山か海か
あらすじに書いたとおり、ショートコント用の戯曲なので、小説とは全然文章が違うと思います。
携帯電話からごらんのユーザー様には見難いかと思いますが、あらかじめご了承くださいませ。
登場人物は男と女1、女2の三人。
便宜上ここでは『男』と表記するが、実際には演者の名前を入れて呼んで頂きたい。
男と女1、2が舞台中央に板付き。明かりと同時に女1、2が言い争いを始める。
女1 「ちょっと、あなた、『男』と別れなさいよ!!」
女2 「アンタこそ彼と別れなさいよ!!」
女1 「私は彼にプロポーズされたのよ!!」
女2 「私だって『男』に結婚しようって言われたの!!」
女1 「うるさいっ!!」
女1、女2に殴りかかる。女2倒れる。
男 「おい。まずいんじゃないのか?」
女1 「嘘!?死んでないわよね?」
男・女1が女2の生死を確認する。
男 「死んでる」
女1 「ちょっとこのくらいで死なないでよ!生き返りなさい!」
男 「仕方ない。海に捨てに行こう」
男、女2を引きずる。
女1 「ちょっと、海なんてだめよ」
女1、男と反対側をもって引っ張り止める。
この後しばらくは引っ張り合いになる。
男 「じゃ何処に捨てるんだよ」
女1 「山に埋めるわ」
男 「埋めたって時期に見つかっちまうだろう」
女1 「海だって海流で戻ってくるかもしれないでしょ?」
男 「いやいや、錘を付ければ沈んだままだって」
女1 「誰かが潜って発見したらどうするのよ。やっぱり山が安全だわ」
男 「山は野生の動物が臭いに気付いて掘り返すかもしれないだろう?だからダメだ」
女1 「深く掘って埋めれば大丈夫よ」
男 「ニュースでも山の死体はすぐに発見されてるだろう?沖合いで捨てれば見つからない」
女1 「沖合いまで運んでるうちに見つかってしまうわ」
男 「じゃぁどうするんだよ」
女1 「そんなのわからないわよ」
男、女1同時に女2から手を離す。
女1 「考えても埒が明かないわ。やっぱり山に埋めるわ」
女1、女2を担ぐ。
男 「いや、海だ」
男、反対側から女2を担ぐ。
女1 「山よ」
男 「海だ」
女1 「山」
男 「海」
女1 「山」
男 「海」
女2 「だぁ~!!痛いっつの」
女2、引っ張られていた両腕を男と女1から振りきる。
女2 「アンタたちさっきから一体なんなの?海だの山だの。決められないなら私一人で行くわ」
女2、上手に退場。
男、女1、舞台に取り残される。暗転。
ということで、いかがだったでしょうか?
正直、大変ドキドキしております。が。需要がなくたっていいんです。私が書きたかったので(ヲイ)
初の試みにお付き合い下さり、ありがとうございました。
あなたの心の深さに感謝いたします。
柳 すすたけ:拝