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403 シングル・ルーム  作者: 新月 乙夜
第十二話 御伽の国
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御伽の国11


 暇だな、とルクトは思った。


 彼が今いる場所は、迷宮(ダンジョン)の四階層、カーラルヒスのハンターたちがベースキャンプと呼ぶ場所である。ここは迷宮の中にあって人力によって確立された安全圏、モンスターが跋扈する魔境の中にある人間の拠点だ。


 いや、安全圏であり拠点だった、というべきだろう。屈辱的なことに、この場所から人間は駆逐されてしまった。一匹の特異体、〈不死身のキメラ〉こと、〈キマイラ〉によって。


 獅子の体に大きな白い翼。そして額で不気味に輝く第三の目。コレだけでも十分に特徴的だ。しかし〈キマイラ〉はさらに特徴的な能力を持っていた。それは、驚異的な再生能力である。


 どれだけ傷つこうとも瞬く間に回復し、たとえ死んだとしても、何事もなかったかのように立ち上がる。そんな化け物を相手に、人間たちは逃げるしかなかった。無人になったベースキャンプで〈キマイラ〉が勝利の雄叫びを上げたかどうか、それを知る人間はいない。なにしろ、全員逃げてしまったのだから。


 迷宮の中に〈キマイラ〉がいる。ただそれだけで、カーラルヒスのハンターたちは迷宮に潜れなくなってしまった。それは都市にとって存亡に関わる問題である。


 すぐさま討伐作戦が立案され、そして実行に移された。作戦の責任者は騎士長ノルギス・キンドル。そしてそのノルギスに協力を要請され、ルクトは今、戦場に選ばれた四階層のベースキャンプにいる。


 準備段階を含め、今のところ討伐作戦は順調だ。十分な量の物資がルクトの個人能力(パーソナル・アビリティ)〈プライベート・ルーム〉に運び入れられている。作戦に参加している騎士たちの士気も高い。これはノルギスが直々に現場で指揮を取っていることも関係しているだろう。


 後は〈キマイラ〉が現れるのを待つだけである。しかし〈キマイラ〉がいつ現れるのか、それは誰にも分からない。分からない以上、待つしかない。そしてただ待つのは、とても暇だった。あくびが出そうなくらい、暇だった。


 気の抜けたルクトの視界の端っこで、マナが燐光を放ちながら収束を始める。モンスターが出現(ポップ)する前兆だ。数は一つ。一度人間が完全にいなくなってしまったせいか、ベースキャンプでは以前よりモンスターが出現する頻度が多くなっていた。


 ただそれでも、ここは四階層。出現するモンスターは強くない。ましてここにいるのは〈魔導甲冑(ソーリッド・アーマー)〉を装備した騎士たち。出現したモンスターはものの数秒で退治されてしまう。ちなみにモンスターが残す魔石とドロップアイテムは倒した騎士が貰えることになっている。たいした額にはならないが、まあお小遣いだ。


「よう、ルクト。暇そうにしてるな」


 そう言って話しかけてきたのは、騎士のルッグナード・モリスンだった。〈魔導甲冑〉を着こんではいるが、冑は脱いでいる。


「暇ならお前さんもモンスター退治に参加したらどうだ?」


「実はノルギスさんから禁止されています」


 万が一のことがあっては作戦に支障をきたす、というのがノルギスの言い分だった。ルクトとしても、実入りが少ないのでどうしてもやりたいと言うわけではなった。


「そういうルドさんはどうなんです?」


「一回やった。まあ、酒代の足しだな」


 そう言ってルッグナードは豪快に笑った。そしてそれからふと真剣な表情になり、ルクトのほうを向いてこう言った。


「少し聞きたいことがあるんだがよ、いいか?」


「答えられることでしたら」


 ルクトの言葉を聞いてルッグナードは一つ頷く。そしてこう尋ねた。


「あのよ、お前さんの〈プライベート・ルーム〉に〈キマイラ〉を閉じ込めておく事ってできるか?」


 そのことか、とルクトは思った。彼もまた、作戦が始まる前だが同じことを考えていたのだ。


 倒せるかは別として、無力化することを考えるなら〈プライベート・ルーム〉に閉じ込めるのは十分にアリな選択肢だ。なにしろルクトが出そうと思わない限り、ずっとそこに閉じ込めておくことができる。〈キマイラ〉が迷宮からいなくなればこれまで通りに攻略が行えるようになるのだから、討伐作戦と目指すところは一緒と言っていいだろう。


 それに特異体で不死身とはいえ、生物であることに変わりはない。どれだけ一瞬で傷が回復しようとも、そもそもものを食べないで生き続けることはできないだろう。つまり〈プライベート・ルーム〉に閉じ込めておけば、将来的には餓死させることも可能であろう。


