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【裏話17】セクハラと束縛、兄貴分の献身

坂本隆二(リュー/香坂流星)


彼女はセクハラに遭っていた。


彼女は襲われた訳ではないから言えなくてずっと我慢していたと言うが、その係長は一度会社の飲み会で飲み過ぎた彼女を介抱してから、いっそう執拗に彼女を飲みに誘ってきたと言うのだ。彼女自身も恐らく気付いている。


それ一度きりならまだ耐えられたのだろう。

彼女の場合はその後が悲惨だった。

何度飲みに誘われても断り続けた彼女は、社内いじめに遭ったのだ。おそらく腹いせだ。会社で迫害される中、係長に執拗に、仕事を手伝ってやるからご飯に行こう、助けてやるから飲みに行こうと声をかけられ、それでもずっと断り続け、いじめはエスカレートした。


誰にも助けてもらえなかったのだ。


親の会社に勤める様に言われて断った手前、嫌だと思いつつも親を頼る事ができずズルズル我慢した。昼食を食べる暇もない程仕事を山積みにされ、提出した書類を恐らく書き換えられミスを叱責される。そして、食事も喉を通らなくなり、心を病んで、仕事をやめた。


「この話、彼女の父親には…」

「言える訳が無いわ。あの親なら何をするか分からない。彼女の尊厳の方が大事よ。彼女はやっと外に出られる様になってきたの。それに今はプライベートなんだから。」

花さんが俺に、遠回しに雇い主を開示してきた。


彼女とアオの相性が悪い理由がストンと腑に落ちた。彼女はアオと対等で居たいと思っているがアオは異常なまでに借りを作るのが嫌いだ。

その為異世界に連れて行ってもらった対価として過剰に貢いだ。


それに反発した莉緒が、親の七光で貢ぎ続けるアオに対して事あるごとに常識を説き、大人になれと諭した。自分の子供っぽさにコンプレックスがあるアオはそれを受け入れられずに破局した。

アオは破局後すぐに俺と仲を深めた莉緒を見て、俺と自分を比較し無理に大人を演じ上に立とうとしている。


だが過剰に貢いで自分の存在価値を示そうとし、負い目を与えて束縛するスタイルは変えられない。あいつは家を建てて断れなくしてからプロポーズしたのだ。そうやって選択肢を奪われる事に耐えかねた莉緒はイベントだからと自分に言い訳をし、俺を身代わりにした。


莉緒は、いつもメンタルの不調を抱えており、常に救ってほしい守って欲しいと思いながらも、選択権を奪われる事に反発する。

しかもアオに仕事を与えられており、実質的にアオは莉緒の上司。


上に立って圧力をかけられるのは辛いと俺に言ったのは、彼女のサインだったのだ。


だからアオの事が本当は大好きなのに、俺に心が揺れる。飲みに誘ってついてきたのは、彼女なりの覚悟だ。彼女は俺を身代わりにした事への対価を支払おうとしているのだ。


こいつは、束縛と執着に耐えかねて俺に縋っている。だが俺がそれに付け込む訳にいかない。それじゃいじめから守ってやるからと迫った係長と同じになる。


「聞いてくれてあぃがと。初めて話せて楽になったょ。」

「ああ。辛い事よく話してくれたな。教えてくれてありがとう。いつでも何でも聞いてやる。俺絶対にお前のこと傷つけないから。これからは兄貴だと思って頼って良いからな。俺は彼氏じゃない。兄貴だ。分かったな?」

「あぃがと。」

『莉緒 絆アップ 好感度アップ 愛情アップ』

『愛陽 花 好感度大幅アップ 絆大幅アップ 柏木みつき 好感度大幅アップ』

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