スラゴンの成長
昨日会ったことが嘘のようなすがすがしい朝だった。俺とスラさんスラゴンはそれぞれの魔法を活かし、朝食を準備する。今日は干し肉のスープに黒パン、そしてインスタント珈琲だ。スラさんがギルドでいれてくれた物には劣るがやはり朝に珈琲を飲めるのはうれしい。
「昨日のあれは何だったんだろう」
「わからん。ともかく早く森を抜けよう」
「そうだね」
朝食を終え俺たちは森の中を道なりに進んでいく。昨日はあの謎の女性を巻くために道から外れていたが、森の中の道も整備されている。これは王が公共事業として行っていることらしく、俺たちは道に迷わずに済んでいる。これに看板があればさらに最高だろう。今度会った時にでも伝えてみようか。
ウォーン
狼の遠吠えが聞こえた。
「狼か厄介な。奴らは集団で来るからな、スズキは気をつけろよ」
「逃げなくていいの?」
仮に日本で狼に出会えば3秒で逃げるだろう。勝てる気がしない。
「うむ、ゴブリンよりは素早いがそれだけだからなゴブリンキングと戦ったお前なら余裕だろう。もっとも戦闘は俺とスラゴンでやるからスズキはいつも通り目くらましを頼むぞ」
「わかった」
サポートしか出来ないのは情けないがここは自分の役目をきっちりはたすのが重要だ。スラさんと会話を終えたころ狼たちが姿を現わした。数は3匹だ。
「こいつら狩に慣れているようだ。後ろにも2匹隠れているぞ」
えっ?三匹でも多いのにまだいるのか。
「とりあえず前は俺が後ろはスラゴン、お前に任せる」
プルン
そういうとスラさんは狼たちに向かっていく。俺は後方に注意を向けつつ前方の三匹に向かいサンドボールを放つ。狼たちが連携しにくいようするためだ。サンドボールで目に砂が入いると狼たちはキャウンとひるんでいた。
スラゴンは俺の周りを離れず後方に注意を払っていた。
ビュッ、ビュッ
キャウン
するとスラゴンは後方の茂みに何かを飛ばした。すると狼たちの悲鳴が聞こえた。そのままスラゴンは俺を音のする方に押していった。
「アッ」
スラゴンに支持された場所に行くとそこには2匹の狼の死骸があった。
「スラゴン、どうやって」
「スラゴンよくやった」
スラさんもあっさりと狼を討伐したようだ。
「スラさんもしかしてスラゴンもレベルアップしてる?」
「そういえば言っていなかったな。スラゴンも成長しているぞ。スラゴン、スズキにステータスを見せてやってくれないか?」
プルン
レベル10
体力D
魔力C
攻撃力D
防御力D
素早さD
能力
スライム レベル-
敵察知 レベル1
魔法
水魔法
スプラッシュ
ウォーターショット
おお、すごい強くなってる。
「敵察知とは?」
「周囲の敵の人数を把握する能力だ。もっとも今はレベル1だからその範囲は微々たるものだろう」
「あれ?でもスラさんは能力なしでわかってなかった?」
「俺のは経験だ」
流石勇者。
「ということはさっきスラゴンは敵察知で敵を把握してそこにウォーターショットを打ったと」
「そういうことだ」
「スラゴンすごいね!」
プルルン
スラゴンは照れるように揺れていた。かわいい。ウォーターショットは水の弾丸。狼は眉間を見事に撃ち抜かれていた。このスライムがすごい
「よし、狼の皮と肉を少しもらったら残りはスラゴンに吸収してもらおう」
そういうとスラさんは狼を一匹解体し他をスラゴンに吸収してもらう。
実は俺も一匹解体してみたんだが、その皮はとても売り物にできるものではなかったのはここだけの話。つらひ。
今日はこれ以降特に何もなく俺たちは昨日どうようの野営をし、眠りについた。




