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貴方と出会った、あの日の夕暮れ

作者: カイトK

初めて書く、純文学です。

とあるアニメで主人公が純文学を書いていて、自分も純文学を書いてみたいと思い書きました。

あくまで、自分なりの純文学です。そこは、了承ください。


誤字脱字があるとは思いますが、よろしくお願いしますm(_ _)m

僕はある夕暮れ時に、とある女の子と出会った。

その子は少し寂しそうで、どこか遠い目をしていた。

僕は少し躊躇しつつも、その女の子に声を掛けた。

「どうしたの?」と、声を掛けると女の子は涙目になりながら僕の方に顔を向ける。この女の子の涙を見た時、僕はどこか哀感を感じた。女の子は少し僕の顔を見た後、自分の腕でその眼から溢れ出る涙を拭う。僕は持っていたハンカチを、遅ればせながらも女の子に渡す。女の子は、無言でハンカチを受け取り涙を拭う。

何故こんな川沿いの河川敷に、一人体育座りをしながら泣いていたのか訊いた。不躾かもしれないが、僕は知りたかった。何故泣いているのかを…

その場の沈黙を破ったのは、女の子だった。

「今日ね、お父さんのお葬式だったの」

そう女の子は、言った。僕は心の中で、そうかお父さんを亡くしたのか....と、思う。「お母さんはどうしたの?」

と、訊くと「分からない」と返ってくる。僕は悟る。女の子は全身黒い服を着ていたのだ。その服は、所謂正喪服のブラックフォーマルドレスで、最も格の高い喪服。この正喪服を着ているということは、葬儀や告別式などの喪主や親族など主催する側の人というこである。最初に見た時、僕は気づくべきだった。この女の子は、お父さんのお葬式の後そのままここに来たんだろう。だとするのであれば、女の子の母親は探しているだろう。

「もう日が暮れるよ。家に帰らないのかい?」

女の子はゆっくりと縦に動かす。

「でも、帰らないと心配するんじゃない?お母さん」

そう僕が訊いた時だった....

「雪!ここにいたのね」と、後ろから聞こえてくる。

雪と呼ばれた女の子は、後ろから聞こえてきた声を聞いた瞬間女の子は目を見開き後ろを振り向く。

「お母さん....」

えっ!?この人がお母さん!?若っ!

