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白い少女

 シーゴブリンを討伐後俺たちはギルドに報告し、報酬を受け取ると宿に戻る。三万Gは結構稼げたな。

 

 「お疲れ様」


 女将さんが迎えてくれる。


 「女将さん、幽霊と出会った時のことお聞きしてもいいですか?」

 「ええ。じゃあ、コーヒーでも飲みながら話しましょうか」

 「お願いします。それとお手数おかけします」

 「これも業務の一環よ。気にしないでね。とりあえず、荷物置いてきなさい」

 「はい」


 そういうと、女将さんはフンフ~ンと鼻歌交じりに厨房に戻る。俺たちは部屋に荷物を置くと女将さんの下へ戻る。

 

 「はい、どうぞ」

 「ありがとうございます」


 俺たちはコーヒーを一口啜ってほっと一息つく。俺とスラさんはブラック、スラミはカフェオレ。因みにスラゴンは……飲んでいない。


 「じゃあ、どんなことを聞きたいのかしら?」

 「幽霊とあった当時の周囲の状況はどんな感じでしたか?」

 「そうねぇ、あそこには貝類を取りにいったのだけど、その日は良く晴れた日だったわ。それ以外には特に記憶にないわね」

 「では、幽霊は急に出てきたんですか?」

 「いえ、違うわ。声を聞いたのよ」

 「声?」

 「そう、『助けて』って声を」

 「どういうことかしら?それは女将さんをおびき寄せる罠だったのかしら?」

 「なんて狡猾な幽霊だ」

「いや、スラさんはちょっと黙ろうか」

 「でも、私も危害を与えようとしていたようには見えなかったのよね」


 うーん、謎だ。


 「幽霊の見た目とか覚えていますか?」

 「真っ白だったわ」

 「真っ白?」

 「ええ、髪も睫毛も肌も全部真っ白。あんな人見たことないわ」

 「スラさん」

「ああ、多分俺もスズキと同じことを考えている」

 「ちょっと、何二人で感づいてんのよ。私たちも混ぜなさいよ」


 そこで、俺たちはシータウンに向かう前にであった白い少女の話をする。


 「たしかに私が見た幽霊の特徴にそっくりね」

 「ただ、攻撃的でないという点が共通しないんです」

 「そうね、タロウたちが見た少女は女将さんの見た幽霊のように助けなんか不要な感じだものね」

 「しかし、一切関係がないとも言えない気もする」

 「あの幽霊の助けては本心なのか、欺罔なのか?」


 俺たちはうーん?と首をかしげる。


 「おっ、スズキさん達戻ってきたのかい?」


 宿屋の主人が仕入れから帰ってきたようだ。


 「いいもん仕入れてきたからな今日は楽しみにしててくれよな!」

 「はい、楽しみにしてますね」

 「ちょっとあんた、いまスズキさん達は幽霊の対策を練っているんだから邪魔しちゃだめよ」

 「おっと、そいつはすまない」

 「いいえ、気にしないでくれ。、我々も煮詰まっているんだ」

 「まあ、あの幽霊は敵意があるかわからんもんな、どう扱うかは悩むはなぁ」

 「そうなんですよ」

 「わからん!私、寝るわ!」


 そういうとスラミはザっと立ち上がると自室へ戻っていった。


 「まあ、寝て起きたら何か浮かぶかもしれないしな」

 「そうだね」

 「なら、食事が用意できたら起こしますね」

 「お願いします」


 タラリラタッタター


 コンコンコン


 「スズキさーん食事の準備ができましたよー」


俺がルルに呼ばれて下に降りると既にスラさんたちが待っていた。


「スズキ早くしろ!」

「そうよ!」

プルン!


まさかスラゴンまで急かすなんて!まぁ、それもしたかないのかもしれないと思えるほどの料理が並んでいた。

パエリア、刺身、塩焼き、トムヤムクン、煮付け、ブイヤベースとなんでもある海鮮料理勢揃いだった。

どれも味付けは一級品、こんなの日本で食べたらいくらになるんだ?異世界最高!

こうして俺達はご主人の料理を堪能した。


「はぁ、旨かった」

「最高だったな」

「ええ」

プルン!

「お口に合ったようで何よりだ」

「ありがとうございました」

「ねぇ、鈴木さん達は幽霊を倒すの?」


ルルが尋ねてくる。


「その方法を決めかねているんだ」


何せ悪霊じゃなければ倒すべきとも言えない。そもそも倒せるのか?

ん?そういえばあのときのご主人何て言ってたっけ?……あっ!


「スラさん、倒すべきか見分ける方法思いついたよ!」

「本当か!?」

「こんなのはどうかな……」

「それならいけるかもしれない。よく思うのだがスズキは既存のスキルを生かすの上手いな?」

「そこ、なぜクエッションマーク?」

「「はっはっ」」


こうして俺達は明日の指針を決めることができた。

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