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403 シングル・ルーム  作者: 新月 乙夜
第九話 エグゼリオの守護騎士
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エグゼリオの守護騎士4

 海猫亭の料理は、相変わらずとても美味しかった。


 オリーブオイルでソテーした白身魚のムニエルは、香ばしくも驚くほど身がやわらかい。一口頬張れば、淡白ながらもはっきりとした味が口いっぱいに広がり、そしてうま味が後を引く。魚は料理人が直々に選んでいるのだろう。肉厚で臭みもない。


 サンドイッチの間に挟まれていたのは、レタスなどの野菜とボイルしたロブスターだ。野菜よりもロブスターのほうが多いそのサンドイッチは、海猫亭の人気メニューである。特製のタルタルソースは塩味の利いたエビによくあい、一度かぶりつけばそのサンドイッチが皿に戻ることはない。


 スープには沢山の海藻類が入っていた。しかし鼻につく潮臭さは少しもしない。基本的に薄味だが気にはならない。優しい味わいで、海藻の食感が心地よい。


「これは……、ちょっとビックリするくらい美味しいね……!」


 そう言うセイルの頬は、さっきから緩みっぱなしである。ただ料理が美味しいことにはルクトも全面的に同意だ。そして美味しいものを食べれば、頬は自然と緩むものである。


「……セイルさん。少し、聞きたいことがあるんですけど、いいですか?」


 最初に注文した料理を食べ終え、しかしまだ物足りなさを感じた二人は、さらに追加の料理を注文した。空になった皿が片付けられ、次の料理が運ばれてくるまでの間、ルクトはわずかな躊躇を乗り越えそう切り出した。


「ん? なに? 答えられることなら教えてあげるけど」


「……セイルさんって、何歳なんですか?」


 ルクトがそう尋ねた瞬間、セイルは顔に面白そうな笑みを浮かべた。加えて目には油断のならない光がともっている、ように見える。若干のプレッシャーを感じ、空気もいささか重くなったように思う。海猫亭にいる周りの客たちはなんともなさそうだから、これはセイルが意図的にルクトに対してだけやっていることなのだろう。しかも、恐らくは相当に手加減して。


「そうだねぇ……。数えるのが面倒になるくらいは生きてきたけど……。だいたい800歳くらいかな?」


 あっけらかんとした口調でセイルはそう言った。800歳。あまりにも常識外れな年齢だ。普通に考えれば嘘かジョークの類であろう。とはいえ、ルクトにはセイルが本当のことを話しているようにしか思えなかった。


「まあ、でも、君が本当に聞きたいのはそういうことではないんでしょう?」


 からかうようにしてセイルはそう言う。その目は変わらず油断ならない、ように見える。きっと彼にとってはそれほど重要な情報ではないのだろう。だからこそ、この程度で済んでいる。


 見透かされている、とルクトは内心で焦った。そしてその焦りさえも見透かされているように感じる。とはいえ、拒絶されているわけではない。その直感だけを頼りに、ルクトはさらに口を開いた。


「……じゃあ、セイルさんは〈長命種(メトセラ)〉、なんですか?」


「そうだよ」


 ルクトの強張った声の問いかけに、セイルは至極あっさりとそして穏やかに肯定の答えを返した。気負いのないその受け答えに、むしろルクトのほうが緊張が高まり、彼は生唾を飲み込んだ。


 ――――〈長命種(メトセラ)〉。


 それは、この世に生きる本物の超越者たちである。


 長命種について分かっていることは少ない。より正確に言えば、ほとんど何も分かってなどいない。普通の人間(長命種と比較して〈短命種(ラテン)〉などと呼ばれることもある)と比べて非常に長い寿命を持つこと。また一人ひとりが超越者と呼ぶにふさわしい力を持っていること。長命種の特徴として一般に知られているのは、この二つくらいである。


