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403 シングル・ルーム  作者: 新月 乙夜
エピローグ
167/180

あとがき

本日三話目の投稿です。


 終わりました。終わりました、ねぇ……。


 まずはお礼を言わせてください。応援してくださった全ての方々、本当にありがとうございました!


 ブックマークの数が増えた時、ポイントが増えた時、そしてなにより感想やレビューを頂いた時。本当に嬉しかったです。この「403 シングル・ルーム」を書き上げられたのは、皆様のおかげだと思っています。本当にありがとうございました。


 さて、これだけでは少しつまらないので、本作品の創作の裏側を少し暴露してみたいと思います。


 まず作品を作るうえで最大のコンセプトとなったのが、「迷宮攻略が不可欠な世界」でした。で、そういう世界は一体どんな世界だろうと妄想し、新月なりに出した答えが「資源やエネルギーを迷宮に依存している世界」でした。


 次に頭にあったのが、前作「乱世を往く!」の反省。移動範囲が広すぎて、「どこで起こっている話か分からん!」というご意見を多数頂きました。あまつさえ自分では地図さえ作らず、読者の方に作っていただく始末。余談ですが、作っていただいた地図は活動報告にURLを張っておきましたので、興味のある方はご覧下さい。


 で、その反省から今回はあまり移動範囲を広くしないでおこうと思いました。それで範囲が一都市だけで完結するように舞台を「都市国家」にした、というわけですね。まあ、最終的には一都市だけでは完結しなかったですけどね。ちなみに都市国家のモデルにしているのは、イタリアの都市国家群です。参考というほど参考にはしていないのですが、それぞれに特色のある都市って面白いですよね。


 閑話休題。まあこんな感じで迷宮+都市国家で大体の世界設定ができたわけですね。


 さて、世界設定ができたら、次は主人公。話の設定として「主人公が迷宮攻略をしていく」というものですから、その方向でキャラを作っていくことになります。


 主人公のキャラ設定を作るうえで気をつけているのが、「完璧にしない」こと。今回は特に「強くしすぎない」ように意識しました。そして主人公を強くしすぎないための装置が、〈マナ〉と〈集気法〉の設定。出力はあくまで外部に頼らざるを得ない、という考え方ですね。こうやって主人公が突出して強い力を持つことを避けました。


 ただ、主人公は特別でなければならない。というか、特に別でもなければ話なんて作れないです。しかし特別過ぎてもいけない。そこで持ち出したのが、一人一つの個人能力。つまり、個人能力を持っていることは特別ではないが、能力の中身が特別って感じです。


 そして肝心の能力の中身。やっぱりこのときも強くしすぎないように、というのがありました。だから「強さ」よりも「便利さ」を念頭において能力を設計しました。その結果生まれたのが〈プライベート・ルーム〉。いわゆる「アイテムボックス」的な能力ではなく、あくまでも〈ルーム〉にしたのは、中で休むことを意識していたからです。


 それで次にこの能力を特別にしなきゃいけない。そこでいわゆる「アイテムボックス」的なアイテムは封印。ワープ移動も封印。そのせいでハンターの皆さんはトロッコを押しながら歩いて遠征する羽目になりました。


 能力が決まったところで、次は主人公の背景です。主人公は迷宮に潜らなきゃいけない。さてその理由をどうするか。話は飛びますが、この頃新月がやっていたゲームでは主人公が借金を背負っていました。借金ネタはここからです。いや、ホントしょーもない。


 感想の返信で書いたと思うのですが、「人間卒業おめでとう」の台詞は、かなり初期の頃から頭にありました。それで「卒業なら学園もの」ということで、話の骨格ができていきました。留学にしたのは、メリアージュが思ったよりも「強すぎた」から。傍にいるとどうしても頼ってしまいそうだったので遠ざけました。


 あとは長命種の設定ですね。「人間卒業おめでとう」が頭にあったので、ひとまず“人間”以上の存在が物語の中に居ないと、この台詞が突然すぎることになります。なので、あらかじめ予防線として出したのが、長命種。


 加えて、主人公よりも、なんというか「大人」なキャラを出したかった。強く、賢く、みたいな。世界は広いんだぞ、って感じです。あと、主人公が最強ではないので、強さの上限としても作用してもらいました。


 大雑把な創作の裏側としてはこんな感じでしょうか? 後毎度のことながら、キャラの名前には苦労しました。乱世よりは少なくなったと思うんですけどね。どうかな?


 あと、表には出なかったんですけど、文明のレベルとしては、蒸気機関車が走っているくらいのレベル、という設定になっています。はい、そんなこと作中に一言も出てきませんね? ただ魔道具があるのでそれなりの文明レベルであることは察していただけたかな、とか思います。いや、願いますの方が正しいかも……。


 さてさて。なにはともあれこれで「403 シングル・ルーム」は完結であります。物語の中ではまだまだ続きそうですが、もう「シングル・ルーム」ではなくなっちゃいましたので。そして学園卒業で終わろう、というのは最初から考えていたことでもあります。


 学生生活は始まったら終わるもの。物語も、始めた以上は完結させなければなりません。この二つは何だかリンクしているなぁ、なんて思っていただければ新月としては十分なのであります。


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