表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
盲腸から始まる異世界生活①  作者: ごぴと
第一章:異世界への目覚め
6/10

魔力操作

サトゥは魔力を感じ取った後、その操作の修行に励むことにし、ケンさんが指導を始めた。

「まず、全身から魔力を右腕に集めるのだ。それを感じられるようになるまで、じっくりと時間をかけること」


サトゥは目を閉じ、深く呼吸をし始めた。

全身に魔力が広がっているのを感じながら、ゆっくりと右腕に向かわせようとした。


「全身…右腕へ…」とサトゥがつぶやいた。

しばらくして、右腕に微かな疼きが走った。やがてその疼きはピリピリとした感覚に変わり、徐々にぞわぞわとするような奇妙な感覚が広がっていった。


「次は、その魔力を右腕から手のひらへと移動させるのだ」とケンさんが指示した。


サトゥは再び集中を深め、右腕から手のひらへと魔力を導くことに集中した。

少しの間、何も起こらなかったが、やがて彼の手のひらに温かみを感じ始めた。

それはゆっくりと指先に向かって流れるように移動していき、手のひら全体が温かくなった。


「手のひらに…暖かさを感じる。」とサトゥが呟いた。


「よくできた。さらに細かく、手のひらから指先に魔力を移動させてみよう」とケンさんが続けた。


サトゥは慎重に魔力を指先に向けた。

手首から親指の付け根、手の真ん中、そして最後に指先へと、徐々に圧縮していくようなイメージで集中を深めた。

その過程で指先が熱くなり始め、手のひら全体も汗ばむほどになった。


「指先まで…できた!」サトゥが喜びを露にした。


「素晴らしい。最後に、右手の指先から左手の指先へと、魔力をゆっくり移動させてみよう」とケンさんが提案した。


サトゥは右手の指先に集めた魔力を、体内で左手の指先へと送り込むように試みた。これはさらに難しく、何度も失敗した。

最初は魔力が散漫になり、次には指先へのコントロールが不十分であり、魔力が途中で消え失せた。


しかし、何度も反復して続けることで、ついに左手の指先まで魔力を移動させることに成功した。


「できた…左手の指先にも…」


ケンさんは満足そうに言った。

「これで魔力操作の基礎はマスターした。次はこの魔力を使い、実際の魔法を行う訓練だ。」


サトゥは魔力操作の初歩を乗り越え、新たな自信を得た。これで彼は、火の魔法への一歩を踏み出す準備が整ったのだった。

挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