 ただ、詳しい人間であれば、もう一つくらい知っていることがある。それは長命種が「種」ではなく「個」である、ということだ。つまり「長命種」という種族は存在せず、その特徴は遺伝しないのである。よってこれまで長命種になった者たちは、みな後天的にそうなったのであり、生まれたときから長命種であった者は一人もいない。


 ルクトも長命種についてこの程度のことは知っている。ただ、ではどうすれば長命種になれるのか、そのことについてはルクトも何も知らない。


 そもそも長命種とは多くの人々にとって、存在するかも分からない伝説上の存在なのだ。ルクトだってそう思っていた。そばにどれだけ伝説の気配を感じようとも、そう思ってきたのだ。だが、もう見てみぬ振りをすることはできなくなってしまった。


「…………それじゃあ…………、メリアージュ、も……?」


「そうだよ。彼女も長命種だ。知らなかったのかい?」


「……そう、じゃないかとは思っていました。ただ、直接聞いたりは……」


 しなかった。否、できなかった。その言葉をルクトは飲み込む。そんな彼を見てセイルはふっと目元を緩めプレッシャーを消した。


「まあ、気持ちは分かるよ」


 セイルがそう言うと、ルクトの身体から力が抜け、彼は椅子の背もたれに身を預けた。しばしの間二人は沈黙する。店の中はあいかわらず賑やかで、喧騒に紛れたのかここまでの二人の会話が聞こえていた人はいないようだ。


 メリアージュはもしかしたら長命種なのかもしれない。初めてそう考えたのは、果たしていつの事だったのか。はじめは冗談交じりだった。だが彼女の超越者と呼ぶにふさわしい、武芸者としての実力を目の当たりにしてからは、冗談の割合は徐々に減っていった。


 メリアージュが長命種であってほしいのか、それともほしくないのか。その答えは今でも出ていない。出ていなかったからこそ、今まで聞くに聞けなかったというのもある。少なくとも、今ここで本人ではなくセイルから話を聞いていることに、一抹の後ろめたさを感じているのは事実だ。


「メリアージュは、多分気にしないよ」


 ルクトの胸のうちを察したのか、セイルは穏やかな口調でそう言った。言われたルクトは、身体に少しだけ力を入れて背もたれから身を起こした。


「それで、まだなにか聞きたいことはあるかい?」


 ルクトが持ち直した頃合を見計らって、セイルが口を開く。注文した料理は、まだ運ばれてこない。


「……メリアージュとは、その、どういう関係だったんですか?」


 意を決してルクトは口を開いた。言葉を口にした後も、聞きたいようなしかし聞きたくないような、その矛盾した感情に変わりはない。そんな彼の内心を見透かしているのかいないのか。セイルはルクトが取り消しの言葉を言うのよりも早く口を開いた。


「そうだねぇ……。保護者と被保護者だったこともあり、師弟だったこともあり、恋人同士だったこともあったかな?」


「捨てたん、ですか……?」


「まさか。捨てられたの」


 そう言ったセイルは盛大に苦笑していたが、しかし口調はあっけらかんとしていた。ただ、そうなるとどうしても聞いてみたくなることがある。


「なんでメリアージュにフラれたんですか?」


「うわ、ズバリ聞くね君」


 苦笑と言うよりは呆れ顔のセイル。しかしそれでも彼は話してくれた。少しだけ、苦いものを噛締めるかのような笑みを浮かべて。


「そうだねぇ……。大切なのものが、大切にしていたものが自分の手を離れて、汚れて変わり果ててどうしようもなくなって。それでも諦めることも、割り切って捨てることもできなくて。何とかしたいと思いつつも、結局何もせずズルズルと時間だけが過ぎて……」


