レベルアップ
依頼達成の報告にギルドに向かった。
「依頼達成です」
「はい、確認しました。こちらが報酬になります。あれ?そこのスライムは従魔ですか?」
「そうだ」
「では登録とこの指輪をスラさんお願いします」
「了解だ」
「はい、完了です」
「ありがとう」
「スラさん飯いこう」
「うむ」
俺達はそのまま飯を食べてその後部屋で互いの能力を確認することにした。
「スラゴンのステータスって見れる?」
「見れるぞ。スラゴン頼む」
プルン
スラゴン
レベル2
体力E
魔力D
攻撃力E
防御力D
素早さE
能力
スライム レベル-
魔法
水魔法
スプラッシュ
スライム
大抵の物質の消化吸収可能。
「なるほど、まだまだ弱いなぁ。明日はレベル上げをしない?」
「うむ、それがいいと思う」
「じゃあ、そういうことで」
次の日
俺達はまたまたゴブリンの依頼をやるために林へ来ていた。
「今日もあの作戦だな」
「仕方ないとはいえあれはなぁ。あっ、囮やくをスラゴンで……」
「あ"?お前はこんなに可愛いスラゴンを囮に使うのか?」
「はい、僭越ながら鈴木太郎、囮役をやらせていただきます!」
俺は小言もそこそこにしてスラさんがキレル前にゴブリンを探した。
「ギーギー」
「ギャッ、ギャッ!」
そこには兎捕まえて喜ぶゴブリン達がいた。
4匹か、スラさんならいけるよな?そう考えた俺は、ゴブリンたちに石を投げつけた。
「ギ?」
1人のゴブリンがこちらに振り向く。
「ギッギギー!」
そして、ゴブリン達は新たな獲物を見つけたかのように俺の方に向かってきた。
そして、俺は、スラさんの元に走る。
「スラさん、4体だ。宜しく」
「任せろ」
そういうと、スラさんはゴブリンをザシュッと首を跳ねていく。
スラさんが3体目を倒そうとしたとき、最後の一匹がスラさんに対してウサギを投げつけた。
「くっ」
一瞬スラさんの動きが止まった。そこをゴブリンが爪で切り裂きにかかる。
「スラさん!避けてー!」
まずい、スラさんやられる?!と、俺が思ったとき。
ブッシャー!
突然水飛沫があがり、ゴブリンが吹き飛ばされる。スラゴンのスプラッシュだ!
「よくやった、スラゴン!」
スラさんはスラゴンを褒めながら残りのゴブリンにとどめをさした。
「スラゴンは機転も利くんだな」
「うむ、攻撃手という意味ではスズキより優秀だな」
プルン!
なんだろう事実だけど釈然としない。
「でも、スラさんにしては無防備じゃなかった?」
「俺には物理攻撃はあまり効かんからな。その上防具もしているし」
そういえばスラさんは物理半減だっけ?つよー。
そのあと、俺達は10匹を追加で倒した。結果的にステータスのランクは上がらなかったが、レベルは以下のように上昇した。
タロウ1→5
スラさん10→12
スラゴン2→5
スラさん曰く、ステータスはE→Dはレベルアップ10で変化することが多いらしい。それ以降は各々によるんだとか。
そう考えると俺のAとかは何だかんだでチートなんだなと思える。攻撃できないけどな!
俺達はレベル上げを終えるとギルドに報告に向かった。
「依頼完了です」
「確認しました。報酬はこちらです。そういえば、最近ゴブリンが多いと冒険者の方に言われるんですが、タロウさん達は何か感じますか?」
「新参者なのでよくわかりませんが少し歩けば見つかるなとは思います」
「やっぱりそうなんですね。ゴブリンは警戒心が強いので探すのも結構手間なんです。でも最近10を越えるゴブリン討伐報告が頻発してるんです。何か異変があったのかも……
貴重なご意見ありがとうございました」
「いえいえ、それでは失礼します」
「スズキよ、ゴブリンを束ねる者が出たのかもな」
「人間ってこと?」
「それもあるし、他には上位種のゴブリンキングとかかな」
テンプレだな。
「ゴブリンキングは平均ステータスC以上と言われるからな。」
「え?そんなに?」
「そうだ。俺も一対一なら勝てるが、ゴブリンと共に、ましてや、ゴブリンの上位種ハイゴブリンと共に戦うとなれば勝てる自信がない」
「それは厄介だね。因みにゴブリンの種類はどれくらいいるの?」
「一般的にゴブリンは様々タイプがいるが、ベーシックなタイプだけで言えばゴブリン、ハイゴブリン、ゴブリンジェネラル、ゴブリンキングだな。分岐したタイプになるとゴブリンアーチャー、ゴブリンマジシャン、ゴブリンソーサラー等々多岐に渡る。ようは人間とたいして変わらんよ」
「なるほど。とりあえず上位種と戦えるようにコツコツレベル上げておこうか」
「うむ、それがいいだろう」
プルン
こうして俺達はフラグを立ててしまったことに気づかずに宿へ向かった。