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神は二つも与えない  作者: 狂人
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輪廻の女神

頭が真っ白になった。目の前にあるのはただただ普通の階段。だがなぜかその景色がゆっくり動いているように見える。それに加えて浮遊感もある。


そう。今私は階段から落ちてしまったのだ。いや、落とされたといってもいいだろう。


ただ普通に生きてきたつもりだった。特に何も才能がなく、それに加えて面倒くさがり屋という付属品もついてきた。そんな人生でも楽しいと思えた時もあったし生きててよかったと思えた時もあった。だが現実はそう甘くなかったのだ。


才能というのは理不尽だ。才能がない奴が長い期間努力して手に入れた力も、才能のあるやつはほんの少しの努力でその上をいく。


努力は必ず報われるわけではない。報われる時だってあるかもしれない。私だって行きたい高校に行くために自分の面倒くさいという気持ちも抑えて頑張ってきた。実際にその学校には受かったし、その時はうれしかった。現実というのは理不尽だ。


ただ普通に生きたかった。何がきっかけでこうなったのかは覚えてない。だがそのきっかけも理不尽なものだったことだけは覚えている。よくあるやつだ。変な因縁をつけてからんでくる奴だ。


最初はあまり過激なものではなかった。実際に手を出してくることもなかったし、無視をしていればおさまるだろうと思っていた。あともう少し耐えていれば開放されていたかもしれないのに、才能つというのは弱者をいじめないと生きていられないのだろうか。


走馬灯のようにこれまでの出来事が頭によぎる。走馬灯というのはこれまでの記憶から今の状況を解決する方法を探し出すものだったはずだ。だがどうだ。くそみたいな生活しか頭をよぎらない。本当にくだらない人生を送っていたんだなと思わされる。


嗚呼、本当に嫌な人生だった。もしこんな私に来世というのがあるのなら1つくらいは才能というものを与えてくれないだろうか。普通の生活を送りたい。贅沢は言わない。少しだけでも良いといえる生活を送らせてもらえないだろうか。


________________________________________________________________________________________


目が覚めた時そこは真っ白な空間だった。暖かいのか寒いのか、よくわからないほわほわした空間だ。ここが天国なのだろうか。いや私のこれまでの生活を考えると地獄だろうか。


そんなことを考えていると私の目の前に地球では絶対にいないであろう絶世の美女が現れた。


この人は誰だろうか。もしかしたら神というやつなのだろうか。


「はい、そうですよ私が神です。まあ神はたくさんいますが私は主に輪廻をつかさどる神ですね。」


心を読まれた?


「はい、あなたが考えていることはすべて私に筒抜けなのであまり変なことは考えないほうがいいですよ。」


変なことってなんだろう。


「まあそんなことは置いといて、少し話をしましょう。」


話?まあもう死んだ身ですし好きなようにしてもらったら。


「わかりました。ではまず神というものについてお話しましょう。まず、神というのはすべての生物の思いから生まれるものです。神を最も生み出しているのは人間ですが他の生物の思いからも生まれるのですよ。」


つまり地球の神話の神もいるってことですか?


「いますよ。ちなみに私はつい最近生まれたばかりなんですよ。なんでも地球では異世界転生というものが流行っているらしく人が死ぬ間際で異世界に転生したいと願う方が多くその思いから私が生まれました。」


じゃあ願った人はすべて転生されてるってことですか?


「いえ、生まれたばかりなのでまだ力が弱いのですよ。せいぜい私ができるのはその人が生まれ変わる生物を操作するぐらいしかできません。ですが先ほども言ったとうり、神とは生物の思いからなるものです。思いとはすなわちその神に対しての信仰です。思いの数ほど成長するのですよ。最近転生したいという思いが強くなっていましてつい最近やっと目標までたまったのですよ。」


それで私を転生させてもらえるということですか?


「そうです。あなたが記念すべき一人目ですよ。ある程度の願いは聞きましょう。まああなたの場合は死ぬ間際で願いはもう言ってますが。」


確かにもう言いましたね。


「ではあなたの転生する世界の説明をしましょう。あなたの転生する世界は【アルカディア】といいます。アルカディアでは地球とは異なったステータスというシステムがあります。ステータスとはアルカディアの神々がアルカディアを作る際生物が生活しやすいように地球の神に相談して導入した世界のシステムです。ちなみに神にはシステムはありませんがステータスとかそういう次元じゃないので神に対して敵対することはあまりおすすめしません。まあ簡単に言うと自分の能力を数値化したものですね。ほかにも便利機能はありますがそこは生活していったらわかることでしょう。」


よくあるファンタジーの世界ですか?


「まあ似たようなものですね。特に使命などはありませんがあなたの願った生活を送れるようにしましょう。あ、説明し忘れていましたがこの世界ではすべての人にユニークスキルがあります。一般的には2つユニークスキルが与えられますがごくまれにユニークスキルが1つしかない人がいます。そういう人は出来損ないと言われています。まあ与えるスキルの数は私が決めることではありませんが。私はあくまで転生させるだけですから。それじゃあそろそろ転生しましょう。向こうの神にも話してありますから良い生活が遅れると思いますよ。」


いろいろありがとうございました。


「いえいえ、それでは良い生活を!」


神様がそういうと私の意識はその場から消えた。




初めての小説ですが温かい目で見てもらえた幸いです。誤字脱字などここがおかしいよってところがあったら遠慮なくいってください。

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