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第十四話 暗殺者ギルドに入ってみた(2)/冒険者ギルドにいるアルルクに早く会いたいと思ってみた

 渡されたギルドカードを見る。


「リリスでしょ。レベルは45?高いのかなこれ。能力値は――」


 気付かれないように『虚誤蟲』といい能力値画面を見る。あとこれは他の人には見えないらしい。アルルクも見えてなかったし。


「ギルドカードの方が何倍も高いんだけど…………」


 魔力の50ってのは変わってないけど、それ以外の差が大きすぎる。防御力だってステータス画面(これからこう呼ぼうって決めた。理由は特にないけど)の時は19程度だったのにこのカードの方はその5倍の95もある。


「さすがに増えすぎじゃない?測定不可ってこういうもんなの?」


「どうだ?直感で書いたんだけど」


 ギルド長、直感って舐めてるんですか?まぁ書いてる数字的には舐めてるわけではないか。


「これ、レベルが45なんですけど、どのくらいの強さ何ですか?」


「ん?あぁ、確か国直属の近衛騎士位じゃないかな」


 国直属の近衛騎士レベル…………それって物凄く強くないですか?


「本当に直感でこんなにしていいんですか?」


「結晶型測定器を壊した奴が何言ってんだ?」


 ぐぅ…………確かにそう。何も言えない。


「その節は本当にすいませんでした」


「いいんだよ。俺らはいいもの見れたし」


 そういやギルドに加入したなら何か依頼をした方がいいのかな?


「そういえば依頼ってどうすればいいんですか?」


「そこは安心してほしい。このギルドはやってなくて免除されることはない。というか今はあまり依頼がないし。気にせず気が向いたらやるといい」


 急にギルドマスターっぽくなった。急すぎて鳥肌が。


「おいその顔、俺がギルドマスターっぽくしゃべったらいけねぇのかよ」


 いやだって…………まぁいいか。


「お帰りですか?ではこちらに」


 ミリスさんがこちらに来た。


「後はよろしくミリス。じゃあなリリス、またいつか」


「さようならギルド長」


 そういえば名前聞いてなかったな。まぁ別の日でいいよね。


 ミリスさんの後ろをついていく。さっき入ってきた方とは別の方に向かっていくと表の顔であろう万務ギルドのところに来た。


「では私はここまで、これから来るときはそのギルドカードを提示してください。特別な陣が組み込まれているので」


 ほへぇ~と思いながらミリスさんともさよならする。時間は…………ちょうどいい感じで十分前だった。


 町のなるべく優しそうな人間に話を聞きながら冒険者ギルドへ向かう。


 ふぅ~やっと着いた。結構ギリギリ一分前。


「ここで待ってればアルルクが出てくるかな」


 ギルドの扉の横で待つ。ふと気づいた。目の前を通る人間がよく私のことを見ていることに。


 原因は場違い感のある服装のせいなのもあるけど、やっぱり私の顔―—というよりか耳を見ている。


 まぁ確かにこの街で見かけた他のエルフ達はみんな帽子とかで耳を隠していた。


「この国はやっぱりエルフへの執着がひどい」


 不思議なものを見るような人たちもいるけど、圧倒的に金儲けや汚らわしい目で見てくるやつらが多い。


 まぁエルフっていうのは美男美女で奴隷商でも高く売れるっていうのが一番の原因だけど。


 そういえばお母さんも妊娠した時に人間に捕まったってきたことがある。今から約15年も前の話だけど。


「まだかなぁアルルク」


 がやがやした街中でふざけた悪人がはびこっているのを考えるとどうしても殺意が湧く。早くアルルクにあって可愛い顔を拝みたい。


「アマリス!待ってた?」


 突然隣から声を掛けられたと思ったらアルルクだった。手には重そうな麻袋がある。


「どうだった?」


「めちゃくちゃ高値で売れたよ!それにしてもびっくりだよ。ゴブリンの数もそうだけど、今たまたま肥料不足で――」


 麻袋の中を見るといっぱいの銀貨があった。価値はわからないけどアルルクが喜んでいるし結構な量なんだろう。


「これでお母さんの薬を買うんでしょ?」


「いいの?」


 いいの?って、アルルクの依頼だから全然いいんだけど。


「それはアルルクの報酬。私は手伝っただけ」


「ありがとう!」


 アルルクが急に抱き着いてくる。焦ったぁ、可愛い成分が欲しかったけど過多になるところだった。


 私も固まった手を無理やり動かして背中を包み込むようにする。


「ふふ、暖かいね」


 ズッキューン。上目遣いの一言により強烈なダメージがハートに…………


「昇天ギリギリだった…………」


「商店?お店がどうしたの?」


「ナンデモナイヨ(冷や汗を流す)」


 これ、私これから死なないよね?死因、キュン死とかいやだよ。てかキュン死ってなに記憶にないんだけど。


「じゃあこれから薬買いに行ってお母さんのところに行くでいい?」


「全然大丈夫、いこっか」


 アルルクと横並びでその薬剤局に向かう。


「…………っ?!」


 ふと左手何かの感触、気付かれずに見るとアルルクの手が私の手を握っているのが分かった。


 手汗がないか一瞬焦ったがアルルクの顔を覗くと別に何ともないような顔をしていた。


 やっぱり獣人にとってこのぐらいは普通なのかな?ちょっぴり悲しいかも


 薬局まであと数分だろう。この時間を永遠に感じていたいが現実はそう簡単じゃないからしっかり堪能しておこう。


 それにしてもアルルクの手は私の手より柔らかいんだなぁ。

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