 で、見かねた彼女は愛想尽かして出て行っちゃったってわけ、とセイルは自嘲気味に話す。その雰囲気に圧されてルクトは口を挟めない。


「どうにもならないことにいつまで拘っているつもりだ、って言われてね。ま、そのおかげで踏ん切りがついた部分もあるんだけど」


 気楽な口調でセイルはそう言ったが、それ以上の事は言外に話すことを拒否していた。メリアージュのことはともかくとしても、彼の言う「大切にしていたもの」については、やはり色々とフクザツな思いを持っているのかもしれない。


 メリアージュとの別れ話が一段落すると、セイルは次に彼女と出会ってからのことを話し始めた。


「……メリアージュと初めて出会ったのは、迷宮(ダンジョン)の、しかも結構深い階層だった」


 セイルが見つけたとき、彼女は満身創痍な状態で意識を失い倒れていたと言う。幸い致命的な外傷はなく、セイルは応急処置を施すと〈バルムンク〉の機動力を最大限駆使して自分の屋敷まで運び、そこで看病をした。


「意識が戻ってから事情を聞いたら、ちょっとワケありな家出娘でね」


 家には戻りたくないというし、さりとて放り出すのも無責任なように思える。メリアージュの扱いにセイルは少なからず悩んだ。


「なにより、彼女はその時点ですでに長命種として覚醒していたんだ」


 長命種は同類の気配に敏感でね、とセイルは言う。つまり助けた時点でセイルはメリアージュが長命種であると気づいていたのだ。


 ただ話を聞く限りでは、メリアージュが覚醒したのはつい最近のこと。つまり人生経験については見た目どおり小娘なわけだ。


「……あるいは覚醒していなければ、放り出しても彼女は一人で生きていけたのかもしれない」


 だが長命種として覚醒した以上、その力を利用しようとする者は必ず現れる。そこでセイルが身元引受人となり、メリアージュは彼の屋敷で生活することになった。そして彼女はセイルの下で武芸者として、また長命種としてさまざまなことを学んでいった。


「100年くらいでメリアージュも一人前になってね、それからは弟子というよりは相棒という感じだった。恋人同士になったのは、そのちょっとあとだったかな」


 ただセイルの“ちょっと”が、一般人の思う“ちょっと”である可能性は低い。短命種と長命種ではタイムスケールが違うのだ。そもそも一人前になるために100年かかるなんて、聞いただけでもルクトは眩暈がしてきそうである。ルクト自身、自分はそろそろ一人前かと思っていたが、セイル基準では半人前どころか四分一人前さえも下回りそうだ。地味にダメージである。


「……で、フラれて捨てられて、メリアージュが出て行っちゃってからは、詳しいことは分からない」


 そのうち「黒鉄(くろがね)屋のメリアージュ」の名前を聞くようになり、元気にやっていることはわかった。まあ、もともと心配はしていなかったそうだが。そして気が向けばたまに会いに行くような関係に落ち着き、そして現在に至る。


 セイルはメリアージュとの関係をそんなふうに話した。ただし、かなり大雑把で大部分は端折って、いや色々な部分を意図的にぼかして話している。


 それはもちろん、ルクトも聞いていて気がついている。だが、それ以上深く聞こうとはしなかった。タイミングよく料理が運ばれて来たこともあるが、やはり一抹の後ろめたさが拭いきれなかったのだろう。


「う~ん、やっぱりおいしいねぇ……」


 運ばれてきた料理をセイルは幸せそうに食べる。たとえ長命種であっても、美味しいものを食べれば幸せになる。そんな変わらない共通点があることに、ルクトは少しだけ安心した。


「……って、それオレの分!?」


「ふふん、早い者勝ち」


 食い物の恨みは大きい。どうやらそれも変わらずに同じらしい。もっとも、晴らせるとは思えないけれど。


 海猫亭で昼食を食べ終わると、ルクトとセイルは一旦歩いてオーフェルの外に出た。街中で〈バルムンク〉を呼び出せば注目を浴びる。それでなにか困るわけではないが、二人とも見世物になる趣味はなかったのだ。