 それに〈キマイラ〉の回復能力がなんの代償もなしに使えるものだとは到底思えない。ではなにが必要なのか。それは恐らく〈マナ〉であろう。〈キマイラ〉はモンスターを喰らっていたと聞く。ならばマナを直接摂取できると考えられる。そして吸収したマナを使ってダメージを回復している、とすれば一応の筋は通る。


 この仮説に則って考えれば、濃密なマナが潤沢に存在する迷宮は〈キマイラ〉にとって楽園のような環境だ。ここにいる限り、〈キマイラ〉はその驚異的な回復能力を遺憾なく発揮できる。


 逆を言えば、迷宮の外に出してしまえば回復能力はもはや脅威ではなくなる、ということだ。少なくともその可能性がある。その場合、討伐は格段にやりやすくなるだろう。それに、やはり迷宮から出してしまえばこれまで通りの攻略を行えるようになる。


 倒せなくてもいい。〈キマイラ〉を迷宮から排除する。そのことに主眼を置けば、ルクトの〈プライベート・ルーム〉はまさに必殺の能力と言えるだろう。しかし、そのためには問題があった。


「そもそも、〈キマイラ〉が中に入ってくれるかどうか、それが問題なんです」


 別の言い方をすれば、〈プライベート・ルーム〉に入るための、〈ゲート〉のサイズが問題だった。


 繰り返しになるが、〈プライベート・ルーム〉に入るためには〈ゲート〉を潜らなければならない。そしてその場合、全身が少しもはみ出すことなく、〈ゲート〉を潜る必要があるのだ。少しでもはみ出していた場合、例えば両手を広げてその指先が〈ゲート〉からはみ出しているなどの場合、その対象は〈プライベート・ルーム〉に入ることはできない。単純に靄のような〈ゲート〉を通り過ぎ、向こう側に歩を進めるだけなのだ。


 つまり端的に言って。人間サイズの〈ゲート〉は大きな翼をもつ〈キマイラ〉が潜るには小さすぎるのだ。恐らくだが、翼を折りたたんでもはみ出るだろう。つまり相当一生懸命に〈ゲート〉を潜ろうとしない限り、〈キマイラ〉が自分の力で〈プライベート・ルーム〉の中に入ることはできないのだ。そして知性を持たない〈キマイラ〉がそこまでして〈プライベート・ルーム〉の中に入ろうとする、というのはちょっと考えられないことだった。


「じゃあ、人力で押し込むってのはどうだ?」


「まあ、それも考えましたけどね」


 そちらのほうはまだ可能性があるだろう、というのがルクトの見立てだ。ただ、困難であろうことに変わりはないだろう。動きを封じて押さえ込み、暴れる〈キマイラ〉を〈ゲート〉に押し込むのだ。しかも弱らせることができない。すぐに回復してしまうからだ。


「それに、翼が邪魔なんですよね……」

 大きな翼を〈ゲート〉に収まるようにするのは大変だろう。切り落としてもまた生えてくるのだからタチが悪い。そんな手間をかけるのなら、「まずは討伐」と考えるのは当たり前のことだろう。


「それとですね……、仮に〈キマイラ〉を〈プライベート・ルーム〉に閉じ込めることができたとして、その場合〈キマイラ〉の管理権? はオレにあることになります」


 ルクトが言いにくそうにしながらそういうと、ルッグナードはハッとした表情になった。それを見てルクトも頷く。


 管理権と言っていいのかは分からないが、少なくともルクトは〈キマイラ〉を好きな場所で解放することができる。そう、例えば迷宮とか。もしそんな事をされれば、作戦は一瞬で水泡に帰すことになる。


 そこまでやらないにしても、脅迫することはできる。「迷宮に〈キマイラ〉を放つぞ」と都市国家政府を脅迫するのだ。しかも悪いことにルクトは留学生。この都市で生まれ育った住民たちと同じように信頼することはできないだろう。


 そういう諸々の可能性があることさえ、ノルギスにとっては懸念事項のはずだ。だから彼は最も後腐れのない討伐という方法を選んだ。


「たぶん、討伐が失敗した場合の次善策として考えてるんじゃないですかね?」


「ま、オレが考え付くようなことだからな。ノルギスの旦那にしてみれば最初から織り込み済み、ってわけか……」


 ルッグナードは少し考え込むようにしてそう言った。ノルギスの立場からすれば、〈キマイラ〉を何とかするために複数のプランを用意しておくのはむしろ当然のことだろう。ブリーフィングのときにそれらのプランの説明がなかったことは気になるが、討伐を〈プライベート・ルーム〉を使った捕獲に切り替えるだけなら、複雑な手順も命令も要らない。その場で一言かければいいだけだ。


