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vs少女

今日の17時にも更新予定です。

 洞窟の外から音がした。

 

 「何があったんだ?」

 

 俺たちは洞窟の外に飛び出す。


 「なっ」


 そこには森で会った少女。すなわち精霊の肉体と思しき者がいた。


 「あー!あたしの体!」

 「やっぱりそうなのか?じゃあ、早く戻ってくれ、俺達じゃもたん!」

 「ええ!」


 すると、精霊は肉体に突撃する。


 キン!


 しかし、精霊は跳ね返されてしまった。


 「おい!どうした?」

 「どうやら、あの男、外部からの侵入を防ぐ魔法をしてるみたいね」

 「は?」

 「要は私が入ることを阻害してるのよ」

 「どうすればいい?」

 「莫大な魔力で強行突破するしかないわね」

 「直ぐにできるか?」

 「無理ね。私は魔力が足りないわ」

 

 おいおい詰んでないか?


 「あなたと、そこの少女の魔力二つを吸収すれば行けると思うわ。」

 「しかし、それでは」

 「かまわん」

 「スラさん?」

 「俺とスラゴンで時間を稼ぐ。どれくらい必要だ?」

 「5分でいけるわ。でもそのあと二人は意識を失うかもしれないわ。作戦が失敗したら全滅ね。それでもやる?」


 「やる(よ)(わ)プルン」

 「あんたたち飛んだお人よしね。私なんかほっとけばいいのに」

 「ふん、これでも勇者と聖女よ、ねえスラ?」

 「ちょっとスラミ俺は?」

 「従者?」


 おい!俺は召喚士だぞ!まあ、いいけどさぁ。


 「じゃあ、やりますか」

 

 そういうと、精霊は俺とスラミから魔力を吸収していく。


 「ぐっ」


 とてつもない勢いで魔力が消えていく、一度派手に陶器製の灰皿を割り大きく傷ができ大量の出血をしたときは目がちかちかして立つのも大変だったが、同じ感覚が襲う。スラミもきつそうだ。


 「シャインピラー」

 

 光の柱が精霊の肉体を覆う。目くらましの隙にスラゴンがウォーターショットで足を狙う。


 「ちょっ、あたしの体!」

 「私が治すから今は我慢して!」

 「も、もう!」


 精霊には申し訳ないが我慢してもらおう。こっちだって必死なのだ。しかし、あまり効いてはいない足止め程度がやっとだ。

 精霊の体は手を上にあげる。すると、手のひらに小さな渦が生まれた。そして、精霊はこちらにそれを放ってきた。

 轟音とともに徐々に巨大になる。


 「ファイヤーピラー!」


 スラさんが火柱を竜巻となったそれに放つ。竜巻の風により威力を増す火柱は、そのまま竜巻を消滅させる。そこにスラゴンが何度もスプラッシュをする。


 「これでとどめだ!ファイヤーボール!」


 ボーン!ファイヤーボールはスプラッシュにより生じた水蒸気を利用した水蒸気爆発を発生させた。

それにより少女は吹き飛ばされる・・・・・・はずだった。


 「なに?」


 少女の周りには風の層が形成され少女を爆風から守っていた。オートガードとかどんなチートだよ。


 「くそ、どうすれば……」

 「もう大丈夫よ」


 スラさんはその声に振り替える。そこには今までとは比べ物にならない精霊がいた。魔力に満ちたその霊体は神々しくも見える。


 「ウィンドプリズン」


 そう呟くと精霊は肉体を強烈な下降気流で地面にくぎ付けにした。その圧倒的な密度の風は少女を守る風さえも吹き飛ばす。


 「さぁ、私の肉体を返してもらうわよ」


精霊は強い風の層を纏うと肉体に近づいていく。今まで肉体への侵入を拒んでいた何かがバリバリと音を起てて壊されていく。そして、その音が消えた頃、ヒュンと一瞬風切り音がしたと同時にパタリとその肉体は動きを止めた。それと同時にウィンドプリズンも解除される。


 「ふう、何とかなったわね」


 むくりと肉体が立ち上がった。そして、その口調は俺たちの知る精霊だった。


 「成功したのか?」

 「何とかね。ただせっかくもらった魔力すべて消費してしまったわ。スズキたちは後ろで寝てるわよ」

 「そうか。お前の肉体は大丈夫か?」

 「正直水蒸気爆発はビビったけど、何とかなったみたいね。せいぜい打撲程度よ」

 「そうか。よかった」

 「助けてくれてありがとね。」

 「気にするな。済まないが、俺達も限界だ。悪いがスズキ達が目覚めるまでここでお世話になるぞ」

 「ええ、守備は任せなさい!」


 こうして、俺が気絶している間にすべてが終わった。

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