔面バキバキにしてやらー!バッキバキのバッキンガム宮殿だぜぇぇぇぇぇえ!」
「落ち着け。」
スパーん。
・・・。
・・・。
「落ち着いた。ありがとう。頭をひっぱたいてくれたあなた」
「後遺症でちまったが仕方ねぇ。裏アオイよりかマシだ。」
この異常に冷静なのはキノピー。
いつもはふざけててレズで意味わかんねーのに、こういう時は頼りになる。
「エミさんは」
?
どっからか声が・・・
「アオイさん」
誰だ?
「下」
下?
「下だよ」
ゆっくり俯く・・・
「みっきー!」
みっきーは小さい。
かなり小さい。うちとの身長差は16cm。そら見えんわな。
「どうしたの?」
うちは屈んで目線を合わせる。
「エミさんがいない。」
「あっ・・・」
そうだ。
エミがいない。さっき別室にいったきりだ。
バン!!
別室からエミが出てきた。
「エミ!大丈夫だった!?」
「・・・」
エミは黙り込んでいる。
「みんな・・・」
『?』
「助けて・・・」
!?
「どういう意味?」
キノピーが深刻な顔をする。
「あのね・・・」
――――――
つい最近、隣国のテミクチャ共和国がなんらかの組織によって支配された。
その組織は、自らを“悪の組織X”と呼んでいた。
そんな奴らの目的は――
“変態石”。
その実態は謎なのだが、とりあえずその石には力がある。
―――――
「それが、コレ」
エミは木箱を差し出した。
パカッ・・・
「おぉ・・・」
奇麗。
眩い光を放っている。それは宝石のついたアクセサリーだった。
「これを、みんなに託す。」
えっ!?
「そして、あなた達は“クレイジー5”としてXと闘ってもらいたいの」
えぇ!?
「狂った5人組・・・?」
直訳したらな・・・すげーダサ・・・
「かっこいい」
はっ?
「いいかも」
へ?
「ナイス」
ほ?
「素敵」
ほは?
かっこいいのか!?
素敵なのか!?
「じゃあ、好きなの選んで」
エミが促すと、みんなが思い思いの品を選んだ。
うちは最後まで残った透明感のある緑のブレスレット。
ハナは黒のピアス。
リオは紫のブローチ。
ミキは淡いオレンジのネックレス。
アヤカは不思議な色の髪飾り。
「それじゃあ着けて」
・・・
緊張すんな。
「せーので着けようぜ」
「うん」
ふーー・・・
『せーの!!』
ぱぁぁ・・・
眩しっ!!
突然、体全身から光が・・・
「?」
ゆっくりと目を開けた。
「!!」
変身しとるー―!!
初投稿です。
よろしくお願いします。