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【裏話8】インベントリとチート派生

坂本隆二(リュー/香坂流星)


『仲間宣言 アオ絆アップ。アオ好感度アップ』

『イベント報酬 インベントリ アオ 絆アップ 好感度大幅アップ』


きた!!インベントリを得たぞ!!これで俺はアオに縛られない!!だがまだ隠蔽だ。絶対に悟らせるなよ?!


『それじゃまほスキの先読みは我慢する?』

それは仕方ない。それも使って操っていくよ。関屋さんよりアオの方が突発的行動は少なくて御し易いからな!こんな素直な奴を持て余す関屋さんが信じられないわ。

『友情と恋愛は別!』

あーね。


俺がエアリアル一話を投稿すると、小説スキルを得た。なんと、文章によりスキルを実装できる。しかも俺の作品を読み込ませる事で、俺の文体で一日の行動が自動で小説としてスキルフォルダに保存されるのだ。もちろん添削は可能で、沢山文章を読み込ませたり打ち込む事により俺の文の再現度も上がる。

これがマナビたんが僕を地球組に推した理由か。


『地球ではスキルの方が役に立つから。マナビたん上手い事莉緒たんを操るよね。非常階段勧めたのも多分好感度上げさせない策略!』


こら、莉緒たん呼ぶな。俺が間違えてそう呼んだらどうしてくれる!あとお前は俺を操ってるとか思うなよ?

『ふはは!主は我の手のひらの上なのだ!!』

やめろww


スマホにデータを残せる様になるが、アオに知らせればデータを搾取されるな。だがそうか、アオは最初から動画作成スキルがあって魔法作る能力があるらしいからな。

それに近い能力を実装しなくちゃダメか。

俺はあったら良いなと思っていた能力にあえて制限を付けた。俺のMP以下の闇魔法を実装できる能力。俺はMPゼロだから、アオには俺を使いこなせない。


その次に実装するのはもちろん読心だ。

ふっふっふっ。これで勝ったも同然だ。


おっと、時間時間。

お次は関屋さんとネットカフェへ。時間無限なのにやる事盛りだくさんだ。ちなみに読心により関屋さんが俺の顔のみをめっちゃ好きだという事を知る。時々俺を見つめているのだ。

いや、昔よく言われたよ。あなたの顔が好きって。なかなか失礼なセリフだよな。


「何?」

「いや、タイピング早いよね。」

「俺より関屋さんの方が早くない?」

「そうかな。」

「相手の反応遅すぎてチャット中にイライラしてるの顔に出てる。俺ならその速度でも即レスできるけど、関屋さんは戦いながらそれをやるから異常だと思うよ?」


彼女はコントローラーを使わずにキーボード操作で戦いながらチャットまでこなすのだ。

コントローラーは左に方向キーがあるが、キーボードの矢印キーは右にある。それでキャラクター操作をし、割り当てられたボタンでジャンプや攻撃をする。これだけでも意味が分からないのに彼女は臨時パーティメンバーに声をかけ指示をしながら戦う。


チャットをする時キャラクターの動きは止まるが、安地に移動する事なく一瞬の隙をついて短文のチャットを飛ばしパーティメンバーとの意思疎通をする。一体どれ程のゲーマーなのだこの人は。俺達パーティをまとめる能力はあるか?

『現実だとそうでもなさそう。』

何故だ。

『インターネットの臨時パーティだとゲーム攻略以外は考えなくて良いけど、複数の事象が絡むと判断が一気に難しくなるよね。』

ふうん。そうかな?

『まあ、ゲームと現実は別って事だね。』

まあ俺は戦う事が無さそうだから分からないが。


「異常とか言わないでwここだと会話できないし。パーティの連帯難しいんだよね。」

「自室だと音声チャットで叫びまくってるの?」

「さすがに叫ばないよ。」

(親と同居なのに)

いや同居じゃなかったら叫ぶのかよ。


他愛もない会話をしながら俺はどんどんスキル設定を書いていく。嫌がらせで動画にしづらいものも半分以上混ぜる。文章は小説仕立てだ。


関屋さんはその間もずっと、佐々木さんは子供だけど坂本さんは大人の男だよね!とか、好みは顔だけで異世界的には佐々木さん一択だから!とか思ってはマナビたんに『むしろ言い訳しすぎて引きます。いい加減認めたらどうですか。』などとツッコミを入れられている。


いやいやびっくりだわ。あんな淡い恋愛しながらまさかそんな子だとは思ってなかったから。さっきからちょいちょい好感度上がってるのも驚きだわ。思わせぶり悪女オブ悪女!やばすぎだろ!しかも能力的にアオ一択が本心なのが更に引く。関屋さん、異世界の為には自分の感情とか二の次なんだ。こういう女付け入りにくいなあ。俺のパートナーアオで良かったよ。


『リューもあまりに好感度が上がりすぎてヤバいから。何でそんな悪女好きなの?弄ばれたいの?好きなのバレたら警戒されるから。あと思い出し好感度アップとか今アオ多分びっくりしてるよ?』


え!俺の好感度アップ夜闇分かるの?ちょ、それ告知して。ログとか見れる?

小説スキルに別で紐付けとかできる?

俺はスマホを出して確認する。

は?!何この爆上がり。ヤバい、俺そんなチョロい?

『チョロすぎだよ!気付いてないのびっくりだよ!しかも何なのそんな変なタイミングw』


『ハッキング派生スキル、データ抽出、干渉を覚えました。盗聴派生スキル、盗聴器生成を覚えました。』

えっ?!

「どうしたの?坂本さん。」

「いや、何でもないよ。そろそろ時間かな。」


盗聴器生成ではチップ型の透明盗聴器を生成、触れるだけで設置、回収でき、その場所を特定し看破しないと発見されない。しかも物質ではなく接触不可、意味が分からない。チップのサイズは5×5ミリ、薄さ1ミリ。実質看破は無理だが俺にだけその場所は看破できる。上限は5だ。所謂チートだ。

『罠看破には気を付けて。まあ、シーフはリューなんだけどねw』

罠看破とかある訳?

『そ、熟練度上げないとね!』

おお!早速自宅に仕掛けるわ!遠隔で削除はできる訳ね。回収は触れる必要があると。

ん?何で削除できるのに回収する必要がある。リアタイ盗聴可能なのに。


『異世界の事象はリアタイ盗聴できない。それは触れて回収する必要がある。』

うわ。触れる必要があるのか。


まあ適当にその辺設置して削除するわ。


早速ディスプレイの角度を変えるふりをして盗聴器を仕掛けた。盗聴器はリアタイでスマホのスキルフォルダに音声と文字起こしデータが蓄積される。


昼にアオと交代をする約束をしているのだ。

トイレで変装し、部屋を交代する。

ちなみに変装は魔法からスキルに実装しており、貰った魔石はインベントリに貯めようと思ったのだが夜闇に止められた。


『アオの性格なら空の魔石を回収してMPと使用頻度の管理して、管理外の時に莉緒たんにアオのフリで接触しないか警戒するね。どれだけ熟練度が上がるか、適正により上がりが違うかの検証もしてると思う。あいつ多分リューよりストイック』

俺よりストイックとかそんな訳あるか!

『職業病でしょ。』


俺は一旦外に出て関屋さんの自転車に盗聴器を仕掛けた。

けど関屋さんが異世界に自転車を持ち込む事はもう無かった。

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