山の民の睡蓮
初めてオリジナルの作品を書くので、ドキドキです‼︎学生の私にとって、小説はいろいろな希望を与えてくれる物だと思っています。私も未熟ですが、誰かに夢や希望を与えられたらいいな、と思いこの小説を書き始めました。おかしな場面もあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いします。
ここは、はるか昔の中国の山の中。山は今とは違い、神が住む場所として平地の人々から恐れられていた。だが、その山には、山の民が住んでいた。山の民は山の恵みに感謝し、山の力を借りて生きてきた。山の民は、昔は1国からなっていた。だが、平地の人々との戦によって、10国に別れてしまった。その10国の名は、林 小 胡 命 乱 信 蘭 神 虎。これは、その中の神の国で産まれた姫の物語……。
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「お兄ちゃん、大丈夫⁇」
私は今、私の実の兄、紅蘭の見舞いに来ている。お兄ちゃんは、昔から体が弱くよく風邪をひいていた。今年で15になる兄は、今ばらばらになっている山の国々10国を1つにまとめ平地の国を攻めようとしている父、剛蘭の戦について行って一緒に戦うため武芸の練習をしなければならないのだが……。
私の父剛蘭は、山の民最強の武士と言われている。最強の武士と言うからと言っても、私とお兄ちゃんにはとても優しい。私とお兄ちゃんの母、春欄は私を産むと引き換えに死んでしまった。王だから普通はたくさんの側室がいるのだが、父は心の底から愛している人としか結婚しないと決めていたらしく、側室はいないということだ。
そして、私の名は睡蓮。お兄ちゃんとは2つ年下の13歳だ。なんだがよくわからないけど、私とお兄ちゃんはとても美しいと噂されているのだが、自分の目でちゃんと見ていないのに何を勝手に言っているのか……。それに、はっきり言って私は美しくない。
「大丈夫だよ。睡蓮は大げさなんだから…。どうしたの?ぼうっとして。」
とお兄ちゃんが私の顔を覗き込む。私は恥ずかしくなって、顔を引っ込めた。
「ううん、何でもないよ。」
「そうかなぁ〜。その割りには顔が赤いよ?」
とお兄ちゃんが面白そうに言う。私の胸はドキドキしている。……私はお兄ちゃんのことが好き。家族としてももちろん好きだし、また別の好きでもある。ダメだってことは分かっているのだけど…。 そうこうしているうちに部屋に使いが入って来た。
「剛蘭様がお呼びです。」