 街の外に出て少し歩いてから、セイルは〈バルムンク〉を呼び出した。行きと同じようにルクトはセイルに後ろからしがみつくようにして天馬の背に乗る。セイルが軽く腹を蹴って合図すると、〈バルムンク〉は蹄から光の翼をはやして大空へと駆け上がった。


 最初の跳躍で木々のこずえを遥かに超え、さらに上へ上へと〈バルムンク〉は駆け上っていく。身体にかかる加速の負荷と激しい風圧に思わず目を閉じていたルクトは、肌に感じる風の流れが安定してくると目を開けた。すでにオーフェルの街ははるか下。その全貌さえも見渡せる高さだ。


「ちょっと寄り道」


 得意げな口調でそういうと、セイルは〈バルムンク〉の向きを変えた。向かう先はオーフェルの街、のさらに先にある海。


 街を跳び越え海に出ると、〈バルムンク〉は高度を下げた。そして海面のぎりぎりを駆けるようにして飛ぶ。高度が低いせいか、上空を飛んでいたときよりも疾走感を強く感じる。景色の流れるスピードが速いのだ。


 海は波も小さく穏やかだ。そのおかげか、集気法を使って視力を強化し目を凝らすと、海の中を泳いでいる魚の群れが見えた。漁をしている船に手を振ると、船の上で猟師さんたちが目を丸くする。


「網、落としそうですよ!」


 セイルが〈バルムンク〉の上から声をかけると、猟師さんたちは慌てて落としそうになっていた網を握った。そんな光景を見ながら、二人を乗せた〈バルムンク〉はさらに沖へと向かう。


 駆けるように海面すれすれを飛ぶ〈バルムンク〉。沖に出てしばらくすると、その白い天馬のすぐ脇に並ぶようにして大きな魚が跳ぶ様にして泳ぎ始めた。


「あれはイルカだね」


 セイルがそう教えてくれる。なんでも好奇心が強くて頭もいいのだという。初めて見るイルカを、ルクトは目を輝かせて食い入るように眺めた。


 そうやってしばしの間海上で遠乗りを満喫すると、セイルは〈バルムンク〉の高度を上げた。見渡す限り一面海なのは変わらないが、魚影は小さくなりもう見えない。視線を上げると、遠くに陸地が見えた。


 高度を上げた〈バルムンク〉は山の海側の斜面に沿って飛ぶ。オーフェルで住民の半分近い人々が半農半漁の生活をしているのだが、街に近い山の斜面は切り開かれて段々畑になっていた。段の一つ一つはそれぞれ石垣で区切られている。


 作業をしている農家の人たちに〈バルムンク〉の上から手を振ると、やはり目を丸くしてあんぐりと口を開け呆然とこちらを見上げている。立ち尽くしたり農具を落としたりする人がほとんどだったが、なかには手を振り返してくれるなかなか豪胆な人もいた。


 そして空の旅を満喫しながらルクトとセイルはカーラルヒスへの帰路につく。行きと同じくやはり二時間弱程度で戻ってくると、二人はカデルハイト商会の倉庫へ向かい、そこに仕入れてきた塩を積み上げていく。ただし「二人が」ではなく、「商会が手配した作業員さんたち」が、である。


「いや~、早いですねぇ。今日の朝小麦を〈プライベート・ルーム〉に運び入れたのがウソみたいです」


 作業を監督していた商会の職員が、感心したようにそう言う。今までルクトはこの塩の買い付けのバイトに、三日という時間を必要としていた。それでも普通にオーフェルまで行って買い付けてくるよりはるかに早いのだが、今回はなんと驚きの日帰りである。〈バルムンク〉の機動力がいかに並外れているのかよく分かる。


「お二人ともウチの商会に入りません?」


 職員のお誘いに、ルクトとセイルは苦笑で応じた。無論このお誘いは冗談だが、彼の頭の中では皮算用が忙しくなされているはずだ。さてどれほどの金額がはじき出されたのか、多少なりとも興味はある。


