【裏話20】愛情大幅ダウンと、妹という名の遠ざけ方
坂本隆二(リュー/香坂流星)
六回目
俺はその日は莉緒を誘わなかった。
飲みに行く話どうなった?と念話が来たが、夜に連れ出すと誤解されちゃ困るからやめとこうと言って断ったのだ。
"誤解とかされないよ。何もしないし。"
"俺なんもさせてくれない女の機嫌取るのやだわ。"
"え、じゃ、じゃあ帰りに部屋に寄っても"
"お前な。言っとくけど莉緒は妹みたいな存在で、恋愛対象外なんだよ。お前みたいな子供お持ち帰りしても何もしねえわ。"
"冗談言っただけだよ。本気にするとか何期待してんの?自惚れるのやめてくれる?!"
『莉緒 愛情大幅ダウン 好感度ダウン』
こっわ!好感度より愛情の方が上がってんじゃねーか!怖すぎるわ!
『望んでいるんだからしてあげれば良いのに。あの子良い思い出で上書きすれば恋愛に関しては多分簡単に立ち直るよ?病んだのはいじめが原因だから。』
いやいや、一回やったが最後めちゃくちゃ執着される感じだぞ!また俺の手でメンヘラが生み出されてしまったとか!!
『あの子最初からメンヘラだけどね。』
ハナさんを連れて偵察に行く。適当に莉緒やアオの話題を振る。今度公園スペースで四人で話す約束をした。
七回目
"坂本さん、飲みに行かないならお部屋行っていい?"
"え、無理無理。お前一人暮らしの男の部屋とかあり得ないから。そういう事だって分かってんの?危機感持てよ"
"え、分かってるよもちろん。"
"二股とかないわあ。幻滅なんだけど。俺がアオの親友だって分かって言ってる?お前それ、アオだけじゃなく俺の事も軽く見てるの。"
"ごめん。軽く見たつもりじゃなかったの。忘れて。"
『莉緒 好感度ダウン 愛情ダウン』
おー。好感度を愛情が下回った。おっけーおっけー。
『リューって結構頑固だよね。』
いやいや。あんなの相手にしたら一生搾り取られるわ。この感じだと花たんと飲みまくったのも多分やばい。柏木みつきは大丈夫だろうな?!
『二人の愛情は微塵も上がってない。』
微塵もとか言い方ww
俺は一人で飲みに行くと、なんと佐々木道太が。
「奇遇ですね。」
「こんばんは。」
カウンター、道太の隣に座る。初対面であるはずのマスターからかなり気さくに話しかけて来る。一般人にも非表示好感度があるのは確定だ。
佐々木道太と乾杯をする。
しばらく他愛のない話をして、悪い噂の出所知らないか聞いたが分からなかった。
お互い少し酒が入って口が回る様になってきた。
「君は息子と同い年だったね。君は随分と世渡りが上手いのだね。うちの愚息などうわべばかりでダメだよ。」
道太は苦笑する。
「最近は住人の方とよく話しているのを見かけますよ?」
「ようやく人の手を借りる事を覚えた様でね。」
花さんの事か。
「佐々木君WEBの仕事してるんですって?俺の彼女、彼の下で働いてるんでちょっと心配なんですよ。」
「ああ。最近はようやく仕事も増えたみたいでね、手が足りないらしく彼女を借りてすまないね。」
「仕事が増えたなら管理人業は負担なのでは?」
佐々木道太の考えとしては、商売は技能だけではやっていけない事を知ってほしく、もしマンション管理人を継ぐならば管理は代理を雇いながら道太の人脈を使って動画の仕事を支援できるのではないかと考えているという。
「今まで親に甘えていた事にやっと気付いたみたいでね。最近は自立しようと頑張っている様で好ましいよ。」
道太はおかわりを注文する。
「人との繋がりを大切にする様になったのは莉緒さんのお陰だったから、君に取られたのは残念だ、彼女ならあの甘ったれを支えていけると思ったんだがね。」
思わぬ憎まれ口に俺は苦笑する。
「別れたのは奥さんと、関屋さんのお父さんのの監視のせいですよ。盗聴、探偵、悪い噂と重なってあなた達に反対されていると思い込んだんですよ?お陰で彼女、すっかり人間不信です。俺に憎まれ口を叩く前にご夫婦で話し合った方が良いのでは?」
「ははは。これは手厳しい。僕はそろそろ帰るよ。怖い妻が家で待っているからね。」
『佐々木道太 好感度アップ』
佐々木道太は失言した。酒と俺への好感度により判断を誤ったのだ。莉緒は佐々木道太の前では決してアオを落とさない。彼女がアオを根気よく諭していたのを知っているという事は、盗聴を傍受しているかもな。
夫妻で情報共有はあり得ない。何故なら夫妻はどちらか一方しか引き入れられないからだ。
だがこいつは傍受しつつも遠隔好感度アップをしないらしい。俺の逆バージョンだ。だから莉緒は盗聴が母親の仕業だと確信したのだ。
これは、道太に対する認識を改める必要があるな。
その後柏木さんに話しかけて、花見の話をと噂の話をした。もうそろそろ時間が進むと踏んだのだが。
"いやいや。8回ループとかアオ大丈夫か?お前いい加減そろそろ助けに行けよ。"
"は?なんなの?!"
思わず親密度が高い時の感じで話しかけてしまい憤慨される。
"あっそうか。関屋さんも戻ってんのか。メモリをハッキングで確認して。パソコンに取り込むなよ!"
めちゃくちゃホッとする。良いわこの感じ。この安心感。それでこそ莉緒。
"いつもの事でしょ?今日あたり帰るんじゃないかな?"
ちょ、他キャラと愛情上がると現パートナーとの愛情下がるのか?
『そんな事ないよ。』
いやどういう心境の変化よ。大丈夫か。お前らしくないぞ。お前睡眠コンサルタントだろ?!
『うーん。8回ループだもんねえ。』
そうか、リセットされても日数は経ってるから距離感が生まれてるんだ。これはまずいな。
俺はパーティ情報のアオの欄に状態異常が付いていない事を確認。アオの様子を見に行く様に説得して莉緒をはじまりの部屋に行かせた。
『報酬 長期イベント 莉緒の恩人に俺はなる! 小説スキル機能微アップ ライティング技能微アップ、演技技能検定ランク2 コミュニケーション検定上級 恋愛アドバイザー3級 コミュニケーション技能(中)』
何この大量の謎資格www
『適正が高いと資格を得る事がある。』
メンヘラを量産してきた俺が恋愛アドバイザー3級で超絶ウケるwww
俺演技はともかく人間関係で二度と心擦り減らしたく無いんですけどwwwwコミュニケーション検定とか絶対履歴書に書きたくねぇww夜闇、秘匿しといてww自治会で人間関係とか交渉担当押し付けられたくないんでw
『了解』




