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【裏話32】ナイショな、夜の密着と爆発する愚痴

坂本隆二(リュー/香坂流星)

今日はアオとみつきはのじまんちだ。


"何、まだ不安がってんの?"

不安に揺れる瞳で俺を見つめる莉緒に、ヘルメットを手渡した。

"テオにならないでよ?"

彼女は俺を身代わりにした罪悪感に苛まれているのだ。

"ならないって。転移魔法欲しかっただけ。"

俺はヘルメットをかぶる。

"ほら、乗って。お前が後ろ初乗り。"

"うん。"

莉緒は俺の背中にもたれ、腹に手を回す。

"ナイショな。"

"うん。"

"みつきにもだぞ?バレたら俺切り捨てだから。"

"分かってる。"

世の中には公認になりたい女と秘密にしたい女がいる。莉緒は後者だ。いや違うな。莉緒は欲張りだから、多分両方味わいたいんだ。


俺達は夜の街を走る。

自転車の時は走りながら念話してるのに、バイクだと俺達は一言も話さない。

ただお互いに密着しているだけだ。



人目につかない場所でバイクを収納する。

「で、何でキャバクラ?」

(ここでムード下げて来るとかマジでないわー。)

『いつもの仕返しですね。ややタイミングは早い気がしますが』

(仕返しって何?私なんにもしてないんだけど?)

『この期に及んでまだ言いますか。いい加減認めた方が良いですよ?』


莉緒不快感あらわwww


「え?知らねーの?女性客めっちゃ大事にしてくれるぞ?まあ一回体験してみ?」

本日、莉緒の先入観を払拭する!そしてアオを連れて来てやるのだ!俺めっちゃ良い兄貴分!二人にたくさんの人生経験積ませてやるぜ!


「そ、そうなの?」

「そうそう。いこ。莉緒。」

今日は二人でキャバクラを満喫だ。


「坂本さーん。いらっしゃい!今日は奥様と?」

早速のリップサービスに莉緒は舞い上がる。どう見ても奥様って感じじゃ無いけど、お前結婚願望高いもんなー。


「いやいや、まだ付き合い始めたとこだから。彼女元カレとこないだばったり飲み屋で会ってめっちゃ荒ぶってるから愚痴聞いてやってよ。俺当てつけの道具にされて傷心中。」

「坂本さん相変わらず大人の余裕。」

「当たり前。俺親の資産以外全てにおいてあいつに勝ってるからw」


キャバ嬢は話を聞くプロだ。莉緒は溜め込んだアオに対する愚痴を吐きまくる。

「親のカードでめっちゃ貢いで上に立とうとしてくるの!それが原因で親に反対されて破局よ?!あり得なくない?」

残念ながら本日盗聴器は無い。だがこれこそアオに聞かせてやりたいww


「臨時収入入ったから服買ってやるって誘ってきて出したのががっつりファミリーカードなの!ママの行きつけの店で親のカードで彼女に服買う男ってどう思う?!それで店員に内緒ねって言うのよ?支払いが親なんだから言うに決まってるのに!それが分かんない子供なの!」

きたよ子供扱いwwいやでも子供っていうかそれ通り越してアホだな。


「それは酷いww」

ヒカリは爆笑だ。

「ちょっとどんな男か見たいですね!」

ユリは憤慨するフリをしているが俺は知っているぞ?


「今度連れてきてやるよ。可愛い系男子!お前の好みだ。超貢いでくれるから!二回目のデートで八万円貢ぐ男よ。親の金でw」

「やだー。私がお金大好きみたいに言わないで下さいよー。」

いやお前お金大好きだろうが。


「ええ?ここに連れて来る間柄で彼女寝取った坂本さんも大概よね!」

「俺が寝取ったんじゃねーわ。俺絶賛弄ばれ中なの!こいつサークルクラッシャーw」

「ええ?ここに佐々木さんも連れて来るの?」

「こーら。何その顔。ほら元カレの事まだ好きなの。俺身代わりwつらいわー。こいつめっちゃ思わせぶりで誘惑してきて俺をキープ扱いよ?」

俺はゲラゲラ笑って莉緒のクズっぷりを暴露した。


「ちょ!ちょっとやめてよー。違うからー。悪口言ったの言わないでよ?」

「言って皆でいじるに決まってんだろ!そのために連れてくんの。あいつの価値観一般的におかしいって言って更生してもらう目的なの!」

それから莉緒が酔い潰れたのでお開きに。


「帰ろ。莉緒。」

「んー。おんぶー。」

「だめ。自分で歩け。」

「坂本さんひどーいw」

「優しくしてあげてーw」

「夜なww」

キャバ嬢に揶揄われながら莉緒に肩を貸して店の外に出た。


ちなみに四人全員外に居るのでループはできない。


俺は転移ではじまりの部屋に連れ帰り、莉緒の部屋のベッドに横たえる。

すぅすぅと可愛い寝息を立てる莉緒のおでこを撫でて、ちょっとだけキスしようか迷ったけどやめた。別にキスぐらい莉緒じゃなくたって良い。


俺は莉緒にしっかり布団をかけると部屋の電気を消す。

「おやすみ」


リビングへ来ると二人が居た。どうやら隠れて様子を伺っていたらしい。実は知ってたwシーフ舐めんなww


「おかえり。」

「よ、良かった。二人を信じてた!」

アオが心底ホッとした顔をしている。

「いや寝てる相手にしねえわ普通。労力の無駄だろ。」

そのつもりならここに戻って来ねえよ。


「え?そっち?!」

「えwwまさかほんとに枯れてるとかww」

みつきが大ウケである。


「で、イベントは?」

「一応終わったけどビアアドバイザー3級とかいう謎の資格だったよ。バイクまで買って使った金額に見合わないな。」

「じゃ、連続イベントだね。夕方に戻ろ」

アオの言葉に俺は目を丸くした。


「は?のじまんちは?行かなかった訳?」

「行く訳ないし。次はそっちが留守番して。」

「うっそだろ?!」

「莉緒の記憶消したら意味ないから待ってた。ほら、戻ろ。」

俺と莉緒はいつでも行けるが凱はそうでは無いのだ。

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