「なんにしても、早いとこ現れて欲しいですよ。暇で暇でしょうがない」


「まあ、肝心の〈キマイラ〉が出てこないことには討伐も捕獲もないわな」


 ルクトが愚痴ると、ルッグナードはそう言って豪快に笑った。そして思いっきり笑ってから、彼はふと苦い顔をする。


「オレも作戦終わるまでは禁酒でよ。あぁ~、早く一杯やりたいぜ」


「勝利の美酒は美味いらしいですよ?」


「じゃ、そいつを支えにして頑張りますか。作戦が終わったらお前さんも一杯付き合えよ」


 魅力的なお誘いだった。だからルクトはこう答える。


「奢ってもらえるのなら、幾らでも」



▽▲▽▲▽▲▽



〈キマイラ〉が現れたのは、作戦二日目のお昼頃だった。モンスターの出現も随分と間隔が長くなり、そのためベースキャンプは比較的静かな状況だった。それが良かったのだろう。低い羽ばたきの音に、その場にいた騎士たちはすぐに気が付いた。


 緊張が高まる。皆、神経を集中させてその羽ばたきの音の発生源を探した。もちろんルクトも集気法を使って視力と聴力を強化して周囲を探る。羽ばたきの音を聞き逃さないよう、ルクトを含め騎士たちは完全に無言だ。そのおかげか、その音は聞き間違えることなく耳に届いた。


「いたぞ!」


 探すこと、数十秒。ついに騎士の一人が声を上げた。全員がほとんど反射的にその声のしたほうを振り返り、そして彼が指差す方に視線を向ける。そこには宙を駆けるキメラの姿があった。


「獅子の身体に白い翼……。三つ目かどうかは分からないが、ほぼ間違いないだろう……」


 騎士の一人がそう呟き、そしてルクトのほうに視線を向けた。


「ルクト、騎士長に報告だ!」


 ルクトは頷くとすぐ、開けっ放しにしておいた〈ゲート〉を潜って〈プライベート・ルーム〉の中に飛び込んだ。なかでは騎士たちが思いおもいにくつろいでいる。雑談をしている者も多く、雰囲気は緩く、やや雑然とさえしていた。


「〈キマイラ〉が現れました!」


 しかしその緩い雰囲気も、ルクトの一言で一瞬のうちに霧散した。そして騎士たちはすぐさま行動を開始する。〈プライベート・ルーム〉の中はすぐ騒然とした雰囲気になった。


「準備のできた者から外に出ろ! ただし、指示があるまでは防戦に徹するように!」


 ノルギスが矢継ぎ早に指示を出す。騎士たちの動きは騒々しいが、しかし一つ一つの動作に迷いがない。何が必要なのか、そしてなぜ必要なのか。それをちゃんと理解しているからだ。日頃の訓練の成果、と言っていいだろう。


 ケイルやイレインをはじめとした魔導技師たちも、自分たちの仕事を冷静にこなしていく。彼らはこういう実戦の空気には慣れていないはずなのだが、そこはやはりプロである。動きに硬さはあるが迷いはない。怠け者のケイルも真剣な顔で動き回っていて、ルクトは少し意外な気分になった。


「ああ、サミュエル君の出番はまだだ。君は私と一緒にいてくれ」


 勇ましく立ち上がり、颯爽と歩いて〈プライベート・ルーム〉から出ようとするサミュエルをノルギスが呼び止めた。彼の役割は〈キマイラ〉に止めをさすこと。いま外に出て行ってもやる事はない。


 それどころか〈キマイラ〉に狙われる危険がある。サミュエルが倒れたら作戦は成立しないのだから、ノルギスが神経質になったとしても不思議はないだろう。〈魔導甲冑〉を装備していない彼は、少なくとも防御力の面では騎士たちに劣るのだから。


「……わかりました」


 呼び止められたサミュエルは、少々不満げな顔をしながらもそう言ってノルギスの言葉に従った。入れた気合のもって行き所に苦労したようだが、なんとか自分の中で収められたようである。


 しぶしぶ、といった様子で〈ゲート〉から離れるサミュエルをルクトは苦笑しながら見送る。なんにせよ、やる気があるのはいいことだ。ありすぎると空回りが心配だが、彼のやる事は単純だ。きっちりやるだろう。


 準備の整った騎士から次々に外へ出て行く。ときおり中に入ってくる騎士もいるが、その場合もすぐに出て行く。そのため〈プライベート・ルーム〉の中はすぐに閑散とした。何人かの騎士が残ってはいるが、彼らは交代要員であり予備戦力だ。


「ルクト君には中に残っていて欲しいのだが……」


 最後まで残っていたノルギスが、部下と思しき二人の騎士とサミュエルを連れてルクトの近くに来た。全員完全武装で、どうやら彼もこれから戦場に出るらしい。〈キマイラ〉討伐作戦の最も重要な部分がこれから始まるのだ。そしてその作戦中、ノルギスはルクトに〈プライベート・ルーム〉のなかで待機していて欲しいと言う。


