第92話 結界と領地宣言
アトソーヌ
ソイモン村長に連れられ、私達は広場に来た。
既に集められている村人は期待の眼差しで私達を見る。
「皆のもの!!大魔導士りお様と勇者アオ様から発表がある。」
「ええ。この村に転移陣を作りました。遠く離れた地に一瞬で移動できる陣です。ですが、その影響で国から干渉される危険性が出て来ました。」
もう話は村人に通っているのだ。皆は静かに聞く。
「私達の村が国に搾取されない為、私大魔導士りおは、ここに新たな国を建国します。国の名前は、リアノッカ!」
おおおおおと村人は歓声に沸く。
「国王は、私りお、そして、宰相は、勇者アオ!」
「皆とウルフ防衛戦をした事は記憶に新しい。その時この村を守った大魔導士りおの力こそ国王に相応しいと僕は思っている。僕には魔法を創造する力がある。皆がりおに忠誠を尽くしてくれるならば、この村の皆に、自らの命を、国を守れる力を授けたい。」
そして、湖の地で祭りを計画している事を説明した。通貨を両替し、これからは私達の国が発行した独自の通貨を使う事に定めた。
『報酬 村結界装置 移動不可 発動すると3日維持できる。週に3日発動可能。』
私達はエーテーシーに来ていた。エーテーシーから見て北、はじまりの地は、侵入不可の行き止まりである。そして一本道で、南は海が広がっている。いわゆる孤島なのだ。
そして貨幣がある。
謎だ。
ここには貨幣が作れる錬金術師も居なければ、鉱石が採掘できるダンジョンもない。
貨幣は海の向こうから来たのかと思ったが、どうやらこれは、私達の様な存在が作った可能性があるのだ。
というのも、船をどうやって作っているのかと鑑定したら、創造魔法で作られているという。つまり、過去または現在、私たちと同じシステムを持つプレイヤーがこの世界を荒らしている。警戒が必要だ。
エーテーシーを他の地球人に乗っ取られる可能性は?
『ありません。』
それなら良いのだけど。海の向こうに大陸はある?
『秘匿されています。』
あるのね。
ここエーテーシーを統治していると主張しているリアノッカ以外の国はある?
『ありません。』
私達は許可を取って転移陣を作っている。
村長エゴヌと話し、私達がアトソーヌに建国したと伝えると天の声のこともあり、当然自分達の村がリアノッカの領地になると思い込んでいた。
私達はきちんと村長と話し合って詳細を詰めると、同じ様に村で宣言をした。
『先取り報酬 村結界装置 移動不可 発動すると3日維持できる。週に3日発動可能。』
結界は週3日しか発動できない。
なので、もしもの時以外は使えないと伝え、襲撃があった時のみ発動に決めた。
普段から村人の魔法を鍛えて今以上に戦える様にしておかなくては。
私達はエーテーシーで鮭ほか、多くの魚と、米を買い付けた。