僕の目に映し出されている、女の子のお母さんの姿は

女の子と同じ正喪服のブラックフォーマルドレスを着ていて、黒のストッキングに包まれている脚は細く正喪服の上からも分かるウエストの細さ。胸部も大きかった....。

顔も整っており、茶髪のロングヘアがもく似合っていた。

僕は女の子へと、視線を向ける。あっ、顔お母さん似だ。

って、今はどうでもいいな。そんなことを、心の中で思っていると....。

「さっ、帰りましょ。雪」

母親はヒールを履きながらも、傾斜のゆるい土手を降りてくる。

「....」

「雪?帰りましょ」

「...........」

雪は黙りのまま、俯く。母親はそれを、心配し声をかける。

「えっと....雪...ちゃん。お母さんも来たことだしさ、一緒に帰ったら?」

そう僕が、雪ちゃんに声をかけると親子同時に僕の方を向く。

シンクロした....やっぱ、親子だね。

そう思っていると、雪ちゃんのお母さんから声が掛かる。

「えっと....どなたでしょうか?雪のお友達....ですか?」

僕はそのような質問を受けたので、応えた。

「僕は雪ちゃんがこの河川敷に一人、体育座りになってどこか遠い目をしていたので、ちょっと気になって声を掛けたんです。」

「そうだったんですね。すみません、娘がご迷惑を....。」

「いえいえ!僕が自らやったことなので。お気になさらず」

と、お母さんと話している途中何度か雪ちゃんが僕の方を一瞥(いちべつ)してきた。僕はそれに気づいていたものの、気づかない振りをして会話を続けた。

「あっ、まだちゃんと名乗ってなかったですね。僕は、この近所にある白明(はくめい)高校に通っている”菅崎 燁(かんざき ゆう)”です。」

「あら、燁君、白明高校に通ってるの?奇遇ね、私白明高校の卒業生なのよ。それと、白城 麗子(しろやま れいこ)”よ。よろしく」

「よろしくお願いします。なんのよろしくお願いしますかは、自分でも分からないですけど。でも、まさか卒業生の方と会うとは思いませんでした。」

「ふふ。来年は娘を白明に入学させるつもりなのよ」

「あっ、そうなんですか....!?」

「えぇ。その時は、娘をよろくね」

「はい。任せて下さい」

と、会話を弾ませていると、雪ちゃんが突然立ち上がりお母さんの元に歩み寄る。数歩歩いて、立ち止まり、拳を強く握る。お母さんは、キョトンとしており「どうしたの?雪」と声をかける。雪ちゃんは、強く握り締めた拳でお母さんの胸部を叩き始める。お母さんの胸部が叩かれる度、胸部は叩かれた方向とは違う反対の方向に揺れる。その光景を目の当たりにした燁は、その光景から目を逸らし鼻を押さえる。

やべっ、鼻血出るところだった。あれの破壊力は、凄い....。

「ゆ、雪?どうしたの、突然?」

「ヒック....ヒック....何で....何で....!」

雪ちゃんは誰にも聞こえない程の声で、呟き始める。

何とか聞き取ろうとする、お母さん。

「何?どうしたの?」

「何で....何で!お母さん、燁さんとそんな親しげに話してるのよ!!私まだちゃんと話したことないのに!もぉ!何なのよ!お母さん!!」

「「...........えっ?」」

僕とお母さんは、同時にそう声が出てしまった。

てっきり、僕はお父さんが亡くなって悼んでいるの所に自分の母親が今日会ったばっかの男と楽しそうに話してるのが気に食わず、胸部を叩いていたと思っていたけど....。

「ま、まさか雪。私に嫉妬してるの?」

雪ちゃんは、プルっとした柔らかそうな唇を尖らせ顔を斜めに逸らし

「....うん」

「雪、燁君のこと好きなの?」

そうお母さんに言われた瞬間、雪ちゃんは首から顔まで真っ赤にして頷く。

「そう....」

お母さんはそれを聞いて、何かを企んでいるような顔を見せる。

「あっ、そうだ雪、お母さんこれから買い物しに行かないと行けないから燁君に送ってもらいなさい。もう日が暮れちゃったしね。頼めるかしら、燁君。」

まぁ送って行くつもりだったし、断る理由はないな

「いいですよ。」

僕達2人の間で会話がどんどん進んで行き、一度雪ちゃんの方を一瞥すると顔を真っ赤にし、慌てふためいていた。

可愛いな....。

「さて、お母さん行くわね。後は、よろしく燁君。」

「任せて下さい」

お母さんは笑顔で、この場を去っていく。

そして、僕は雪ちゃんに声をかける。

「さっ、送っていくよ。」

「あ、ありがとございます。燁さん」

「家どこら辺?」

「弥生町です」

「へぇ雪ちゃん弥生町なんだ。僕も弥生町なんだよ」

「えっ!?そうなんですか?」

「うん」

「そうなんだ....ふふん」

おっ、初めて雪ちゃんの笑顔を見れたぞ。お父さんが亡くなって受けた悲しみから、立ち直って欲しいけど....お母さんやに元気だったな。無理して、元気に振舞ってないよな?

「燁....さん?大丈夫ですか?」

「ん?あぁ、大丈夫だよ」

僕は笑顔で、返す。雪ちゃんは、それを聞いて「そうですか」とホッとした感じを見せる。逆に、僕は雪ちゃんにお父さんが亡くなって受けた悲しみはもう大丈夫なのか訊く。

「雪ちゃんはさ、もう大丈夫なの?」

「何がですか?」

「お父さんのこと....」

「まだ、悲しい気持ちは有ります。けど、お父さんがよく言ってた言葉があって、その言葉を思い出したら悲しんでる場合なら、一歩でも前に進まないとなって思って....。」