「オレが中にいると身動きが取れません」


 そう言ってルクトは首を横に振った。身動きが取れないのはルクトではない。騎士団のほうだ。負傷者が出た場合やカートリッジなどの補給が必要になった場合、彼らはともかく〈プライベート・ルーム〉の中に入る必要がある。しかしルクトが中にいると、〈ゲート〉の開閉が思うようにできない。


 それならば〈ゲート〉を開きっ放しにしておけばいい、とも思う。だが〈ゲート〉が連続でどの程度開き続けることができるのか、ルクトもはっきりしたことは分からない。もしかしたら強制的に閉じた後に、一定時間開けないなどのペナルティーがあるかもしれないのだ。この土壇場でそのリスクを犯すことはできない。


 さらに〈ゲート〉を開きっ放しにしておけば、万が一の可能性として〈キマイラ〉が中に入ってしまうかもしれない。そうなったら捕獲すればいいだけのような気もするが、その場合の懸念は前述したとおりだ。


 そうなると、ルクトには〈プライベート・ルーム〉の外に出てもらって、戦況に応じて臨機応変に対応してもらうのが一番いい。ノルギスもそれは最初から分かっていたのだろう。ルクトの言葉に反論することなく頷いた。


「ではルクト君にも外に出てもらおう。君も作戦の要だ。後ろに下がって前には決して出ないように」


 ノルギスの言葉にルクトは神妙に頷いた。実際、彼が前に出て積極的に戦ったところで騎士団の邪魔にしかならない。装備も連携も、何もかもが足りていないのだから。


「行くぞ」


 気負いなくそう声をかけ、ノルギスは〈ゲート〉を潜った。その後ろにサミュエルが続き、さらに二人の騎士が続く。最後にルクトが〈ゲート〉を潜ろうとしたとき、後ろから彼を呼ぶ声がした。


「ルクト君、気をつけて」


 そう声をかけたのはイレインだ。初めて感じる実戦の空気に、彼女は不安げな顔をしている。そんな彼女にルクトは笑顔を見せて軽く手を振ると、今度こそ〈ゲート〉を潜った。

 外に出ると、そこには騒然とした喧騒が満ちていた。すっかり静かになってしまった〈プライベート・ルーム〉の中とは裏腹である。ただ、騎士たちの装備に損傷は見られないし、〈キマイラ〉もまだ宙を飛んでいる。防戦に徹するようにと言うノルギスの命令は守られたらしく、本格的な戦闘が開始されている様子はない。


「状況を報告しろ」


 ノルギスがそういうと、すぐに騎士の一人が駆け寄ってくる。


「こちら側に被害はなにも出ていません。何度か〈キマイラ〉が接近して来ましたが、牽制するだけで離れていきました」


「こちらの出方を伺っているのか……」


「恐らくは」


 特異体とはいえ、〈キマイラ〉にそのような知性があるのか、とルクトは疑問に思った。思ったが、しかしすぐに考えを改める。知性はないかもしれない。しかし、野獣や魔獣はいかにして獲物を狩るべきかを、そしてどんな獲物を狙うべきかを、本能的に知っているのだ。


 モンスターは衝動の塊である、と言えるだろう。それに対し、野獣や魔獣は本能の塊と言える。そして獣の本能は時として人間の知能を凌駕する。獣の本能は時として人間が舌を巻くほどに狡猾なのだ。そして、あの〈キマイラ〉は間違いなくその本能を持っている。


「我々がヤツの出方を伺う必要はない」


 そう言ってノルギスは鋭い視線を〈キマイラ〉に向けた。そして毅然とした声で騎士たちに命令を下した。


「これより討伐を開始する! 各員が日頃の訓練の成果を存分に発揮し、任務を完遂することを期待する!」


 ノルギスがそう声を張り上げると、騎士たちから「おお!」という声が上がった。〈キマイラ〉がいるのでさすがに彼らの視線はそちらに向いているが、ノルギスの声は騎士たち全員に届いたようである。


「射撃班、動きを牽制しつつ〈キマイラ〉をベースキャンプの奥に誘導しろ! 銛撃ち班、好機を逃すなよ!」


 ノルギスの命令を受けて騎士たちが動き出す。それにあわせるようにしてルクトは〈ゲート〉を消した。そして騎士たちの邪魔にならないよう、ノルギスの後ろに立って推移を見守る。


 サミュエルもまたルクトの隣で待機している。彼の目は〈キマイラ〉に釘付けになっていた。その目を輝かせさらに薄く笑みを浮かべる彼の横顔は、「早く早く早く」という心の声が聞こえてきそうだった。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] >だが〈ゲート〉が連続でどの程度開き続けることができるのか、ルクトもはっきりしたことは分からない。 これについて考えたのが初めてではないのに、自分の個人能力についての検証を放置してい…
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