 塩の運び出しが終わると、ルクトとセイルはその足で職員と一緒にカデルハイト商会の本館に向かった。二人はすぐに応接室へと通され、そこで少し待つと商会の頭領(ドルチェ)であるドミニクが現れた。


「ルクト君、塩の買い付けご苦労様だ。セイル様にもご協力いただき、まことに感謝しております」


「いえ、私は私の用事を済ませただけ。気になさらずに」


 頭を下げるドミニクに、セイルは爽やかに応じた。彼にしてみれば自分が買い付けに行くタイミングをルクトのバイトに合わせただけ。そして買い付けた塩は〈プライベート・ルーム〉のなかにきちんと保管されている。そもそもルクトを連れて行かなければモノを持ってくることはできず、それを考えれば今回協力するのは至極当然のことだ。


 ルクトがバイト代と必要経費(今回は昼食費だけだ)を受け取るとその話は終わり、次はセイルが注文した物品についての話になる。


「セイル様からご注文いただいた品物については、すでに大部分を取り揃えて倉庫に保管してあります」


 明日の昼にはチェックも終えてお渡しできる、とドミニクは言う。それから彼は書類を取り出し「こちらが明細になります」と言ってセイルに手渡した。


「差額については、今お渡ししたほうがよろしいでしょうか?」


 ドミニクの言う差額とは「アダマンダイトのインゴットの売却益から注文した物品の代金を差し引いた、その差額」である。明細を斜め読みしていたセイルは、書類から目を離すと首を横に振った。


「いえ。明日の昼過ぎに荷物を取りに来ますので、その時に。……その時は、一度こちらに来たほうがいいでしょうか?」


「そうしていただければ、職員に案内させます」


 ドミニクの言葉にセイルは満足げにうなずいた。その後、雑談を交わしてからセイルとルクトは商会を辞した。


「それじゃあルクト君、明日は一時ごろにカデルハイト商会の前で待ち合わせ、ということでよろしく」


 帰りの道すがら、セイルは明日の予定をそう決めた。もとより今はすでに彼から依頼された仕事の拘束期間。雇い主がそういうのであれば、そのオーダーに否やはない。


「荷物を〈プライベート・ルーム〉に運び込むのにどれくらいかかるのか次第だけど、多分出発は明後日になると思う」


 だから明日の午前中に準備をしておいて、とセイルは言った。その言葉に頷くルクトは、心が沸き立つのを抑えきれなかった。


 仕事だと分かってはいる。だが、建設が始まったばかりの都市に行く機会など滅多にない。しかもエグゼリオは長命種の都市だ。まさに伝説の中にしか存在しないような場所で、どうしても好奇心がかき立てられる。


「いや、そんなに面白いところでもないよ? 見た目は普通の村だし」


 セイルはそう言うが、それはそこに住んでいるからそう思うのであろう。少なくとも成熟した都市であるヴェミスやカーラルヒスとは雰囲気が随分と違うはずだ。オーフェルでさえ、異国情緒が味わえる。ではエグゼリオならば、と思う。


「ま、楽しみにしてくれるのは嬉しいよ」


 そう言ってセイルは得意げに笑った。


 この二日後の朝、セイルとルクトとヴィフレンの三人はカーラルヒスを出発する。目指すはエグゼリオ。恐らくはこの世界で最も新しい、長命種たちの都市である。



▽▲▽▲▽▲▽



 ――――ちなみに、オーフェルからの帰路での一コマ。


「そういえば、メリアージュって結局何歳なんですか?」


「知りたい?」


「……止めときます」


「そうだね、僕もまだ死にたくない」


 暑い夏の陽気にもかかわらず、男二人は寒気を感じたとか感じなかったとか。女性の歳は、謎のままのほうがよい。



ひとまずはここまでです。


続きは気長にお待ちください。

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