「そうか。」

きっと、お父さんのその言葉はいい言葉だったんだろうね。だからかな?お母さんも、前向きな感じだったのは

「ご迷惑お掛けしました」

「それ、お母さんにも言われたよ。」

「そうでしたね....。はは」

「おっ、もう少ししたら弥生町に着くね。」

「そうですね....。」

僕と雪ちゃんは、残った移動距離の中で会話を弾ませながら進む。


「ここです」

マジですかい....。家デカ過ぎでしょ

「送ってくださって、ありがとございました。」

「い、いや大したことはしてないから。そんな、礼を言われるようなね」

「謙虚なんですね、燁さんは」

「そうかな?」

「そうですよ」

「僕はそうは、思わないけどな....。まぁいいや。長くなりそうだ。じゃ、元気でね。雪ちゃん」

「はい。お元気で。次会う時は、白明の入学式で!」

「うん。待ってるよ、雪ちゃん」

「はい!」

「じゃ、僕はこれで」

僕はそう言って、自分の家へと帰る道を進んで行く。

雪ちゃんなら、強い子になるだろうね。あっ、ハンカチ返してもらってないや。まぁ白明に来た時に、返してもらえばいいか。

「うぅぅん....家デカかったなぁ」

そう思い雪ちゃん家を思い浮かべる。

30分歩き、信号待ちする。

僕は携帯を取り出し、友達からきたメッセージの返信をしていた。僕は気づかなかった、横から物凄いスピードで迫り来るトラックに....。


次の日、ニュース番組でこんなニュースが報じられた。

「昨日弥生町北区の歩道で、葉原(はばら) 洋太(ようた)さんの運転するトラックと信号待ちをしていた菅崎 燁さんと衝突し死亡しました。」と、ニュースで流れた。


燁の葬儀は、燁が席をおくクラスの全員含め担任の先生

そして、親戚一同などが集まった。燁の母親が一面識もない親子が葬儀に出席していた。娘の方は、号泣しその母 親は娘の背中をさすっていた。

燁の母親の目は真っ赤になっており、どれほど泣いたのかをものがたっていた。

葬儀が終了し、燁の母親の元にあの親子が駆け寄ってくる。

何だろ?と、思う母親。燁の母親は、燁が死ぬ前のことを知らない母親は駆け寄って来た親子の母親に自分の娘が燁に助けられたと言うことを聞かされる。母親は、再びその真っ赤な目から涙を流す。自分の息子が、人様の役にたって死んで逝ったことに少し、誇りを持つことが出来た。

燁の母親は、燁の遺愛していた三日月型のネックレスを娘さんに渡す。娘さんは、驚きつつも受け取り大事そうに握り締め、自分の胸まで持っていく。その後、燁の母親が娘さんにネックレスを付けてあげた。燁の母親は、「大事にしてあげてね」と、涙を流しながらも笑顔で言う。

娘さんは、涙を流すものの腕で拭い声を張って「はい!」と応える。



満開の桜が一列に連なる道にある、ベンチに腰を下ろし休む1人の女子高生。


燁さん。私、白明に入学しました。燁さん、私、燁さんの分も楽しく生きて行きます!

三日月型のネックレスを握り締め、天を仰ぎながら心の中で呟き決意表明する....白城 雪。

天を仰ぐ雪は、空をずっと凝視をしていると聞き馴染みの声が聞こえてくる。

「おぉぉぉい!雪ちゃ〜ん。おはようー!」

「おはよ、佳奈。今日も元気だね」

「まぁね。それより、今日も....」

「うん。でも、今日は....燁さんにちょっとした決意表明をしたの。」

「へぇ〜何て決意表明したの?」

「教えなぁい。それより、早く行こ。遅刻するよ」

「そうだった!行こ」

「うん」

燁さん、行ってきます。


ありがとうございましたm(_ _)m

まぁそれなりに、ブクマ数が行けばまた書くかもしれません。その時は、よろしくお願いしますm(_ _)m

恋愛....ムズい。


戦闘系大好き!!

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