【裏話33】寝起き不機嫌。リビングで待つ情報戦の終わり
坂本隆二(リュー/香坂流星)
みつきに言われて俺達は夕方5時に戻り、すぐはじまりの部屋へ。
莉緒はまだ寝てるから、誤解を避ける為に今日の分のノルマ執筆はリビングでする事に決めた。
バイクの時、俺は読心をしていなかった。
夜闇、例えば魔力で触れるなどして後ろにいる人物の読心は可能?
酔い覚ましのコーヒーを淹れながら夜闇に聞く。
『視界に収めなければ不可能。』
スキルや魔法で離れた場所を視界に収めるものはある?
『権限がありません。』
遠見や千里眼のスキルはある?詳細を教えて。
『ある。遠見は目を向けた先、人間が持つ視力以上に遠方の様子が見える。千里眼は離れた場所の視界情報を知る事ができる。』
熟練度により音声は聞ける?
『遠見は不可能 千里眼は可能』
俺に適正はある?
『遠見はある。千里眼自力習得は難しい。』
千里眼、アオか花さんができるね?
『権限がありません。』
アオは動画機能で盗撮ができ、花さんは探偵スキルで遠方の視界情報を知る事ができる?熟練度は俺の盗聴より上?
『できるよ。二人とも熟練度は低い。リューみたいに常時していないし、成果がなくても熟練度が上がるのを知らないんだ。映像は動画でも目視でも、意識を割かなくてはいけないだろ?耳だけで聞けて文章で飛ばし読みできるリューはチートなんだ。』
テオの泡沫でやった様に大型イベントと合わせて適正の無いスキルや上位のスキル、自分以外のユニークスキルを得る事は可能?
『他人のユニークは得ても使えない。それ以外は可能だけど適正により難易度は高いよ。転移スキルはある意味奇跡だ。リューの頑張りが認められた結果だよ。リューが覚える予定だったのは影転移と、影潜り。用途は違うから影系は色々作っとけば役立つよ。』
分かった。ありがとう。
花さんの能力は、アオと共有すべき?
『そうだね。情報共有して、本格的に引き入れるかパーティから外すかは考えた方が良い。彼女は規格外。利用するには強すぎるんだ。リューは好感度とデメリットを分けて考えられるけど、アオはそうじゃない。ちゃんと二人で話し合って方針を決めてから、莉緒やみつきにも説明すべきだ。』
そうしないと、パーティの不和に繋がるか。彼女は俺の様にいずれ異世界の出来事を知れる様になる。リセットされる前は外の世界の時間は流れているからだ。ここから花さんの現状は知れない。たまたま時間を戻さなかった時に花さんが暴走する可能性がある。
余計な事を莉緒に吹き込まれて権限を失うのは避けたいが、花さんは正しく情報を理解してさえいれば、莉緒の不利益になる事はしなさそうなんだよな。
『莉緒の不利益になる事はしない。彼女はリュー達が思っているより冷静だよ。リュー達は彼女がファンタジーに理解が無いと考えてる?彼女はいつも常識的で客観的だけど、それが彼女の全てなら、探偵という職業にはつかないと思うよ。』
ありがとう。アオとも話し合ってみるよ。
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「リュー、おい、こんなとこで寝るな。リセットしたら自分の部屋行け。」
「無理ー。眠いー。さっきまで原稿書いてた。」
「お前なあ。なんでリビング。」
「アオ、リューなりに気遣ってんの。じゃあリュー、2回目も私達行ってきて良い?」
「おう。みつき、あいつ起こしてきて。」
莉緒は寝起きで機嫌が悪く、俺達と目も合わせようとはしない。おはようすら言わないのだ。
俺達はリセットすると、莉緒は自室に転移した。




