表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

88/143

第75話 システムの暴露。異世界かそれとも莉緒か

私達は湖を中心に魔物の分布を調べた。

ここらには、つの兎のほか、スリープシープ、グレイトホースが出るが脅威度はそんなでもない。

管理棟というか、もう売店なんだけど、その周りを柵で囲う。

店内は産直市場みたいな作りになっていて、八百屋コーナーと鮮魚コーナー、飲食スペースがある。先日手に入れたつくねと肉串はここで使うのかな?でも数が足りない気がする。


「交代で村人に来て維持してもらう形か、取引の日を決めて来てもらう形にするかだよね。」

「ねえりおりお。村や町の運営権を得たらここに転移できると思った方がいいかも。」

「そっか。ならもっと町や村を探さなきゃだよね。南の街とかも行ってみる?どう考えてもここ、運営の人員足りないもんね。」

「そうなんだけどね。国とかに関わって二村が搾取されないかは不安だよね。とりあえず日程決めて一度ここで顔合わせなりイベントなりやる?」

「そだね。両村長と話してみよう。」



アトソーヌ

ソイモン村長は眉を下げた。

「それは有難いのですが、この村は最果て、外貨が流通していないのです。」

ああ!そういえばここは物々交換が多いし、もしかしたら貨幣が違うかも。

私はエーテーシーの貨幣を出した。

「アオどうしよう。違うね。」

「エーテーシーは魔物が少なくて魔石の価値が高そうだけども、魔石も貴重だしなあ。」

「あちらも大魔導士様方が統治しておられるならば、貨幣を作って頂けたらと思うのですが。」

はあ?いきなりなんて事言うのだこの人は。

「貨幣を勝手に作るのは罪にならないのですか?」

佐々木さんは問う。国と揉めたくはないのだ。

「ここを国として治めてくれるのなら、罪にはなりませんよ。各村民が色々な役割をする様になり、物々交換では不便が出てきましたので。」

『国名を決めてアトソーヌの貨幣を作ろう』

まじか。ちなみに統治は誰が?

『こちらはアオと莉緒、エーテーシーは莉緒が統治する権利を持っていますが、村の価値としてはアトソーヌの方が高いです。ちなみに村民の忠誠は莉緒に向けられています。』


まあ私が先に来たもんね。ウルフ戦の功労者は佐々木さんなんだけど、目の前で戦ったのが私だからな。彼は不憫である。


私は今来たイベントを共有した。


佐々木さんはかなり考え込んで重々しく口を開いた。

「貨幣か。材料問題がね…。」

そうか。紙幣という訳にいかないからな。

「国として統治するなら国名を決めないと。」

元々ある国にちょっかい掛けられたくない。

村長に聞くと、国名は国王が決めるものらしい。この村で決めると多分リオアオ国になるという。安直だな!

「じゃあ帰って考えよう。」

「あ、忘れてた。魔石再充填できる様になったんだった。」

「ええ?!いつ?!」

「今朝。空の魔石預かったんだった。」

「あー。なにそれ、僕そんな魔法作ってないからスキル貰った感じ?」

「まあ、ここではやめとこ。向こうで話すよ。」

村の魔石を集めて充填したら小麦と牛乳をくれた。


とりあえずはじまりの部屋の自宅へ。

私が紅茶を淹れ、佐々木さんはさっきの牛乳でプリンを錬成して目の前に置いた。

「スキルじゃなくて闇魔法。坂本さんが闇魔法だけは文章で作れる様になった。爆食いイベントで。」


彼が魔石から取り込むドレインタッチと魔石に充填する魔力譲渡を作り出し、闇魔法を作れる以上疑われるリスクがあって私には関わりたくないと言った事を伝えた。


「え。関わりたくないって。君と別れるって意味?それじゃ隠れ蓑できないじゃないか。」


これか坂本さんが言ってたのは。


「花さんが味方か確かめたいって言ってたから、大量に魔石を渡せば常時管理人室に居られるって意味じゃないかな。ハナさんちょくちょく来てたでしょ?あと、柏木さんに関わって探ってリセットを繰り返したいみたい。」

多分彼は好感度チートをしたいのだ。坂本さんはお城で好感度爆上がりしたけどリセットしても私の距離感が変わらない事で気付いたのだ。


「ふーん。りおが落ちないから柏木さん?」

「そう見える?私あの人枯れてそうに見えるんだけど。」

「ええ?そんな事ないでしょ?リューりおのことめっちゃ好きだよ?」

「あの人は、私=異世界、だから好き、みたいな感じ。熱意は異世界と小説と自転車にしか無い気がする。」

「うーん。まあ、確かにそういう面はある。彼はいつだって異世界が一番、小説が二番だ。けど変動の可能性がある。」

「じゃあ尚更、距離を置いた方が良いよ。だって私、坂本さんとは利害しか無いから。」


彼は自分本意なのだ。顔以外は全く好みではない。何考えてるか分からないし、変わってるし。今朝も嘘つきだったし。


対して佐々木さんが嘘をつく時は凄く分かりやすい。彼は今、喜んでいるのを隠そうとしている。

私が坂本さんと距離ができるのが嬉しい、坂本さんが柏木さんとくっつけば坂本さんが私を諦めるし、彼にくっついて柏木さんが仲間になるから嬉しい、坂本さんがMPを増やせば一日中私といられて嬉しい。喜んでいるのを悟られたくないのはなぜだか分からないけど。


『莉緒の事しか見えなくなっている事が知れると、あのお別れイベントの様に切り捨てられると危惧しているのでは。彼は恐らくもう、異世界の為に莉緒と居るのではなく、莉緒と居る為に異世界を攻略しています。』

ええー…。そうなの?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