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残火のソフィア  作者: 結城 漣
残火のソフィア ―残火の誓い編―
5/25

【審判の猶予】

転送によって生まれた時空の歪みは、周囲の魔を散らし、静寂をもたらしている。

 レイの呼吸は荒く、転送術の反動で額から汗が滴っていた。


 「…ごめん、もっと私が強かったら…」


 ソフィアが振り返ると、彼はわずかに笑って首を横に振った。


 「いや……お前がいたから俺は生きてる」


「私、さっきの技でわかった。力を制御できてない気がするの…」

ソフィアは怯えた声でそう言った。


「信じろ、信じろよソフィア。俺はお前の仲間だ。

お前が燃やすなら、俺はその火に賭けるさ」


木々に囲まれた廃神殿の跡地。

 そこが、今の彼女たちの“仮初めの避難地”だった。


 「それにね、ヴィルゼラはまだ生きて…」

 ソフィアの声が静かに落ちる。


 「わかってる。次は、“奴ら”も動くだろうな」

 レイは荷物の中から通信石を取り出した。魔力を流すと、石の中に微かな光が点る。


 「……応答なし。防衛軍はやられたか、地下へ潜ったか」


 ソフィアは、膝に手を置いたまま、空を見上げる。


 ヴィルゼラが最後に言い残した言葉――

 『次こそは――』という言葉が、耳に焼き付いて離れない。



---


 ふいに、空気が変わった。

 まるで、空そのものが震えたかのような圧。

 

レイが顔を上げると、空の彼方に**巨大な“眼”**が現れていた。

 それは、天空に穿たれた裂け目。その奥でこちらを覗き込むように、不気味に光っている。


 「あれは……“視られている”のか?」

 レイの声がわずかに震えた。


 「七魔帝の誰かが俺たちを捜索しているんだ」



---


 「……くそ、この拠点がバレるのも時間の問題だ」


 ソフィアが立ち上がる。再び刀を握る指先には、力が宿り始めていた。





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